見出し画像

TOEICの目標スコアを達成した平凡な会社員の話

足掛け8年、留学経験ナシの会社員が、ほぼ独学で、仕事もプライベートもこなしながらようやく目標スコアを達成しました。

TOEICは決して才能ではなく努力の積み重ねだということ。また、仕事やプライベートをおろそかにせずとも…たとえ片手間でも、それなりの点数(850点レベル)は必ず取れる、という話をつらつらと書きます。

TOEIC勉強開始〜挫折まで

留学経験なし。親も親族も全員、地方育ちの日本人。業務で英語を使う機会は皆無な、日系企業勤め。
…そんな平凡な純日本人の私がなぜ、TOEICの勉強を始めたのかというと、その理由もまた変わり映えしないものでした。

「いつか海外で働いてみたい」

せっかくそのチャンスがあるなら挑戦しない手はない、と、初めてのTOEIC受験に臨んだのが8年前。社会人になって4〜5年目の頃でした。当時の会社では、海外支社への赴任要件として「TOEIC720点以上」と設定されていました。(業務上それほど英語を使う機会はない仕事だったので、生活するために必要最低限の英語レベルだったと認識しています)。

大学を出て、社会人として徐々に成果を上げ始めていた自分にのぼせていたのか、少し甘く見て初めての試験に臨んだところ、、、結果はまさかの「500点台」と、目標の720点など遠く及ばないものでした。

この悲惨なスコアが出てすぐに、私は独身貴族の財布の緩さに物を言わせ、TOEICの塾に入ることにしました。しかし、ここで最大の挫折を味わうことになります。

塾に通い始めて程なく、「週一で塾に通っているからOK」と、予習復習にまったく手がつかない心理状態に陥りました。その上に、当たり前ですが手加減なしに押し寄せる大量の仕事。そして、手を抜くわけにはいかない(?)、合コンの連鎖…。

割とまとまったお金を払って塾に通っているのにも関わらず、その後のTOEIC受験では、入塾前とさして変わらないスコアしか取れず、唖然としました。自分にはもうTOEICは無理かも…と落ち込み、しばらく勉強に手がつかない日々が続きました。

念願の700点越え〜800点の壁まで

その後は、なんと3〜4年ほどブランクがあります。転勤に加え、プライベートでは結婚と子育てなども重なり、英語にはまったく触れない暮らしでした。

転機はコロナ禍。自分を見つめ直し、「人生で積み残していること」を洗い出したところ、それまで見て見ぬ振りをしていたTOEICの存在がありました。

実のところ、当時勤めていた会社における「海外赴任」は、年齢的にも、部署的にも、少し遠のいてしまっていたのが事実。しかし、「これをやり残したままでは死ぬに死ねない」と一念発起し、勉強を再開しました。

ここで意識したのは、塾に入ってしまうと気持ち的に緩んでしまうという過去の反省も踏まえ、「徹底した独学」を追求することでした。

本屋に行き、参考書を読み漁りました。直感で「これだ」というものを1,2冊購入し、それを徹底的に繰り返しました。

あくまで私の場合ですが、順序としては

  1. 文法を一通りおさらいする

  2. TOEICのテクニックを学ぶ(★これが重要)

  3. 単語を覚える(TOEICに出るものにしぼって)

  4. 公式問題集をひたすら解く(何ループも)

という流れで、約半年ほど取り組んだところ、幸運にも劇的なスコアUPにつながりました。数年前まで喉から手が出るほど求めていたスコアを軽く上回り、800点まで本当にあと少し、「795点」まで到達しました。

しかし、ここでまた次の壁にぶつかります。転職活動や一定レベルの大企業では、「800点以上か、それ以下か」が大きな分かれ道だという現実。

(あと5点、されど5点、、、)

800点の大台突破という、大きな壁との戦いが始まりました。

独学の限界を感じた、その先

振り返ると、800点を突破したい、と決意してからの体感時間が、特に長く感じます。試行錯誤しながら、勉強に取り組んでは試験を受け、の繰り返しでした。

まずはこれまでの教材のひたすら反復演習。2〜3回はやればやるほど効果が実感できましたが、それを超えるとだんだん記憶に定着した問題を、ただ反射的に回答するだけのマンネリ状態に陥りました。

そこで、新たな教材への「浮気」に走りました。それまでネット上の助言に従って「公式問題集」にこだわってきましたが、一旦すべてを網羅してしまうとそれ以上の上積みが感じられず、公式ではない参考書に手を伸ばしてみたのです。

ところが、これはこれで厄介でした。
特にリスニングは、「公式」とそうでないもののクオリティにかなりの落差がありました。CDの声質などの影響も大きく、結果として、スコアに悪影響を及ぼしました(あくまで私の場合、です)。

これはいよいよ「独学」の限界かもしれない、、、と感じ始めた今年(2024年)。最後の悪あがきのつもりで、改めて公式問題集をベースに追い討ちをかけました。月に一回程度、休日に時間を確保し模擬試験を実施。「問題を解く→見直す」「解けなかった問題の音読やシャドーイング」「わからなかった単語帳リスト作成」などに取り組みました。

平日はなかなか時間が取れませんでしたが、短時間でもできるだけ毎日、英語に触れる努力をしました。通勤中や移動時には必ずリスニングをやり、ランチやカフェタイムのちょっとした時間にリーディング(といっても英文のニュース記事を読むなど)をやる、などなど。

試験前には、あえて「TOEIC以外の英語」にも触れるようにしてみました。たとえばPodcastで英語のニュースを聞く、あるいは洋画やドラマといった英語のエンタメコンテンツを字幕版で聞く、といった具合です。

結果的には、この「TOEIC以外の英語に触れる」という学習法が、最後の積み上げになったように思います。ただこれは、少なくとも750点以上はとれるレベルになってからの上積みだったので… もう少し手前のフェーズでこれに取り組んだところで、それほど学習効果はなかったようにも思います。

目標スコア到達までに取り組んだこと

そんなこんなで、目標スコア達成まで取り組んだことを時系列に並べてみるとこんな感じです。

  • 【500点台】文法の押さえ直し…やはり基礎固めは重要でした。

  • 【600点台】TOEICの解き方(テクニック)のインプット…全部で7つあるPartごとに自分なりの戦略を構築しました。例えばPart2→最初のワードに全集中。Part3〜4→問題の先読みがすべて。Part6→文挿入問題は「捨てる」など。

  • 【700点台前半】TOEICに出る単語のインプット…私の場合は一冊の単語帳に絞って、5周くらいやりました。別の単語帳もやった方がいいかな、と思う時もありましたが、800点台までなら一冊をマスターすれば十分かと思います。

  • 【700点台後半】公式問題集をひたすら解く…公式シリーズの最新版は3〜4冊やり込みました(それぞれ2〜3周)

  • 【800点台】TOEIC以外の英語に触れる…Podcast、YouTube、Netflix、Amazonプライムでひたすら英語を「聞き続け」ました(※意味を取ろうとするよりも、とにかく耳に英語を「あてる」ことを習慣にしました)

以上だらだらと書きましたが、私のこれまでの独学による、TOEIC学習歴でした。

留学経験なし・会社員で家庭持ち・ほぼ独学、という条件でも、何とかこの点数まではいけるという先行事例を示せればと、このnoteを書こうと思い至りました。

ただ、これだけは間違いないという事実を一つ。TOEIC850点レベルでも、英語をペラペラしゃべれるわけではありません泣。TOEICのスキルと、英会話のスキルはまったく別物。私はこの事実を身をもって知りました。今後は「ビジネスレベルの英語力」を目指し、新たなリスキリングに取り組んでいこうと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?