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記録0m 1/2

・僕はカッコ悪い人間だ。自信の不甲斐無さに涙が出る。この日記は自身の戒めに近い。

・今日は大学で考えさせられるようなことがあった。グループをつくるということ、14〜16人一組のグループを作り、監督、脚本、撮影…様々な役職に分担し、2回生の一年間を使い一本の映画を作る。つまり、来年の学校生活を大きく左右する大切な班決めなのだ。僕は監督志望だ。面白いものを撮る自信はもちろんある。だが、「俺、面白い映画撮れるから!みんな俺の班入ってよ!」と言っても説得力がない。僕だったらついて行こうとは思わない。班のリーダーとなりあらゆる責任を背負う自信がない、勇気がないのだ。

・だが僕の卑下、劣等感、謙遜を差し置いて監督志望かつチームのリーダーをしたい者は結構いる。「監督志望の人〜」と先生が人数を数える際、7人くらいいたらしい。僕は怖くて誰が手を上がているのかなど確認できなかった。挙手をしている人の自信満々な顔とピンと伸びた右手を見るだけで心が張り裂けそうだと思ったからだ。凄い。何の自信があってそんなにしゃしゃりでることができるのか。自分の何を誇り、何が認められると思って名乗り出たのか。その自信は何処から湧いて出てくるのか、僕にはわからず、何となく嘲笑してしまいそうな気分だった。

・休憩時間。教室全体がソワソワしだした。皆んなグループの仲間集めのことでいっぱいいっぱいだったのだろう。「〇〇何処かにもう所属してる?」「〇〇俺の班はいってよ」勧誘や因循さがその空間には大量に溢れていた。何となく嫌だった。何というか信頼、友情、とかではなく人員募集、穴埋めという事務的な言葉がぴったりに感じたからだ。前から人が来た。「一藤、もう決まってる?」勧誘だ。本当に僕を勧誘しているのか?本当に僕が必要なのか?人員が欲しいだけだろう。貴方のことなどこれっぽっちも信頼していない。入る義理はない。「あー実はもう決まってんだよねぇ…」実際決まってはいる。だが、危うい。人員が集まるかわからない。誘っていた人たちは結局色々なところから勧誘され迷っている人が多い。何だが悔しい。もちろんチーム活動にしろ何にしろ楽しいことが最優先かもしれない。だが、本気で話し合った本当の仲間と作品が作れない可能性ができてしまった。本当に悲しい。何なら僕らのチームに入っていないことを後悔させてやるとまで思っている。

・僕はその空間に居たくないと思っていた。腹が立つからだ、あらゆる浅はかさに。必死に勧誘をしている人たちを見て無様にすら思えた。いまさら必死になって格好が悪い。その授業は悔しさと卑しさに塗れて終えた。

・家に帰って色々考えた。グループをどうするのか。人はどうしたら増えるのか。みんなの自信は何処から来ているのか。僕は何ができるのか。


最低だ。愚かなのは自分だ。何にも必死になっていないじゃないか。自分の気持ちを押し殺し、心の中だけで吠えている。頑張っている人をどうせ無理だと嘲笑う。結果はどうであれ皆んな頑張っているじゃないか。僕は何をしているのか。「めんどくさい、どうでもいいや」じゃないのだ。殺してくれ。一回僕を殺してくれ。そして新しい自分になる事が必要だ。もしかして考えすぎか。これ考えても考えても意味がなく、考えずにパッションだけで行動するべき問題か。きっとそうだ。

・よくよくこの一年を振り返ると、自分が何も成し得てない事に気付いた。全てが中途半端。駄目だ、こんなんじゃ駄目だ。

・否定をしてはならない。誰もが僕より頑張っている。

・そういえばBLUE GIANTの映画を見て大号泣していたな僕は。何で忘れていたんだろうか。

・日記にこんなに長々と書いていて何だが、努力は隠すからこそだろ。

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