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【柴田裕さん】地域資源を次世代に引き継ぐ

一般社団法人 地域力works「やまもり」の柴田さんにインタビューを行いました!

ゆったりとした時間が流れる秋ノ宮でグリーンツーリズムやコミュニティカフェの運営を行っている柴田さん。空き家を使ったシェアハウス構想など、今後はクリエイターが集まる一帯になりそうです!

これまでの経験と今後の展開、湯沢市に対する思いについてお話を伺いました。

※一般社団法人 地域力works「やまもり」https://www.facebook.com/works.yamamori

手で掘れば温泉が出るエコな村

秋ノ宮温泉郷は7集落・120世帯で300人くらいなんですけれど、その内の約7割の世帯は自家温泉なんですよ。ボイラーがないんです。10軒から15軒くらいの民家で、1つの源泉を守るっていう源泉組合っていうものが単位にあって、家の流しもお風呂も洗面所も全部温泉ですから、とてもエコな村なんです。

地域資源を次世代に引き継ぐ

我々の事務所とコミュニティカフェは廃校になった小学校の合宿所を使っています。この事務所の隣は校庭です。素材がある、自然がある、温泉があるというだけでは全国で他の地域にもありますからね。また、365日の内、数日しか行わないイベントには頼らないことも重要だと考えています。

我々がこの事業を行っているのは、地域の資源を誰がどのように磨くのかという部分を担うためでもあります。いかにその資源を活かすか、というソフト戦略ですね。ふるさとを楽しむ体験活動推進事業やツーリズム事業、交流・研修事業、コミュニティカフェ事業などはまさにその部分です。

雪を温泉で溶かし、空き家に人を呼び込む

「温泉付きの空き家一軒家ないですか?」と相談されることもあります。何をするのか聞くと「温泉に入って山登りや釣りをして、たまに何かを書いたり作ったりしたい」という答えが返ってきます。住むとなると雪が気になると思いますが、実は冬場も温泉で雪が解かせるので、楽なんです。また、こちらに住む際は地元の方との通訳のような役割を我々は担えます。

「いい場所ですよ、だから来てくださいね」だけではいけないですよね、コミュニティを作ることが重要です。空き家も何軒かリストアップできていますので、クリエイターの皆さんや移住を考える方が活用できるシェアハウスのような場所を作りたいですね。

湯沢市は変われるか

まさに今が湯沢市の分岐点だと思っています。湯沢市は11年前に4市町村が合併してできています。当時は、今後湯沢をどうしていくかという未来の描き方が微妙に違っていたんだと思います。即効性がないと、今役に立つか立たないかっていう評価しかできなくて、咬み合わなかったんでしょう。時代が早すぎたのかもしれません。

これからは皆で未来のイメージを共有して、現状を打破するような活動をしていきたいですね。そのためには外の視点を持った人も必要だと思っています。10年後の湯沢を良い方向へ変えるのは今です。ここで生きていきたくなるふるさとを、子供達に残せるかどうか、「地域力」が試されている時代だと思います。

編集後記

まだ雪が残る2月に伺いましたが、雪を溶かすような情熱を持った方です。最近ではバリ在住のアメリカ人カップルも噂を聞きつけ、トレッキングや温泉巡り、稲庭うどん作り、酒蔵見学等を体験しにきたようです。外国人から魅力的に映る場所に、湯沢の大きな可能性を感じました。空き家をリノベーションして、温泉につかりながらクリエイティブな仕事をする、そんな未来をすぐ近くに感じます。

団体:一般社団法人 地域力works「やまもり」

住所:秋田県湯沢市秋ノ宮字山居野11-89

TEL:0183-56-2717

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