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先生インタビュー!No.6~1人1人に合った方法を~

Moi!

先生インタビュー!


今回インタビューを引き受けてくださった先生は、3年生のスウェーデン語イマ―ジョンクラスの担任をもつJ先生です!

ん? スウェーデン語イマ―ジョン? と思った方もいるかもしれません。

実はフィンランドでは、フィンランド語に加えてスウェーデン語も公用語として認められているのです。その関係で、フィンランド語が母語の人も必ず義務教育のうちにスウェーデン語を勉強します。

基本的にはスウェーデン語の授業が始まるのは高学年からなのですが、はやい段階から学びたい人のために、いくつかの学校では、1年生からほぼすべての教科をスウェーデン語で学ぶイマ―ジョン教育のクラスが設置されています。


そんなイマ―ジョンクラスを持つJ先生は、高校卒業後、ビジネスと教育の2つに興味があったそうですが、当時は職業大学校で会計士の勉強をすることに決めました。けれど今、なぜ小学校の先生として働いているのでしょうか、、、


そんなJ先生のインタビューです! どうぞ!




と、その前に!!

こちらを一読いただいた上で、インタビューを読んでいただけると嬉しいです。

では、以下インタビューの内容になります!




Q…なぜ先生になったのですか?

A…んーーー難しい質問ね笑

先生の多くは、単に子供が好きだからっていう理由で先生になることが多いけど、私は少し違うかも。もちろん、子どもたちは好きなんだけど、それが一番の理由なら、幼稚園の先生になってるし。笑

私は、家族がちょっと大きいビジネスをやっていた関係で、職業大学校ではビジネスのことを学んでいたの。もちろんそれも好きだったんだけど、他のこともしたいと思っていて。そこで、よりcreativeである先生の仕事を選んだの。先生の仕事はより実践的なことができるしね。

それに加えて、もう一つの理由は、学校っていうものをより新しいものに変えたかったからかな。社会の中には、いろいろな"集団"があるけど、その中でも、いわゆる昔の学校っていうのは、とても厳しい集団だったと思うの。先生がああしなさいこうしなさいって。それに、”できる子”には良くするけど、”できない子”には”できる子”と同じようには接していなかった。そういうところを変えたかった。

だから私は、これからの学校では、先生が子供をよく見ているようであってほしいの。その子にはどんな兄弟がいるのかとか、何が好きなのかとか、週末は何をしていたのかとか、子どものことをよく知っている状態ね。子供と先生とのつながりを大事にしたいのよね笑

そして、学校はいろいろな違いをもった子を受け入れて、1人1人みんなに平等に機会を与えるべきだと思うの。




Q…先生という仕事をする中で、一番大切にしていることは何ですか?

A…前の質問の答えと被るけど、子ども1人1人をよく知ることね。

私が子供だったころの先生は、私たち子どものことをよく知ろうとはしないで、とにかく1つのやり方で教えてくるだけだった。そのやり方は、私にとっては理解するのが難しかったの。

だから、私は、そうならないように、子ども1人1人をよく見たいの。この子はどんな風に感じて、どんな風に考えて、どんな風に学ぶのかをまずよく理解する。それから、ようやく、私たちはなにかを受け渡すことができるの。




Q…指導するときに意識していることはありますか?

A…1回の授業で、この3つ要素を必ずいれることね。

Something they know
Something new
Something special

どれか一つでも欠けたらだめ。

だから授業を組み立てる時には、前時の内容から入って、そこから新しいことにつなげていくことが多いかな。その中に、Something special、つまり面白いとか、驚きとか、何か感情を動かすようなものを入れる。

そうやって授業を作るようにしているわ。




Q…子どもたちには、将来どうあって欲しいと思いますか?

A…自分で学び続けられる人になってほしいな。それから、自分の好きなことを選べるようになってほしい。そして、それを仕事にできたらなおいいわね。これからの長い人生、仕事も長く続く。だから、それが好きなことだったら幸せだしね。

そのために、学校は子どもたちの土台を作ったり、自己肯定感を与えてあげたりできる。自信がないのは、フィンランド人のmentalityなんだけどね笑。でも、だからこそ、学校で自己肯定感を育むことは大切ね。




Q…先生・学校の役割とは何だと思いますか?

A…Different learners have different way to learn. だから、そんな子供たちに合った学び方を見つけてあげることが、学校や先生の役割かな。そしてそれが、子どもたちに平等に機会を与えることにもつながると思うの。

例えば、うちのクラスのある子は、”読む”というやり方が合わないみたいで、テキストを読みながら進めていくだけのやり方だと全然学ばないの。でも、その代わりにオーディオブックを使ってみると、その子はよく学ぶの。だから、ただ読んだり書いたりするだけじゃなくて、”見る”とか”聞く”とか、いろいろな方法を試して、その子に合ったやり方を見つけることが必要だと思うの。テストをするにも必ずしも書かなければいけないわけではないし。子供が言ったことを、私が書き下してあげることだってできるじゃない?




Q…あなたが人生で大切にしていることは何ですか?

A…To be helpful and nice to everybody I meet. かな?

Good things は循環するからね。人に良くすることで、自分にも帰ってくるから。というか、そう願ってる笑




Q…あなたが人生をかけて成し遂げたいことはありますか?

A…んーーー、、、

幸せでい続けることかな笑

それに、自分がしたことを後悔しないこと。

あと、自分たちが生きるこの環境をみんなで考えていくことも大事だと思ってる。世代を超えた、未来の子どもたちにも関わることだからね。

そういった気持ちを、将来も持ち続けていたいな笑




最後に

以上、J先生のインタビューになります!

J先生はとにかく一人一人の子どもたちをよく見て、よく知り、その子にとっての最善の方法を模索していらっしゃる先生でした。

その根底には、自分自身が苦しんできた過去の経験があったのでしょう。

どんな子どもたちにも、平等に学びの機会を届ける、そんな意志が感じられるインタビューでした!


最後まで読んでいただいた方、インタビューに協力してくださったJ先生、

Kiitos!

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