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本と図書館

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本と図書館についての記事をまとめていきます
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記事一覧

本のこと|原田マハ「たゆたえども沈まず」

実に5か月ぶりのnote だんだんと各スパンが広がってきて 我ながら放置にもほどがある… もはや ですます調で書いていたのか 体言止めで書いていたのかもよく思い出せない かと言って自分の記事をたいして振り返りもせず 意欲があるうちに書いてみたいと思います この状況下だからこそ読んでほしい原田マハさん沼にハマってから 早何年になるだろうか なのに、このnoteをふり返っても、原田さん作品を取り上げていない…!? この本を手に取ったきっかけは、ニュースで原田マハさんご本人

本のこと|横尾忠則 対談集「芸術ウソつかない」②

①の続きです。 「個」と「個人」とか、「理性が快楽」とか次の思想家・人類学者の中沢新一さんとの対談がまたスゴくて… やっぱり「カラダに従う」という章から始まって、 『「個人」ではなく、「個」になる感じ』という話になってくるんです 正直、分からない、この感覚 でも、すごく大事なことのような気がする… もう、概念が高度すぎて、今の私にはまだ理解できないのだけど、 これはたぶん自分の中に残って、 いつか「あぁ、こういうことか」と理解する時が来るのではないかと 感じています

本のこと|横尾忠則 対談集「芸術ウソつかない」①

ミュージアムショップで本と出会うあっという間に2か月以上経ってしまいました (これ、6月28日のnoteでも書いている) こうしている間にも、いろんな方に写真をコンスタントに使っていただき、 自分の知らないところで、勝手に働いている(お金になるわけではない) noteって投資みたいだな、と思いました さて、なんだか仕事がバタバタで、 仕事のことで頭がいっぱいになって 仕事の夢までみるようになってきたので まったく違う世界に触れなければ…!!!と思って 横浜トリエンナーレ

本のこと|死に様は生き様 山田詠美「学問」

『週刊文潮○月○日号「無名蓋棺録」より』と書かれたその訃報は、 わたしがまだ知らぬ登場人物が亡くなったことを知らせる 68歳で心筋梗塞で亡くなる主人公の香坂仁美、 102歳まで生き、餅の誤嚥で亡くなる長峰無量、 その21年前に亡くなるその妻の素子、 若干18歳で川岸で昼寝中に増水に巻き込まれてしまう千穂、 もう一人の主人公である心太は36歳にして交通事故にあってしまう 山田詠美さんの「学問」は、とても衝撃的な作品でした 四章で構成されるこの物語は、各章が訃報から始まり

本のこと|生と死をつなぎとめる 柳美里「ねこのおうち」

クラウドファンディングで柳美里さんに選んでいただいた、ご本人の著書「ねこのおうち」を読みました 柳美里さんのブックカフェにクラウドファンディングした話はこちら ↓ 題名の通り、7匹のねこたちと そこに関わる人たちの人間模様(ねこ模様)を描いた作品です 最初に登場するニーコは公園に捨てられてしまう ほどなくおばあさんに拾われて、ニーコとおばあさんは、幸せに暮らす そのうちおばあさんは、痴呆症になって、ニーコはノラ猫に戻ってしまう ニーコは6匹の子猫を生み、6匹はそれぞれの

本のこと|安藤忠雄建築 こどものための図書館 こども本の森 中之島

今朝ふと目覚めたら、 NHKの番組「インタビュー ここから」が放送されていて、 安藤忠雄さんの子供のための図書館、「こどもの森 中之島」が取り上げられていました この図書館の存在は前から気になっていて、 知ったきっかけは、以前訪れた十和田市立図書館が安藤忠雄氏の設計だったこと (↓ このnoteで少しだけ紹介しました) 東北の小さな市の図書館が安藤忠雄建築とは…!と感動し、 他にも安藤忠雄さん設計の図書館があるのかな…と検索して知ったのが この「こども本の森 中之島」

料理の本のこと|おうち時間でタンドリーチキンを仕込む

家で過ごす時間が長くなり 今までよりも料理をする回数が格段に増えました 人が作ったゴハンが何よりも美味しい派なのですが 意外と楽しめています お気に入りのレシピが、タンドリーチキン やはりカレー(粉)は裏切らない…!! もう何年もお世話になっている、 料理本「作りおきそうざい」のレシピがめちゃめちゃ簡単で、 そしておいしいのです 作り置きサラダのレシピもおいしい… この本でレシピを見て作ってみるまで、 タンドリーチキンを自分で作るという発想がなくて… でも! 本当

本のこと|読書会レポート【番外編】 姪との読書会

年度の切り替わりの時期であるのに加えて、この状況だとなんだか落ち着かないですね… 私も営業という仕事ながら、現在は在宅勤務をしています 通勤時間が不要な一方、いつも通り業務が進まない部分もあり やはり効率は下がる気がします 何よりお客さんのところに行けないし… 普段より自宅にいる時間が長くて note書く時間もたっぷりある気もするけど なんだか久しぶりの更新となってしまいました こんな時でも、本はいつでも身近にあるし こんな時だから、家の本棚が近くにあることを活用して

本のこと|読書会レポート② 読書朝食会 リーディングラボ=岩手=

先日のnote 読書会レポート①「いつもの3人」の読書会 では、友人と開催していた読書会をご紹介しました 今回は、参加したもうひとつの読書会、 読書朝食会 リーディングラボ=岩手=(通称 リーラボいわて)についてご紹介します! この読書会は、盛岡市内で月1回開催されている読書会です 主催の小笠原 康人さんが県外で働かれていた際に読書会に参加され、 岩手でも読書会をやりたい!と思って探したところ、無かったため自ら立ち上げた会だそう 10年以上、142回も開催されている今や老

本のこと|読書会レポート①「いつもの3人」の読書会

これまで、2つの読書会に参加したことがあります ひとつは 学生時代の友人と3人で開催していた読書会(課題図書型) もうひとつは ここ数年盛岡で参加させてもらっている読書会(本持ち寄り型) 今回は、友人と開催していた読書会についてご紹介したいと思います 何かにつけてすぐに集まる「いつもの3人」の読書会です (今でもよく3人で集まっているけれど、最近読書会は開催できていない) 「いつもの3人」の読書会 のきっかけ読書会をすることになった発端は、友人が「ジェイン・オースティン

本のラジオのこと|Panasonic メロディアスライブラリーで本と出会う

メロディアスライブラリーの魅力 毎週日曜日の10:00から東京FM系列のラジオ局で放送されている Panasonic Melodious Libraryをご存じでしょうか 大好きな作家 小川洋子さんが毎週1冊の本について紹介する、大好きなラジオ番組です 2007年から続く長寿番組! 小説さながら 小川さんの選ぶ言葉も、声も、とてもステキで いつも読書欲をくすぐられます 次週の来週、再来週の選書もWEBサイトに掲載されているため、 予習して読んでおいて読書会気分で聴くこと

本のこと|演じることとコミュニケーションの深い関係を知る2冊

演劇とコミュニケーションが繋がった瞬間突然ですが、みなさん、「演じて」いますか? 私はというと、 幼稚園や小学校で全員参加の劇みたいなのはあったような気もするけど、 ドラマや映画を見たりすることはあってもほぼ記憶にないし、 そのあとは演劇部に入ろうと考えたこともなかったし… 自分自身が「演じる」ということには縁のない人生を送ってきました …と思っていました が…!たまたま手に取った2冊の本で、 演劇とコミュニケーションが深いかかわりがあることを知り 本当に本当に目から

本のこと|11ぴきのねこの 「人間らしさ」から学ぶ「今を生き抜く力」

「11ぴきのねこ」たちとの再会馬場のぼるさんの絵本、「11ぴきのねこ」シリーズをご存じでしょうか 私にとっては、子どものころ いつも近くにある大好きなシリーズでした 馬場のぼるさんの作品の中でも特に多くの人から長年にわたり愛され続けているこのシリーズ 「11ぴきのねこ」に始まり、11ぴきのねこを主人公にした6冊の本が制作されました ねこたちと再会したのは、ここ 岩手に来てからです 岩手県と青森県の県境にほど近い、青森県三戸町で「道の駅さんのへ」に立ち寄った時のことでした

本のこと|本にまつわるクラウドファンディング② 芥川賞作家・柳美里とあなたがつくるブックカフェ

前回、森の図書室にクラウドファンディングさせてもらった話の続き、 私の2度目のクラウドファンディングについてご紹介します 2回目|芥川賞作家・柳美里とあなたがつくるブックカフェ(2019年)芥川賞作家・柳美里が、2018年4月に福島県南相馬市小高区の自宅を改装してオープンした本屋フルハウスにカフェスペースを増築し、 地域の学生や市民、南相馬市を訪れた人たちとの交流スペースをつくります (クラウドファンディング プロジェクトページより) 柳美里さんは1997年、『家族シネマ