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真のプロフェッショナルとは?

本当のプロフェッショナルとは、どのような人のことを指すのでしょうか。私はプロには2段階あると思っています。

一つ目の段階が、何かを依頼したときに安心して任せられる人。そうでなければ、企業のトップや上司があらゆることに口を出さなければいけなくなります。これでは、仕事は回りません。トナリズムの場合、「この半導体を仕入れたい」となったときに、担当の社員に「お願い」と伝えれば求めていることが全てかなう。これがプロの最低条件だと思います。

プロフェッショナルの二つ目の段階。それは、相手を感動させられることです。スポーツの世界であれば大谷翔平やイチロー、音楽ならジョン・レノン。こうしたレジェンドやスーパースターたちは言わずもがなですが、経営者や会社員であっても、自分の仕事を通して人の心を動かせる人こそ、真のプロフェッショナルだと思うのです。

私が長らく経験してきた営業の場合はどうでしょうか。営業にとっては、雑談一つとっても戦略が必要。そして、営業でのやりとりはまさに「知的ボクシング」――。このことは以前の投稿でもお話させていただきましたが、やはり相手の心を動かせるかどうか。ここがとても大きい。マニュアル一辺倒の営業トークや型にはまったプレゼンでは、人間の心を動かすことは不可能だと感じています。

なぜなら、それはインタラクティブ(双方向的)ではなく、一方通行だからです。相手は今、どんなことを考え、何を求めているのか。常に想像力を働かせることが重要ですし、場合によっては、自分の腹の内をさらけ出して相手の懐に入っていく「可愛らしさ」や「チャーム」も必要だと思います。

そもそも、ChatGPTのような生成AIは今後、ますます進化していきます。そして、それらのAIは間違いなく労働市場により大きなインパクトをもたらすでしょう。

すでにAIを使ったクラウド会計ソフトが普及し、単純に経理だけをする仕事は脅かされています。AIが担うオペレーションをまとめる人は必要ですが、給料が上がることは期待できません。その一方で、事業を考え推進していく人材は、年収1千万円や2千万円、場合によっては1億円に達する。つまり、ものすごく両極端になると思っています。ですから、プロとして何かしらの強みを持つ必要性は、さらに高まると思っています。

月並みな表現ですが、「人間力」を高めることが、真のプロフェッショナルに近づく道なのかもしれませんね。