自分と神様の協調活動

理想の生活

ヘミングウェイの移動祝祭日を読んでいる。

元々海外の文学作品に触れるのが好きなのだが、
ヘミングウェイは初めて。

一番有名といっても過言ではない「老人と海」ではなく「移動祝祭日」から読み始めたのは、
憧れている作家さんがパリでの読書会を開く際の課題図書として選んでいたから。


読み始めてすぐに、自分の理想とする働き方や暮らしぶりが書かれていることに気づいた。

美しいパリという街で愛する人と暮らし、
たくさんのレストランやカフェからお気に入りを選んで美味しいものを日常的に味わい、
友人と絵画や本について語らい、
競馬や旅を楽しむ。

天気が悪いという理由で気候の良い土地に移ることも驚きだが、
本や文学というものがごく身近に存在して、登場人物の多くが自然に本を書いていることにも驚いた。

まさに文化的な生活。
美味しいものと芸術、文学、そして美しい街並みが揃い、語らう友人や愛する人がいる。
最高に幸せな日々だと感じた。

理想の働きかた

さらに理想的なのが
ヘミングウェイの執筆のスタイルである。
ヘミングウェイ自身が考えているようでその実、何らかの見えない力によって書かされているというべきか
何かを降ろしているような風情なのである。

もちろん書けない時もあるようだが、
そんなときでも自分の今までの経験を信じて待つことができる。そしてまた書き出す。

このフロー状態が、私の理想とする創造性に満ちた「循環」状態なのだった。

湧き出るアイデアや言葉、情景を言葉にする。
もっとも純粋で、簡潔で、嘘のない文章を紡ぐ。

その作業は自分の感覚と対話するものであり、
その感覚は自分の内側であり、森羅万象と繋がる部分から現れてくる。

そんな、自分と神様との協調によって生まれる何かを具現化する仕事がしてみたい。

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