見出し画像

哲学エンターテイメントな英語ボイスドラマ〜ソクラちっくEnglish〜第5話:早起きは三文の徳?

ソクラちっくEnglish。それは、日常に潜む小さなトピックを考え、哲学しつつ、イケボなソクラテスの声でリスニング力を鍛える、意識高い系にはたまらない、新感覚ボイスドラマ!楽しさ満点、知識満載、まさに英語学習の革新!これが真のエンターテインメント学習法、ソクラちっくEnglishです!あなたのまだ知らない、英語の新たな世界を堪能しよう!

今回のテーマは、「The early bird catches the worm」です。日本語に訳せば、「早起きは三文の徳」。
そんなの知っとるわい!と思ったあなた、なぜ「early」じゃないといけないのか、なぜwormなのかと疑問を持ったことはありますか?いったいそこにどんな意味が含まれているのか。そんなことを考えると少し哲学してる雰囲気が味わえるかもしれません(文学っぽいかもしれませんが)。広く受け入れられている「当たり前」のこと。「実はあたり前ではないのでは?」と思う。目まぐるしく変わっていく世の中で、ふと立ち止まる。そんな時間を大切にしていきたいですね。

それでは、ソクラちっくEnglish「第5話:早起きは三文の徳?」
お楽しみください。

スクリプトと解説はこちらに。↓

As dawn broke, Janice sat at her kitchen table sipping her morning coffee, contemplating the adage, "The early bird catches the worm."
夜明けが訪れると、ジャニスはキッチンテーブルに座って、朝のコーヒーをすすりながら、ことわざの "早起きの鳥は虫を捕まえる(早起きは三文の得)" について考えていました。

"Who in their right mind would want to get up at the crack of dawn just to catch a worm?" she mumbled to herself, frowning at her alarm clock which displayed the ungodly hour of 5:30 AM.
"いったい誰が朝早くに起きて虫を捕まえるためだけに朝早く起きたがるんだろう?"と彼女は独り言を言いながら、5時30分というあまりにも早い時間を表示している目覚まし時計を眉間にしわを寄せて見つめていました。

ソクラテスが現れた!(何故パンを頭に乗せている?)

Suddenly, from the corner of the kitchen, Socrates popped out of the toaster, a piece of toast balanced perfectly on his head like a hat. "My dear Janice, why is it that you assume catching a worm is the only advantage of rising early?" he queried, flapping his arms as if they were bird wings.
突然、キッチン隅のからトースターから、トーストを帽子のように頭の上で完璧にバランスさせているソクラテスが飛び出してきました。「愛するジャニスよ、なぜ虫を捕まえるのが早起きの唯一の利点だと思い込んでいるのか?」彼は翼のように腕を振りながら問いました。
「解説:ソクラテスは、言葉を文字通りにだけ受け取るだけではなく、その意味を深く考えようということを言います。」

Startled, Janice blinked at the apparition, then shrugged. "Well, what else is there? I mean, everything's still closed, it's dark outside, and I'm half asleep."
ジャニスは驚いてソクラテスを見つめた後、肩をすくめました。「それ以外に何があるっていうの? だって、どこもまだ閉まってるし、外は真っ暗だし、私も半分眠いし。」

散らかすなソクラテス!

Holding his toasty hat aloft, Socrates fluttered over to her, crumbs trailing in his wake. "Ah, but is it possible, that the 'worm' signifies more than a mere invertebrate? Could it not symbolize opportunities that might be missed by the late risers?"
ソクラテスはトーストの帽子を高く掲げ、パンくずをまき散らしながら彼女のもとへ飛んでいきました。「それはそうだけれども、その「虫」が単なる無脊椎動物を指しているとは限らないのではないか? 遅く起きる者が見逃してしまう可能性のある機会を象徴しているのではないか?」
「解説:虫という言葉が何を意味するか考える助け舟を出しています。虫は昼間は隠れてしまうので、捕まえるのは朝早い時間であることが重要。つまり、the wormは機会のメタファーではないかということです。」

Janice raised an eyebrow, "So, you're saying it's more about not missing chances than getting literal worms? Then why not say 'early bird gets the opportunities'?"
ジャニスは眉を上げ、「じゃあ、文字通り「虫」を得るよりも、チャンスを逃さないということなの? なら、なんで「早起きする鳥が機会を得る」と言わないの?」

Socrates gave her a wink. "Indeed, an excellent point! But, don't you think the metaphorical worm conveys a sense of urgency and tangible reward that 'opportunity' doesn't quite capture?"
ソクラテスは彼女にウィンクして言いました。「なるほど、素晴らしい指摘だ! でも、「虫」ということで、「機会」では表現できない緊迫感や具体的な報酬という感覚を伝えていないか?」
「解説:janiceがいいポイントを指摘。ソクラテスは、機会では持たせることができない「緊急性≒時間的な制約(朝が重要)」と「具体性=イメージのしやすさ」を伝えるのに虫がピッタリなのではないかと言います。」

Janice crossed her arms, leaning back. "Well, maybe. But I still don't see why I should lose my sleep for something that's not guaranteed. The worm might not even be there."
ジャニスは腕を組み、後ろにもたれました。「まあ、それはそうかもしれない。でも、保証されていない何かのために私が眠りを失うべき理由がまだわからないわ。虫はそこにないかもしれないし。」
「解説:ソクラテスの主張を理解しつつも、早起きしたって虫がいるとは限らないじゃないかとJaniceが言います。語の意味はわかった。だけれども、それがいうことは間違っているのではないかと言っているのです。」

ソクラテス…何やってんだ…

Socrates nodded, now attempting to make a nest with the kitchen utensils. "That is indeed the gamble of life, isn't it? One never truly knows what awaits them until they venture out and see."
ソクラテスはうなずき、今度はキッチンの道具で巣を作り始めました。「それはまさに人生のギャンブルだ。思い切って外に出て見るまでは、何が待っているのか、本当のところはわからないものだ」

With a dramatic flourish, Socrates stood in the makeshift nest, lifting the toast hat from his head and placing it solemnly over his heart. "And there, my dear Janice, lies the wisdom. Not all worms are worth catching, but unless the bird leaves its nest, it will never truly know. Isn't it better to rise, risk, and possibly return with a worm, rather than forever wondering if it was the tastiest worm that ever was?" As he finished his grand proclamation, the toaster dinged, and he disappeared leaving only a puff of toast crumbs.
大げさにソクラテスは作り上げた巣に立ち、トーストの帽子を頭から取り、真剣に胸に置きました。「そして、ジャニスよ、それこそが智慧なのだ。全ての虫が捕まえる価値があるわけではない。しかし、鳥が巣から出ない限り、それが価値あるものか知ることは決してできない。早起きして、不確実なことを実行することで、虫を持ち帰れるかもしれない。このことは、捉えられる虫が史上最も美味しい虫かどうなのかいつまでも思い悩むよりも良いのではないか?」彼が壮大な宣言を終えると、トースターがピンと鳴り、彼はトーストのパン粉のふくらみを残して消えていった。
「解説:Janiceの言う通りである。ソクラテスは答えます。むしろ、そこにこそ、このことわざの叡智が詰められていると。そう答えるのです。(虫がいるかわからない、いたとしても)美味しい虫かわからない。しかし、それは(早起きして、リスクをとり)巣から出て虫を捕まえて食べてみないと自分では判断できないこと。「The early bird catches the worm」は、不確実性を受け入れた上で積極的な行動することが重要という意味もあるのではないかと主張します。従来のことわざに対して新しい見方を提案しているのです。ここがちょっと哲学っぽいところです。」

Janice stared at the now empty toaster, shaking her head. "Well, chatting with Socrates is... peculiar, but I can't deny it deepens my thinking." She glanced at the clock. "I guess this is what they mean by 'The early bird catches the worm,' huh?"
ジャニスは今は空っぽのトースターを見つめながら頭を振りました。「うーん、ソクラテスと会話は…奇妙だけど、考えさせられるわね。」彼女は時計を見ました。「早起きは三文の徳ってこういうことを言っているのかな。」
「解説:ソクラテスは、パン粉を撒き散らかして片付けないで帰って行きましたとさ。良い暴れっぷりです。ただ、早起きしたJaniceは何かを得た(catches the worm)様です。めでたしめでたし。」

バイバイ!

今回も読んでくれた方、聞いてくれた方、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?