見出し画像

カスタマーサクセスでチャレンジしてきた5年間の集大成を記します。

2017年にローンチ直後のHRMOSにジョインして以来、約5年間カスタマーサクセスに取り組んできましたが、10月を持ってHRMOSのカスタマーサクセスを離れてHRMOS事業での新しい役割にチャレンジすることになりました。カスタマーサクセスという分野はまだまだ確立されていないとされる時代だからこそ、本当に色んなことにチャレンジしましたし、1つずつ学びを得ながら組織の成長に取り組むことで一瞬で過ぎ去った5年間の集大成として(HRMOS採用のカスタマーサクセスを中心に)まとめてみようと思います。

カスタマーサクセスとして取り組んできたこと

HRMOSはカスタマーサクセスに本気で投資する事業ですので、おおよそカスタマーサクセスという分野で語られるアクションはほぼ全て試してきたと言っても過言ではないと思います。その中でも特に重要だったものを列挙するとこんな感じです。振り返るとずっとKPI設計していますね。新しいことを試しては分析し、その結果を取り込みながらモニタリングシステムを改善してきた歴史と言えるかもしれません。

【2017年】
カスタマージャーニーの設計
KPI設計①(定性指標)
ユーザー会誕生
【2018年】
KPI設計②(ステージ制の確立)
ハモ会誕生(コミュニティマーケティングへの挑戦)
CS天下一武闘会での優勝
【2019年】
KPI設計③(提供価値の定量化への挑戦)
リクログとのサービス統合
CREの誕生
【2020年】
KPI設計④(Gainsightの導入)
CS×プロダクトの連携強化(PMM)
ハーモスラボへの進化(ユーザー会、ハモ会の統合)
【2021年】
KPI設計⑤(ヘルススコアの実用化)
マルチプロダクトCS組織への挑戦

この5年間の集大成は?

数々のアクションを実行・検証している中で僕が集大成として紹介したいのはその組織体制です。今やカスタマーサクセスは一組織として取り組むのではなく全社で取り組むべきという意識は常識となっていますが、一方でその主導となるのはカスタマーサクセス組織であるというのもまた事実です。
・オンボーディングの取り組み
・オンボーディング後の活用提案
・セールス・プロダクト組織との連携
・コミュニティの運営
・アップセル・クロスセルに向けた活動
・プリセールスとしての役割
などなどその業務範囲を広く取っている企業は多いかと思いますし、これら1つ1つに対して丁寧に検証を重ねながら組織を進化させていくことは非常に難度が高い運営が必要になります。その中でもはや1人のスターがいればうまく組織が回るという幻想は存在せず、組織・仕組みとして自立した運営力をいかに持つかが重要な論点です。HRMOSのカスタマーサクセスももちろん例外ではなく、その構造を少しずつ進化させながら今の形にたどり着きました。その組織体制を紹介するのと特にポイントとなる部分を解説してみたいと思っております。

HRMOSのカスタマーサクセス組織とは

スクリーンショット 2021-11-02 5.53.53

大きくはHRMOS採用とHRMOSタレントマネジメントの2組織&横断組織のハイブリッドで構成されています。もちろんまだまだ考えるべきことは山ほどあるなと思っていますが、組織が進化していくために必要な機能を有する状態に進化した今の状態を1つのチェックポイントだと捉えていますし、それによって僕がいなくともこれからも組織として自走しながら進化を続けていくことになると思っています。

HRMOSカスタマーサクセス組織のポイント

ここからはHRMOS採用組織に絞ってポイントを紹介したいと思います。

ポイント①:全体戦略と個別化戦略の融合

スクリーンショット 2021-11-02 5.55.57

HRMOS採用ではカスタマーサクセス全体戦略として、ヘルススコアとチャーンリスクをベースとしながら活動目標を組み活動をしております。一方で俗にいう企業規模に基づいたロータッチ、ハイタッチの分け方ではなく、ユーザー特性によってユーザーを4つのセグメントに分けてそれぞれのチームで対応しています。それぞれのセグメントの特性に応じたサポートを提供することができる組織体制にしているのです。つまり全体として共通化すべきところは仕組みとして担保しつつも各チームがセグメント最適の戦略を考えることができることでよりユーザーの課題に寄り添った対応が可能な組織を目指しております。

ポイント②:部門間連携の結節点の設計

カスタマーサクセスに部門間連携は欠かせません。THE MODELに沿った組織構成において一番難度が高いのがこの連携の作り方なのではないかと僕自身は強く感じております。その中で特に成功と言える2つの連携をご紹介できればと思っております。
1.継続提案におけるセールスとの連携

スクリーンショット 2021-11-02 5.59.50

継続契約の提案を行うにあたり、Gainsightを利用しながらヘルススコアの状況、顧客コミュニケーションから得た情報を元にしながらチャーンリスクを判断し、それを元にセールス、カスタマーサクセスが連携した活動を行うよう設計しております。ポイントは早い段階でリスクや提案余地を検知し、活用提案のストーリーを作り上げるかという部分です。このスピードが成果にも繋がることは見えていて今後もさらなる連携を築いていきます。

2.CREの存在

スクリーンショット 2021-11-02 6.09.17

CREについては以前にも紹介させていただいているので詳しくは下記の記事もご覧いただければと思っておりますが、重要なポイントはカスタマーサクセスと開発がチャーン抑制を目的に密に協力する体制ができていることです。日々の活動の中でキャッチした課題、機能への不満は集約されてCREチームに共有され、課題の解釈から具体的な機能要件に落とすまでをカスタマーサクセス、CREチーム双方で議論しながら素早く開発予定に加えていきます。このチームの存在はこれらの判断スピードを向上することに大きく寄与しているのです。


ポイント③:カスタマーオペレーションチームの設計

スクリーンショット 2021-11-04 11.12.15

カスタマーオペレーションチームとはデータ分析・戦略立案に特化させたチームです。HRMOSのご利用状況、各カスタマーサクセス担当の活動履歴、ユーザー企業の属性データなどなど、あらゆる情報をGainsightに集約し、それを分析する体制を整えています。そして各チームにそれぞれカスタマーオペレーションチームのメンバーをマネージャーの伴走役として配置することにより、マネージャーの描く戦略の精度を上げ、また、一方で全体戦略との解離がないように牽制を効かせることを両立させています。実はこのチームがあるからこそ、ポイント①で話した全体戦略と個別化戦略の共存が実現するっと言っても過言ではないのです。

ポイント④:カスタマーマーケティングチームの配置

スクリーンショット 2021-11-02 11.34.17

セグメントごとの個別化戦略、正しいヘルススコア設計をベースにしながら成果を最大化するために重要と捉えているのがこのポイントです。まだここは形を模索している状態なのですが、カスタマーオペレーションチーム同様、各チームにマーケメンバーを配置することによって個別化戦略の理解を進める体制を作っており、この組織が活躍することによって業務が高いレベルで標準化されていくことを目指しています。

カスタマーサクセスの極意とは?

5年間カスタマーサクセスに取り組みながら行き着いた結論は、事業戦略に合わせて適切な機能を持つ組織をデザインすること、そしてその際には同時に組織と組織の連携をどのようにデザインするかに全てはかかっているということです。恐ろしく当たり前のことを言っていますが、組織づくりをする中でこの前提はよく見失われるものだなと思います。重要なのは点ではなく線で事業運営を行えるか、例えばカスタマーマーケティングというチームは多くの会社が機能として重要と捉え組成されている企業も多いかと思いますが、これが組織単体として設計されていたとしても力を十分に発揮することはなかなか難しく、他のチームとの連携として何をインプットに何をアウトプットするのかまで考え合わせる必要があるということだと捉えています。

今後の役割は、、、

実は11月からはHRBPを務めることとなりました。
ここまで書かせていただいたように点ではなく線となるような組織設計を考えた際に、この線はもちろんカスタマーサクセス内で完結するのではなく、THE MODEL組織全体に繋がるべきものですね。HRBPという立場から事業全体を俯瞰し、この線を繋げるための活動に今後はコミットしていきたいと考えておりますし、その活動によってHRMOSがより皆様の元で価値を発揮する未来を手繰り寄せたいと思っております!「人事としてカスタマーサクセスを実現する」と考えるととてもワクワクするミッションですね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?