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SNSを、辞めてみた

先日、とあるお姉さんに声を掛けられ、簡単なインタビューを受けた。ボードゲームカフェに行く約束をしていた友人を待っている間だった。
訪日外国人をターゲットにしたSNSでの発信に使いたいとのことで、「お姉さんも悪い人ではなさそうだし」とインタビューを受けることを了承した。

時間にして、わずか2-3分ほど。
ところが、このインタビューに、私は悩まされることになる。

質問の内容は、年齢に始まり、就いている職業、生活圏、収入と支出など、日々の生活に関するものだった。
最後には、「外国人は恋愛対象か?」「アジア人は恋愛対象か?」という質問も受けた。彼女のSNSは、アジア人をターゲットにしているのだろうか。
個人情報にあたると感じた質問については未回答とさせてもらったが、私がインタビューされている様子はカメラで収められていた。

インタビュー終了時には、彼女にビデオをSNSに動画投稿していいか、許可を求められた。
私は一瞬迷ったが、問題ないと回答し、その場を去った。


私は、この場で問題ないと回答したことを、ひどく後悔している。


理由は、大きく一つ。要するに、他人の目を気にしているのだ。
もし、今回のインタビューが、知り合いに見つかったら?
もし、私の回答に何かしらのの間違いがあり、炎上してしまったら?
普段自分の個人SNSにも何も投稿しない(できない)ような私は、不特定多数の人を対象としたSNSに載って面白く思えるはずがないのだ。


今回の一件で、分かったことがある。
私は、他人の目を気にしすぎている。
他人からの悪評判や批判を恐れている。他人に嫌われるのが怖い。
自分が意見を発することで、他人から非難されることをひどく恐れている。だから、自己表現が、怖い。
自意識過剰がすぎると自分でも思うが、こんな自分もまた私なのである。

ここまで来て、自分はなぜ他人からの目線を気にしすぎているのか分からなくなり、AIに相談してみた(「あなたは心理カウンセラーです」という出だしのプロンプトを初めて使った)。
つらつらと色んな自分の想いを投げた後(AIは自己理解を深める質問を何個も投げかけてくれた!)、最後に「この相談者の性格を、一言で表すとなんですか?」と聞いてみた。
AIからの回答は「協調的」だった。

よく、私が性格診断や上司からのFBなどで言われる言葉である。
どうやら、私は他人と楽しい時間を過ごすことに価値を置いているそうなのだ。
その為、楽しさを担保する為に、自分が嫌われていないか気にしてしまう。
ここまで一貫性があるのか、と思わずふふっと笑ってしまった。

また、AIと話す中で、気が付いたことがある。
それは、自分が他人の言動に違和感を抱くとき、自分の言動には問題がないか不安になる、ということである。
自分が他人に違和感を感じてしまうように、他人が自分に違和感を感じることはないか。無意識のうちに考えてしまう。


だから、SNSを、辞めてみた。
他人の言動を目に入れないようにすることで、自分の言動に問題がないか、不安に思う時間を減らした。
自己保護の一環だと思うが、自分が何を大切に思っているのか、自分軸で物事を判断するよう、意識している。
もう少し習慣づけられると良いな、と思っている。


更にAIには、協調性と自己表現を両立する為には、自己評価を大切にしつつ、「自己表現を選択的に行う」ことを推奨された。
TPOを選んで、自分の感情や意見を示すことで、協調性を保ちつつ、自己表現ができるというのだ。


私は、他人軸に惑わされず、自分軸で物事をみることができるようになるだろうか。
自分の「好き」と「嫌い」を、自分の心のままに表現できるようになるだろうか。


そんな世界を生きられるようになるのが、楽しみだ。


#エッセイ #自己表現 #AI #クオータークライシス

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