初めてフェティッシュイベントに行った時の話
イベント会場に足を踏み入れたとき、私は一冊の絵本を思い浮かべていた。人間たちの寝静まった夜更けに、ひそやかに起きだしてきた怪物たちが賑やかなパーティーを開くいう物語。吸血鬼にミイラ、フランケンシュタイン、さまざまな怪物たちが色鮮やかに描かれたある一ページは、なかでも一番のお気に入りで、幼い頃の私は暇さえあればそのページを眺めていた。
薄暗い会場内では絵本さながらの怪物たちがうろついていて、ブルーやピンク、真紅に染められた頭髪を振り乱した彼等の熱狂的な姿に一瞬目が眩む。私の