「ビジネス会食完全攻略マニュアル」ができるまで

書籍出版は突然に

2023年5月16日。yuuuはとにかく忙しかった。

激務に激務を重ねる中、僕を支え続けてくれたのはこの動画だ。

「全然足りねえじゃん」。これに比べれば今はマシだ。
毎日出社時にこの動画をAirPods(第一世代)で聴きながら出社をした。

そんな時である。休みの息抜きで3時間ほど走り書きしたこの記事が、大いにバズったのだ。

記事公開後、2日後に出版依頼が。連絡をくださったのは、ダイヤモンド社の榛村光哲さんだ。笑えるほど長い長文DMをXでいただいた。

DMの熱意を受け取りつつも、自分がいま置かれている状況を鑑みると以下3点の懸念がぬぐえなかった。

①仕事で十分な成果を出したと自負できない中、書籍出版にうつつを抜かしていいのか?
②そもそも上司の承諾は取れるのか?
③実名を出しても構わないアカウント運用をしているが、万が一炎上をしてしまって会社に迷惑をかけたくない。匿名で出版は可能なのか?

正直全く乗り気でなかったのだが、あまりにも熱意溢れるDMだったことを鑑み、一度仕事後にお会いすることに。

打ち合わせは仕事後の22:30に開始。
「正直書籍出版は難しい」とあらかじめ伝えていたにもかかわらず、榛村さんは書籍のタイトルと表紙のイメージ、さらにはどんな売り出し方をするのかまで資料を用意していた。彼は熱を持っていた。

「あー、ここまで本気で向き合って書籍を出したいと言ってくださるのであれば、応えないとな。たとえどれだけ忙しくとも」。そう思ったわけですよ。

ようやく書き終え、2/28の出版までこぎつけました。

※この記事読んだダイヤモンドの編集者の方がいれば伝えたいんですけど、榛村さん凄いですよ。彼には熱があります。必ずベストセラーを生み出しまくる名編集者になると断言しておきます。

書籍出版の結論。全然足りねえじゃん。時間。

エピソード編はここまでとし、以下一個人が書籍出版をするにあたってどう対応すべきかを記載したい。私個人の意見であり、ダイヤモンド社のナレッジは一切含まれていないことをあらかじめ伝えておく。
主な対象者としては以下だ。

①自費出版ではなく出版社からの依頼で本を出したい方
②匿名で本を出したい方
③書籍を書くことになったがどう取り組むべきか分からない方
④書籍出版の大変さを垣間見たい方

書籍内容に関する宣伝noteはまた別途書くのでそちらもぜひ参照いただきたい。

どうやったら書籍出版ができるのか?

ビジネス書出版の道はこの2択がセオリーだろう。

①実名の上、ビジネスで圧倒的な成果を出して出版依頼を待つ
②noteやツイート連投(窓際三等兵さんや麻布競馬場さんのスタイル)のクオリティ×反響を通じて、編集者の目に留まる

お勧めは②。「読者に求められるカテゴリ×自分が差別ができるナレッジを掛け合わせてnoteを書け」以上。
これは私が例になると思う。
榛村さんから出版のご依頼をいただいた後にも、片手を超える数の出版社からお声がけをいただいた。大変ありがたいことだ。

今はいい時代だ。私のような凡夫でも、noteというプラットフォームの力によって声をかけていただけるのだから。noteなくてはこの書籍は存在しなかった。

匿名出版を希望する場合、①は不可能。②しかない。
②を目指す際は、記事のクオリティ×反響の掛け算であることを心得ておきたい。

まず記事のクオリティ=「いい記事」の定義について。
note上で比較的伸びやすいのはこういった記事だ。

①自己の原体験を通じた共感を呼ぶエピソード
②徹底的に細部までこだわった本質感のあるビジネスノウハウ

①は岸田奈美さんのような記事だがこれは書こうと思って書ける記事ではない。②は手前味噌であるが、今回の「ビジネス会食完全攻略マニュアル」的な記事だ。「広告D社の仕事術」のように汎用的な話ではなく、あえて会食に絞って記事を書いたのが功を奏した。

次に反響について。
記事の質が高かったとしても、世の中の反響がなければ編集者としても声をかけにくいだろう。そのため、まずは自分のアカウントの影響力を高めることから始めたい。フォロワー1万をこえると十分記事バズが狙えるはずだ。

このX(Twitter)アカウントを伸ばす方法論に踏み込むと本論から逸れるので省略するが、要諦は以下だ。
①フォロワーが興味のない余計なことをつぶやかない。言い換えると自分の日常を垂れ流さず、フォロワーにとって価値がある情報以外投稿しない
②世間が興味があること×自身の強み・バックグラウンドの掛け算をメインコンセプトとして発信をする

①は私のような凡夫の生存戦術である。容姿が優れている、ないしはファンがつくようなタレント性のある方であれば垂れ流しでもフォロワーは増えていく。羨ましい限りだ。

②について具体例で補足をしよう。yuuuの初期からのフォロワーの方はもしかしたら知っているかもしれないが、当アカウントの初期は就活をメインテーマとしていた。

なぜか。それは、広告代理店(特に私の古巣のD社)はSNS運用のレギュレーションが厳しく、大手広告代理店×就活で情報を発信している人が殆どいなかったからだ。

ここに空白地帯があると考えた。

バックグラウンドを小出しにして本質的な就活情報を発信したところ、1年以内に15,000フォロワーくらいまでは伸びた。

このように、社会一般で興味を持たれやすいテーマ×周囲と差別化できる自身の強み(マーケティングではPoint of Difference、差別化要因とも呼ばれる)を掛け合わせると伸びやすい。

結局は自分が差別化できるテーマがなければフォロワーは増えないのだ。本質的な部分から目をそらさないことが、Xアカウントグロースの重心である。

匿名で本を出すにはどうすればいいか?

対出版社に対しては、率直に「匿名でないと出版は許諾できない」と伝えるべきだ。自分も榛村さんから鬼長文DMをいただいた際に条件として提示した。正直書籍で肩書きや氏名を出した方が部数は上がったと思うが、匿名を貫き通した。

書籍出版において一番相談に乗ってもらったのは同じく匿名出版をされていた「メン獄さん」である。魂が共鳴すると勝手に考えて連絡したところ、大変真摯に相談に乗ってくださった。X(Twitter)の醍醐味は、自分が生きている範囲では関われなかった方と交差できることにある。「コンサルティング会社 完全サバイバルマニュアル」はお世辞抜きで2023年マイベストなので全員購入しましょう。


また、会社内で知られたくない際は絶対に口を滑らせないことだ。上司に対しては仁義切りの観点で話を入れたが、その後に同期に軽く話したところ今や全員が書籍出版について知っている。ウケる。

上司の承諾をどうとるのか?

最後までダマるかor正直に伝えるか悩んだ結果、伝えることにした。ただ、普通に伝えても難色を示されると考え、あらかじめ以下のポイントを遵守することを前提とした。

①仕事と書籍出版タスクをビジネスアワーに混同させない
②書籍出版のタスクが過多になって仕事に悪影響を与えない
③業務でより成果を上げるためのロードマップを示す

結果、上司は快諾してくれた。同じく書籍出版をされるは上記を意識してコミュニケーションをとるとよいだろう。

書籍執筆の字数マネジメント

書籍出版の字数はだいたい10万字と言われる。執筆当初は字数多いな、、と思っていたのだが、最終的に14万字近い字数となり、文字を削る方が大変であった。

特に自分のような激務系サラリーマンの場合、おすすめは短期集中、合宿である。原稿提出1か月半あたりで温泉宿かビジネスホテルでも取って1人で記事を書くことを強く勧めたい。
自分は合宿によって8万字ビハインドから1週間半で挽回した。合宿地はかの有名な山の上ホテルである。そう、文豪ごっこだ。
平日は朝8:00-22:00まで仕事⇒そこから執筆をするデスマーチ執筆。

担当編集榛村さんは、「まぁ広告会社出身なら気合で何とかなりますよね!yuuuさん!気合で!!」と無邪気に煽ってきた。いやマジで大変でしたよあの時。煽られたおかげでオンスケジュールで出版できたけど。

専業ライターでない限り、毎日コツコツ数千字は無理筋だと心得よう。

もちろん書籍をいつ出すかは著者の自由である。しかし、noteでバズった場合はそのバズの残り香、バズ余韻が残っている間に出版した方が販売戦術としては正しい。担当編集と締切期限を区切って取り組むのが望ましい。

執筆後の関係者への仁義切り対応

「ビジネス会食 完全攻略マニュアル」は、自分の広告D社時代の1-3年目の経験を基としているが、読者の読みやすさを担保することを目的とし、一部においてエピソードを改変している。

書籍記載の通り、登場人物は全て仮名、実際の団体とは関係ない体裁をとっているが、エピソードのモデルとなる人物がいた。書籍記載の「久保田さん」である。元上司だ。

こういったエピソードに出そうと思う人物に事前に確認を入れるべきか、後で確認をするべきか。
結論自分は後者でいいと思っている。「お互い信頼関係がある」「リスペクトのある掲載内容になっている」という前提においてだ。

何なら久保田さんは「実名で書いてくれ」とノリノリであったのだが、念のため仮名とした次第だ。しかし、内容のすべてを見せていないのであれば用心を重ねるに越したことはない。
そう考え、書籍で登場する&お世話になった方には、書籍献本と共に榛村さんから直筆の御礼手紙を送っていただいた。ここまで徹底したからか、書籍でネタにされた古巣の先輩方も、出版を応援してくれている。
書籍で出たとはいえ、見ず知らずの人に直筆の長文手紙を送るなんて面倒極まりないが、嫌な顔一つせず榛村さんは対応してくださった。

こういう細かい部分まで抜かりなく大切にする点に榛村さんの編集者としての才覚を感じている。こういった才能ある方と仕事ができたことは自分にとっても財産になった。

販売戦略についても榛村さんと力を合わせ、様々な工夫を凝らしたつもりだ。ぜひ今後の私のツイートを見て感じてもらいたい。

ビジネス会食完全攻略マニュアル 出版に際してのお願い

ここまでお読みになった方へのお願いです。
ぜひご購入してください。頼みます。

https://amzn.to/3SHt7bS

もちろん販売部数に応じて印税が入るが、かけた工数を鑑みると、それに見合う金銭的メリットとは必ずしも言い切れない。
また、匿名アカウントで書籍出版をしても自分の経歴に箔はつかない。

では何が大切なのか。ここまで真摯に向き合い、情熱を注いでくれた担当編集の榛村さんが、「ビジネス会食完全攻略マニュアルは自分が手掛けた作品だ」と胸を張って言える発行部数を達成することにある。

榛村さんにとって、本著が企画から手掛けた初の書籍になる。だからこそ応援したいのだ。「ビジネス会食 完全攻略マニュアル」が彼の今後のキャリアを築く武器となるように。

書籍の内容にも大いに自信はあるが、それ以外に特典もかなり充実している。今まで私が数千万円かけて培ったナレッジをつぎ込んだリストのため、すぐ会食がない方にも必ずお役立ちできるはずだ。

①「今すぐ会食セッティングで使える店」リスト(全国300店舗以上網羅)
②「1名6,000円以下の外さない店」リスト(全国200店舗以上網羅)
③「1名2000円以下の外さない店」リスト(全国150店舗以上網羅)
④会食直前で重宝する「手土産・プレゼントリスト」(70品以上)

⑤書いてある通りにやるだけで会食を成功に導けるチェックリスト

「今すぐ会食セッティングで使える店」リストサンプル(全国300店舗以上網羅)
「1名6,000円以下の外さない店」リストサンプル(全国200店舗以上網羅)
「1名2,000円以下の外さない店」リストサンプル(全国200店舗以上網羅)

会食直前で重宝する「手土産・プレゼントリスト」(70品以上)

これらのリストは書籍発行後も不定期で更新し続ける。
書籍内容も、会食はもちろんのこと歓迎会・送別会・新年会・忘年会・さらにはカラオケまで完全に網羅。当書籍が、全ての食事会を成功に導く武器になると自負をしている。

購入された方はぜひコメント・DMをください。御礼いたします。相談事があれば合わせて送っていただけたら答えたい。

書籍を読んで価格に対して価値があると思われた方は、ぜひ周囲の方にも紹介していただけると幸いだ。逆に駄作だと思われたならその旨を書いていただいても全く構わない。

本気で書き始めてから出版までの約3ヶ月。

本当に濃い時間だった。学生時代の文化祭の前夜のような、高揚感ある満たされた時間。1つの作品をチームで作り上げるのは何と楽しいのだろう。

書籍は様々な方の力と想いによってできている。著者と編集者だけではない。協力会社の皆さん。そしてブックデザインを考えてくださった山之口正和さん、齋藤友貴さん。カバーイラストを描いてくださったヤギワタルさん、校正の岩佐隆生さん、三森由紀子さん。ダイヤモンド社のみなさま。榛村さんを通じてのコミュニケーションとなりましたが、この書籍が世の中に出せるのはみなさんのお陰です。本当にありがとうございました。
宣伝プロモーションの長谷川さん、これから販促で力を貸してください!

発売まであと1日。1人でも多くの人に書籍が届けられますように。

ビジネスカラオケ完全攻略マニュアル

書籍内容に加筆する形でこちらのnoteを執筆しました。上司とのカラオケが嫌、今後のカラオケに備えて準備しておきたい方はぜひ目を通していただければと!

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