『玉と石の神話64』
ふと王の背後を見、室内がざわめいた。先程まで幕内にいた王妃その人が、いつの間にか姿を現していたのだ。
「これは…王妃様…!」
一斉に頭を垂れる。
「そのまま…」
畏まる面々を留め、流れるように静かな歩みで琥珀の正面に立った王妃は、ゆっくり両の腕を差し伸べた。
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