河村勇輝の大学進学で改めて浮き彫りになった日本人バスケ選手の向上心の低さ・乏しさ
先日フライデーのインタビュー形式記事にて判明した河村勇輝の大学進学というニュース。
様々な意見も飛び交いそうなこの判断ですが、私はこのニュースを聞いて「本当に意識が低いんだな」「日本人バスケ選手のお馴染みであるセカンドキャリアも考慮の上での保守的な思考」と感じました。
今回のニュースで自分の中の意見をいくつかまとめてみます。
①日本の選手にはバスケ一本で食べていこうという意識が大いに欠けている。
自分は約6年程度日本バスケを見守ってきましたが、つくづく感じていたのが日本人バスケ選手のとりわけ"バスケ一本"でアスリートとして活動していくという意識の低さという点です。
リーグ並立時代もでしたが、Bリーグが発足してからもその問題点はまだ残っており、カテゴリーや練習環境といったハード面を気にして余力がありながらも引退していくような選手は今まで数多く見てきました。
特に企業系のクラブにいた選手はセカンドキャリアを重視して引退して母体の会社に残ろうとする動きが目立ちました。
いわば一度戦力外であったり、ドロップアウトしたところから這い上がろってプロとしてバスケを職業として食べていく…という意識の低さに何度も絶望させられました。
プレー自体ある程度通用していますし、それこそ彼に"高卒で即プロ転向し勝負する""お客さんやスポンサーからのプレッシャーを受けながらバスケ一本で選手として活動する"といった向上心の強い気持ちがあればなと思うわけです。
②日本の大学バスケ自体がレベルがとても低い、大学へ行ってPTが確実に貰えるとも限らない
河村が進学するのは関東の東海大学ですが、日本の大学バスケの最高峰といえる関東大学バスケですら非常にレベルが低いという実情があります。
はっきり言いますが、ヨーロッパの強豪国のU-18と日本の関東大学選抜が勝負した場合、大差で負けるようなレベルの低さです。
特に200cm程度のアフリカからの留学生(日本の高校からそのまま進学するパターン)が関東大学バスケだとインサイドで猛威を奮うケースがよく見られますが、彼らのような留学生は、ヨーロッパやアメリカの高校カレッジなどに引っかからないようなアフリカの選手の中でも最低レベルの選手達です。そのような選手がいわば"無双"できるリーグという時点で程度が知れます。
また大学といってもその中で競争がありますし、河村自身はデメリットメリットを考えた上での選択と言っていますが、チーム方針次第ではBリーグで与えらたようなプレータイムや役割が貰えず伸び悩む可能性もあるわけです。
③特別指定や休学してのプロ再挑戦でもライバルとの差は開くばかり、大学のチーム方針でプレーできる期間は限られる
インタビュー記事の中では大学を3年プレーした上でプロ転向した馬場雄大であったり、特別指定でプレーしている選手の例を出していますが、特別指定といっても1シーズン中フルに参戦して戦えるわけではないです。
特に大学からの特別指定選手にありがちなのが、プロでのプレーよりも、インカレであったり大学の主要大会やリーグ戦への参戦を学校側から求められるケースで、特別指定でBリーグの試合に出られるといっても大学の休み時期のような短期間だけのスポット参戦に終わるわけです。
無論そんな短期間でのプレーでは伸びるわけもなく、特に世界(主にヨーロッパ)では18歳程度の年齢だと既にプロレベルのキャリアを始めているパターンも多いですし、アメリカの学生にしても日本とははるかに格の違う高校や大学でハイレベルな環境で揉まれているわけですから差は一向に埋まるはずがないわけです。
日本バスケの数多くある問題点の一つでもある育成での遅さがここでも現れてくるわけです。
④チャレンジできるのに挑戦しないのは逃げであり、自分本意の考えでしかない
三遠での彼のプレーぶりを見ても分かる通りプロのレベルにある程度通用していますし、彼のようなポテンシャルを持っていると考えられるような日本の若手のプロスペクト選手が、セカンドキャリアなどを重視した安全な遠回り道を選ぶのはバスケファンとして凄く残念だと思われますし、結局その程度の意識レベルの低さでプレーしているんだなと再認識させられます。
厳しい環境や不確実性のある将来にあえてチャレンジする、そういった向上意識の持った日本のバスケ選手が出てこないと今の現状は何も変わらないし、日本を代表するような選手達がまたこうして"逃げる"ような選択を選び続けるところに日本バスケ選手の向上心や意識の低さを感じずにはいられないのです。
まとめ&総評
文字数の多い記事をそこまで作りたくないので、この記事の中で細かく説明はできない(今後様々な記事を作る中で補足はしていきますが)ですが、本当に日本のバスケ選手の向上心のなさに毎度失望してきましたし、今回の河村のケースでも結局またか…という印象や声しか出てこなかった、というのが実情です。
Bリーグもそうですが、現在の日本バスケの盛り上がりなどアピールされても、肝心の選手の意識の低さやレベル・競技力の低さを何度も見せつけられている現状こういったケースが続く限り日本バスケに期待は持てないな、という認識は変わりそうにないですね。