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家族でコロナと戦った話。息子のコロナ感染を受けて。

1歳6か月の息子。

毎朝目を輝かせて、
家の扉が開くのを待ちわびている。

『保育園大好き!!!!』
まだ言葉は話せない。
だけど、目の輝きで痛いほど分かる。

通っている保育園は、
児童15人程の小規模保育園。
クラスの垣根もなく、みんな友達!!

面倒見の良い先生たち、元気な子供たち、
ほんとに素敵な保育園。

ある日、その保育園から
一本の電話。


『コロナ陽性者が発生しました。』


こんにちは、ケイです。

前回の自己紹介記事の最後にご案内した通り、

コロナウイルス感染の振り返り記事となります。

1章【感染~完治までの経緯】

2章【家庭内隔離 其々の戦い】

3章【福祉の現状 〜1番伝えたいこと〜】

以上、大きく3つの観点で書いていきます。


■1章:感染~完治までの経緯


まずは、時系列から。

8/26  保育園で感染者発生

8/29  長男 発熱

8/30  長男 PCR検査実施

8/31  長男 コロナウイルス陽性
家族 PCR検査

9/1   家族 コロナウイルス陰性

9/8   長男 完治

9/14  家族 濃厚接触者解除


そして、家族構成は以下の通り。

ケイ(筆者:夫)、妻、長男(1歳半)、長女(3ヶ月)


一日目:陽性者発生~戦いの始まり~

第一報は保育園からの電話。

『コロナ陽性者が発生しました!
 今からお迎えに来てください!!』

いつもは、
お迎えに言って、先生と雑談して
バイバイして、ベビーカーに乗せて
息子と帰る。

この日は違った。
息子はベビーカーに乗った状態で
スタンバイしてた。
先生も言葉を発しないようにしてた。

コロナが身近に来ている。


保育園の殺伐とした雰囲気で、
コロナの存在を初めて目の前に感じた。

この日から
家庭内隔離生活が始まった。

そして、目には見えない恐怖・不安と戦う
ことになった。


この時点で長男が濃厚接触者に当たる
という連絡は受けていない。

ただ、少人数の小規模保育で感染者が発生した
状況を考えると、感染している可能性は高い…

【1歳半と3ヶ月の子供たち】

どのように守っていくのか?

正直、
不安で押しつぶされそうでした。

そして出した結論は、家庭内隔離

と言っても、1歳半の長男を1人で生活させる
ことは不可能。

なので、

妻が長男につきっきりで様子を見る。
僕は在宅で働きつつ、長女の世話をする。


この体制で
僕たち家族はコロナと戦うことになりました。

家庭内隔離の難しさについては
次の章で詳しく書きます。

遊びたい盛りの子供を
一つの部屋に入れ、隔離する。
外に出れないどころか、家の中も冒険できない。
パパや妹の顔も見ることができない。


親として、本当に苦しい決断でした。

家庭内隔離以外にも、

・ハンドタオル禁止⇨ペーパータオル
・アルコール消毒の徹底
・大人は常にマスク(寝る時も)
・会話は極力スマホを使う

など、感染防止ルールを作りました。

長男はコロナに感染してしまったのか?

僕たち家族も感染してしまったのか?

濃厚接触者の連絡はいつ頃あるのか?

PCR検査はすぐ受けられるのか?

様々な不安が入り混じる中、
初日は終わりました。


2、3日目: 家庭内隔離

昨日から始まった家庭内隔離生活。

長男は想像より遥かに元気で、
いつも通り、元気に走り回ってる足音が
聞こえた。
食欲も十分あったようだ。

保健所や保育園からの連絡も特になし。

コロナ感染してないかも!!
少しずつ緊張が薄れてる感覚があった。

4日目: 発熱、たらい回し

朝から長男の食欲がなく機嫌が悪い。

嫌な予感がした。

午後になり発熱。
38℃を超えていた。

この日は日曜日。
かかりつけ医が休み。
保健所も休み。


土日でも電話を受け付けている、
相談ホットラインへ電話。

症状を話したところ、
受診相談センターへ電話してくださいと。

受診相談センターへ連絡したところ、
相談ホットラインへ電話してくださいと。。

あれ…たらい回しになってるぞ…。


結局、どこへ電話しても結論が出ることなく、
一夜明けるのを待って、
かかりつけ医に相談してということになった。


長男の症状
 39℃近い高熱。

5日目:PCR検査~~

朝一でかかりつけ医へ連絡。

症状を話したところ、即PCR検査を実施。

唾液検査が主流。
ただ、幼児ということもあり、
唾液が出せない。

そのため、
鼻から粘膜を採取するタイプのPCR検査。

長男、大泣きの1日。

長男の症状
 熱は38℃近くあり、食欲がなく、下痢の症状。

6日目: コロナ陽性

長男 コロナウイルス陽性発覚。


同日、
保健所から初めて連絡あり。


長男の症状、感染経緯確認。

長男の経過観察の連絡を定期的に行うこと、
家族全員濃厚接触者に当たること、

というような内容の話を1時間ほど。


そして、
長男以外のPCR検査も同日実施。

 長男の症状
 平熱に下がるも食欲なし。

7日目: 家族陰性

長男以外、陰性の連絡を受ける。


妻そして長女に感染がなく、
安心したと同時に、


長女への感染だけは
絶対に阻止しなければならない。
絶対にコロナに負けない。


この思いが夫婦間でさらに強くなった。

 長男の症状
 平熱に下がるも食欲なし。

8日目: パルスオキシメータ

保健所から
パルスオキシメーターが届く。


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血液の酸素飽和度を測る機械。
定期的に計測。

正常値=96%〜99%

長男は常に正常値内。

ただ、
幼児で指が細いので計測が難しく
一苦労でした…。

 長男の症状
 平熱で食欲も徐々に回復。

9〜14日目:長男完治~1つの終幕~

熱は平熱、
食欲も日に日に増加。

ほぼ感染前の体調。

重症化することなく、
乗り越えることができた。

そして、

感染発覚がら2週間後の14日目。

保健所から電話があり、
長男とコロナの戦いは終了しました。


14〜19日目:隔離解除~本当の終幕~

濃厚接触者である僕、妻、長女は、
長男完治からプラス5日の経過観察が
必要のため、家族としての戦いは
まだ続きました。

最終的に、
発熱等の症状が出ることはなく、

家庭内感染はなく、家族としての戦いがようやく終了しました。


■1章まとめ


この記事を書いている今、
長男は完治し、家族も濃厚接触者から解除され
買い物に行ったりできる状況になりました。

当たり前の日常が、
突然制限された時、誰でも不安になります。

コロナに限らず、
他人事』で済ませてしまうのではなく、

自分が当事者になった時に、
どう行動すればいいんだろう??
って一度考えてみることも大事。

話が少しそれますが、
今回のコロナ感染の出来事を教訓に、
防災用食料のストックの見直し、
買い足しをしました。

近い将来、高確率で起こると言われている
大震災。

今の我が家では、
実際に起こってから慌てふためくのが
目に見えてました。。。

生きている以上、
生きていくためのリスクに備える必要がある。



当事者意識を持ち、対策を日頃から練っておく。
この大切さを改めて気付かされました。

自分、そして家族の命を守るために、
想定される不安を解消することも
親の務めだと思います。


2章では、
育児世代における、家庭内隔離の難しさに
スポットを当て書いていきます。

■2章【家庭内隔離 其々の戦い】

ここからは、家庭内隔離の難しさを、
家族の視点、
それぞれの視点からお伝えします。

①家族の戦い


一番の敵は、目に見えない

『不安』

という敵でした。


長男がコロナ陽性と判明するまでに
5日要しました。

本当にコロナ陽性なのか?
という不安

コロナ陽性と判明してから、

既に家庭内感染が起きているのでは?
という不安

生後3か月の長女に感染していたら
という不安

そして、何よりも

家族みんなで過ごす時間が
失われたという不安

環境の変化で子供を不安にさせてしまっている
ことを感じていました。

親の立場として、
これが何より辛かった。。。


この不安という敵には
家庭内隔離期間中、ずっっっと悩まされました。

ですが、
この不安に家族一丸で立ち向かい、
乗り越えた経験は必ず今後に活かせるものだった
と考えています。

②妻の戦い〜感染恐怖、ギャン泣き〜

今回、一番恐怖を感じる立場にいたのは妻です。

長男がコロナ感染者と判明した後も、近くにいて面倒を見続けたのは妻です。

感染の恐怖から逃げ出したい気持ち。

体調が悪く機嫌が悪いギャン泣き長男の
面倒を一人で見続けなければならない環境。

妻の精神的ダメージ、肉体的ダメージは
相当なものだったと思います。

妻自身が感染しない、
そして家族に感染させないという気持ち。

夫の立場で、
妻の強い気持ちを感じていました。

そして、間違いなく妻はコロナに勝ちました。

妻の存在。妻の戦い。妻の勝利。

これが、家庭内感染を防いだ一番の要因です。

③僕の戦い〜姫を守る在宅ワーカー〜

『長男は任せろ!お前は金稼いでこい!!』

妻の一言で、
僕は働きつつ長女を守るという戦いに臨んだ。

仕事柄、Zoomミーティングが多い僕は、
長女にミルクをあげつつ、
ミーティングに参加する毎日。

家族みんな頑張ってる。
職場も状況を理解してくれている。

子育て全力、仕事も全力。
何がなんでも、手を抜かない。


長女を守り抜き、仕事も休まず全力を出せた。

毎日必死だった。


隔離期間終了後。
家族が一つの部屋に集まり、
笑い声、泣き声が入り混じる当たり前の日常が
めちゃくちゃ幸せだった。

僕もコロナに勝ったぞ。


④子供たちの戦い〜コロナと不安〜

熱、下痢、だるさ、食欲不振…

コロナウイルスに実際に苦しみながら、

ほんとにほんとに小さな体で長男は
頑張ってました。

妻のサポートも心強かった。

長男はコロナという敵を、
家族の中で唯一、直接倒した男です。


そして、
もう一つの敵、
環境の変化からくる不安
この不安という大敵は長女も戦っていました。

家庭内隔離の期間、
本当に子供たちには辛い思いをさせてしまい、
親として、もどかしさがありました。

その不安に耐え抜き、
久しぶりに再開した兄妹。
お兄ちゃんが少し大人になったように見えた。


子供たちもコロナと戦い、
そして、勝つことができました。

■3章:福祉の現状〜1番伝えたいこと〜

感染経緯と、
子育て世代の家庭内隔離の難しさについて、
1、2章でお伝えできたかと思います。

この記事を通し、
どうしてもお伝えしたいことがあります。

それを、この3章でお伝えします。

最後までお付き合いいただけますと幸いです。

今回、
保育園から感染者発生の連絡を受けてから、
長男のコロナウイルス陽性が判明するまで、
約5日の日数が経過していました。

保育園は、
0才〜3才までのクラスの垣根がない、
小規模保育。マスクもできない年齢の子供たち。

長男は間違いなく濃厚接触者である
はずだけど、濃厚接触者であることの連絡は
最後までどこからもなかった。

つまり、

無症状の期間、(今回は5日間)
他人に感染させてしまうリスクの抑止力が無く、
個人、家族の判断に委ねられている。


これが、
コロナウイルス感染拡大の大きな要因に
なってしまっているのでは?
と強く思った。

保健所などの福祉の現状は、
感染者に症状が出てからじゃないと
動けない逼迫具合。


更に、
フローが定まってないのか、たらい回しに
されてしまうこともあった。

ここで、今回すっごく強く感じたこと。
一番お伝えしたかったこと。

とてつもない逼迫具合、
フローも定まってない環境で働いている
福祉関係の人たち。。。

この方たちのストレスも半端じゃないよな。



感染者側の視点でコロナとの戦いを
長々書きましたが、 


コロナ感染者を支える方たちも
壮絶な環境で死にものぐるいで戦ってる。

この現実を、
多くの方に知っていただきたい。

僕たちは、
福祉の方々、医療の方々、多くの方の支えが
あったからこそ、戦えたと思ってます。

長男の経過観察をする中で、
家庭内隔離など、相談に乗ってくれた
保健所の方々。

PCR検査を全力で嫌がる長男を、
防護服を着た状態とはいえ、
一緒に支えてくれた医療関係の方々。

こんな必死に頑張ってくれている方々が、
めちゃくちゃなストレスや恐怖を感じる環境で
働かないといけないのはおかしいよ。。。

僕はこの方々たちへ、感謝の言葉だけで
終わらせてはダメだと思う。


感染拡大防止への取り組み!法整備!
ロックダウン!働き方改革!とか、
声を挙げるだけで終わるのもダメだと思う。

福祉関係者でもなければ、
医療関係者でもない僕にできること。

感謝を形にする方法を考えた時、
『寄付をする』という方法以外思いつかなかった。


偽善者って思われてもいい。
金で解決なの?って思われてもいい。

多くの方に想いを形にしてほしい。


僕の感染者家族としての戦いは終わりましたが、
コロナで苦しんでいる方は、
感染者に限らず大勢いる。

僕は、今後もコロナと戦っていきたいと
思っています。


最後に

おかげさまで、
明日から長男は登園をリスタートし、
日常へと戻っていきます。

新型コロナウイルス。

感染した本人は肉体的な辛さがあることは
もちろんだけど、

感染者本人だけでなく、
周りの人間を巻き込み、精神的に苦しめる
ウイルスになってしまっていること。

この不安への対策が、
大切だということを実感しました。

ただ、
必要以上に不安を掻き立てられてしまっている
というのも事実。

どの情報が正しく、必要な備えを行うことで、
不安とうまく付き合い、コロナに限らず
乗り越えていきたいですね!


長々と書きましたが、
最後までお付き合い頂き、
ありがとうございました!!!!

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