金消契約の際にええっ!?ってなった話

ここでやってやるぜ!と家を決めてから、購入や契約に至るまでのスピードはかなり速かったと自負しています。

ここ最近、休みの日は全て契約や区役所や銀行や病院や水道、電気、ガス、Wi-Fiの解約・工事などに費やしていました。休みでありつつも自由な日はありませんでした。

本日は銀行との金消契約、正式名称「金銭消費賃借契約」。

まあ、要するにローンを組むわけです。

そこで悲劇が起きました。

お暇な方、ぜひ話を聞いてください。

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いつもはドヤ顔で行く銀行。今回はこっちがお金を貸してもらう側だから、少し控えめな感じで行った。礼節を重んじる漢、タロの助。もちろん嫁の小力も付いてきている。

俺を担当してくれているのは田中さん(偽名、若い男性)だ。

金消契約の前の話合いやら、審査の際にもお世話になった人だ。

ロボットのようなしゃべり口調で髪はボサボサだが、仕事はできる感じの漢だ。

普通なら一生に1回か2回くらいしか、組まないであろう住宅ローンの金消契約。

俺は礼節を重んじる漢であるため、きちんとした服装で銀行に出向いた。

お気に入りの半袖・短パンで。

そして、ボサボサに長く伸びていた髪の毛も行きつけの美容室でカッティングし、短髪のイケメン漢として君臨した(短髪にされてしまった話は後日しよう)。

受付のおねえさんに俺と嫁は案内され、別室へと連れていかれる。おねえさんが心なしか、俺のことをチラチラとみている。

「イケメンに生まれた宿命か・・・」

俺はチラチラと見られることを許した。

職場のみんなから、「短髪の方がさらにカッコいい、モデルみたい」と言われることを思い出していた。

そして、別室につき、そこで担当の田中さんを待つことになった。

受付のおねえさんは最後まで頬を赤らめ、俺のことをチラチラ見ていた。

俺に惚の字だな。俺は確信した。でもすまない。俺には、たくましくてぽっちゃりした嫁がいる。浮気したら、たぶん火あぶりの刑にされる。そんな嫁は横でぽけーっとしている。難しいことをする際にはだいたいぽけーっとしている。やっぱ今回もぽけーっとしているな。俺がちゃんと話を聞かないといけないな。

そんなことを考えていると、

ガチャ!

ドアが開いた。

「すいません、遅くなりました。」

俺は

「いえいえ、ぜんぜn・・・」

言葉を失った。

田中さんも髪を短く切っている。俺と全く同じ髪型に。

ロボットのような田中さんが動揺している。俺も動揺している。

机を挟んで男二人、

同じ髪型の男が対面して動揺している。

もはやどうすればいいか分からない。

思考回路はショート寸前。

田中さんが「では契約の手続きを・・・」と切り出した。

俺は田中さんの頭しか目に入らない。

田中さんも俺の頭をチラチラ無意識で見てしまっている。

話が頭に入らない。田中さんの説明もたどたどしい。

ぽちゃっとしている嫁は、ずっと二人の頭を交互に見ている。

契約時の話は何も覚えていない。

ただひとつ覚えていることは、嫁が遠慮なく二人の頭をぽけーっと何度も交互に見ていたことだけだ。

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