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私の才能が「それはつまらないよ」って語りかけてくる

12月1日(土)19:00-22:30に、下北沢にある『BOOKSHOP TRAVELLER』にて【本屋の未来を語らない】というイベントを開催します。
本や本屋に関わる2人のトークライブ、パフォーマンスや展示など、普段とは一味違う知的で不思議な本屋さんが表れます。
この連載ではトークライブに出る木村と、パフォーマンスで出演する國立、日菜子の3人がインタビューのような、雑談のような、お互いの人柄を知っていく様子をまとめました。
前回:感情を溜めておくために、パッと線を引くみたいに言葉を置くんです。

「誰かに助けてもらわなきゃいけない」っていう選択肢が現れた時が、一番苦しい

國立:あー、私は木村さんの方がタイプ近いかもしれない。

日菜子:私は感情とかも出しちゃうタイプだから。そういうなんか、気持ちをしまっておこうみたいなことは、やろうと思ってもできない。笑

木村:いや、しまっておこうとかじゃないんだよ、そうするほかないんだから。笑他におれに残された選択肢はなかった。

日菜子:何だろう、甘える相手がいないんじゃないですか?なんかそれを世間に許してもらえると思ってないとか。

木村:相手がどうかっていうか、甘えたくないって気持ちの方が正しいかもしれない。いようがいまいが、別に見せたくないというか。

國立:あーーー、わかる!

日菜子:偉いなぁ、私迷惑かけちゃうからなぁ。

國立:そういうのをやんわりでも出せるって言う人はそれだけでも、私はすごい羨ましいけどな。私はそういう状況になった時に、助けてもらうっていう選択肢が、まず、ない。助けてもらいたいこととか、そういう方法が思い付くだけでももうすごいと思う。私はその助けてもらうという選択肢がない、みたいなことが結構多くって。

日菜子:みんな大人やなぁ

國立:なんかその「助けてもらう」っていう選択肢を冷静に見られる人が凄いなあと。なんか自分で行動して解決しないといけないって、心の中で多分かなり強く決まってるんだろうなぁ。

木村:うんうん。

國立:だから私は、「誰かに助けてもらわなきゃいけない」っていう選択肢が現れた時が、一番苦しいかもしれない。だからたぶん自分の作品に関しても出来る限り人を関与させない、っていうのもあるかな。本当は一緒に助け合ってやっていけることを私は望んでいるんだけど、修行中だなぁ…(苦笑

木村:そのまま突っ切っちゃうって人もいるんだろうけどね。きっとそれぞれが持ってる理想形の違いでさ。こういうのがいいなーっていうのがあるじゃない、意識的か無意識的かは知らないけど。きっとそういうのが行動に出てて、2人はアートにたどり着いてるんだと思うんだ。

國立:最終的なアウトプットの形の違いみたいな。

木村:アウトプットとも言えるし、なんだろう、その人にとってのしっくりくるものがきっとあると思うんだよ。その方法の違いなのかな。

國立:あーなんか「方法」っていう言葉はしっくりくる。

木村:自分がしっくりくる方法っていうのを選んで生きて、その道の先に今の自分がいるみたいなことかな。良くも悪くもそれしかできないみたいな。

國立:それはすごくある。笑

日菜子:あはは、うん、でもそうかも。

國立:無理はないって言うか。他の方法だと無理だけど、この方法だったから出来たっていうのはあると思う。

木村:ふたりはその中でもアート、アートって言うか映像とダンス、あと音楽もか。とはいえその中でも二人はまた違うじゃない。片方はベリーダンスで片方は日舞だったりとかさ。後はきっと、そういう作品を作るための考え方のプロセスも違うじゃない。

國立:それは、うん、そうだね。


私の才能が「それはつまらないよ」って語りかけてくる


木村:おれがさっき日菜子さんと話してて面白いなと思ったのは。ダンスだけだとつまらないし、映像だけでもつまらないって言ってて。その手段に自分が飽きちゃうから、今の形になった。しかもそれを、感覚的には逃げながら作ったって言ってるのが面白いと思うんだよね。

日菜子:うん、逃げながらやってる。

木村:あとは、そうやって飽きちゃう性格なのに、今のプロジェクションマッピングと映像っていうのはしっくりくるっていうのは、何かあったのかなって。

日菜子:もちろん、長くやってるから辞めるのがもったいないって言うのもあるし。あとはダンスは「好き」、映像は「作れる」。

木村:うんうん。

日菜子:だからそういう自分のできることを集めて、1番面白いと思ったことが、今やってることかな。ダンスは本当に続けていきたい。でもダンスだけでやっていけるかって言われたら、ダンサーはたくさんいるし、私はそんなにうまい方でもないから。

木村:うーん、うんうん。

日菜子:それだけじゃ戦えないし、自分としても「特別なことをやってる」感がない。それじゃつまんないなーと思って。だから映像も作れるから、それも一緒にやるか!ってなって。そうした方が自分の存在価値を感じるところがあるかなって。

木村:うんうん。

日菜子:なんか誇りを持っていたいじゃないですか、自分に。

木村:うん、それはそうだね。

日菜子:少なくとも自分がやってることを素敵だって思っていたいし。自分が持っているもの素材一つだけだと戦えない。そんなに技術も高くないから。でも組み合わせたら「これが私よ」って言えるものになるんじゃないかなって思ってる。

木村:うんうん、なるほど。きっとでも、そういう「いろんな情報を組み合わせて作ることができる」って言うところに才能があるんだろうね。ダンスができる自分がいて、映像を作れる自分がいて、でも片方だけだとどっちもつまらないって思ってしまうのは、もっとできるって無意識の自分は知っているから、そういう風に思うんだろうね。片方じゃつまらないっていう。なんかこう、使い切ってないみたいな。

日菜子:うううーーーん、そうなのかな。でも「もっとできる!」とは常に思ってるかな。「もっとこうなるはずなのに、なんでこうならないんだろう」みたいな。

木村:うんうん

日菜子:やってみたら「イメージしてるのと違うぞ」みたいな。それでやってみては「イメージと違う。。」っていうので苦しんで、次の作品に向かうというか。「こうかな、違うなぁ」みたいなのを繰り返しながら、次の作品、次の作品ってなってる感じする。


【陶芸家、華道家、画家、彫刻家、わたし】
につづきます


お知らせ
12月1日(土)19:00-22:30に、下北沢にある『BOOKSHOP LOVER』にて【本屋の未来を語らない】というイベントを開催します。

詳細はこちらのイベントページへ

イベント名【本屋の未来を語らない】

▶概要
どんな未来になるか語っても、予測することはできません。どんな未来を作りたいか考えて、そのために行動する。
本屋さんの未来は自分たちで作ることができます。トークライブやパフォーマンスや展示など、普段とは違った本屋さんを作るイベントです。

▶日時
12月1日(土)19:00-22:30

▶タイムテーブル
19:00open
19:30start
19:30-20:00 第1部トークセッション
20:00-20:10 休憩/交流
20:10-20:50 第2部 パフォーマンス
20:50-21:05 休憩/交流
21:05-21:45 第3部 パフォーマンス
21:45-22:00 休憩/交流
22:00-22:15 第4部 パフォーマンス
22:30-23:00 交流
22:30 close

※途中参加・途中退出可能です。
※タイムテーブルは当日変更になる可能性があります。

▶内容
1.トークセッション
BOOKSHOP LOVER 和氣さん×korekore木村さん

2.パフォーマンス
イベントページ内で随時告知していきます。

3.展示
イベントページ内で随時告知していきます。

▶参加費
一律3,000円(1ドリンク付き)
パフォーマンス参加、展示参加、一般参加全て一律料金になります。

▶会場
BOOKSHOP TRAVELLER

▶住所
東京都世田谷区北沢2-26-7アパートメントストア1F

▶参加募集
(1)パフォーマンス出演
1組あたり最大10分になります。
参加費は参加人数×3,000円が必要になります。機材はスピーカーのみご利用頂けます。

(2)展示
絵画、写真、イラストなどジャンル、テーマを問わず募集しています。
出展スペースは90cm×90cm目安、点数はスペースに収まれば何点でも大丈夫です。
販売可能、販売手数料なしになります。
展示に必要な機材(釘、金槌など)は各自持参でお願いしています。
細い釘、虫ピン、押しピンは使用可能です。(太い釘は使用できません。)

▶ポスターデザイン
大鐘ハル(HRQ RECORDS)
https://twitter.com/haru9pic

▶主催
劃桜堂(かくおうどう)

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