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うかれてポンチる☆悠凜's『雨さん “あどりし”イメージ』

 
 
 
☆元ネタ
 → 雨の中でひとり さん楽曲 『あどりし』


(コメント欄初めの2~3個から発生w)

 
 
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『潮の歌声』
 


海風
波の音
砂の感触

それらは全て
きみへと繋がっている

目を開けていても
目を閉じていても

きみの姿が見える
ずっと見ていたい笑顔が

波とたわむれる姿
見上げるまなざし

記憶の中のきみ
きみとの思い出

それは全てが眩しくて

初めて裸足で歩いた砂浜は
どこまでも白く

初めて間近に見た海は
どこまでも青い

砂とたわむれる波の音は
きみの吐息のようにやわらかで

耳をくすぐるのは
風だけではないことを知ったあの日

ぼくは初めて
生きている人間になった気がする

きみはぼくの瞳を海だと言ったけれど
ぼくにとっては きみこそが海

きみの瞳は
夜の帳がおりた海の色で

月を星を映したビロードになる

時に激しいうねりとなって
ぼくの弱さを押し流し

時にあたたかい湯のように
ぼくの心を潤して行く

夕暮れの砂浜
沈む夕陽
風にそよぐ椰子の葉
飛びそうな麦わら帽子を押さえ
なびくスカートで歩く
きみのシルエットが逆光の中に浮かぶ……

振り返ったきみの笑顔に
ふと 違う少女の姿が重なる

きみより幼い面差しのその少女は
きみとそっくりな顔をしていて

明らかにきみじゃないのに
ひと目でぼくの心を釘づけにする

やわらかいブラウンの髪
明るくて深いブルーの瞳

その色には見覚えがあった

きみの濃い瞳とは違う
ぼくと同じ色の瞳

けれども きみとそっくりな笑顔で
ぼくに向かって笑いかけて来る

ああ……
この子は産まれて来るはずの我が子

海がぼくに教えてくれたのか
今 きみの中にいるのは『娘』だと

この手に抱くために
必ず戻る

きみの……
きみたちのところへ

愛しいきみと
まだ見ぬ愛おしい娘

必ず生きて
きみたちの元へ

今 きみの声がきこえる
きみが口ずさむ歌

潮の歌声が
 
 
 
 
 
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【関連】
 
☆雨の中でひとりさん楽曲
  『あどりめ~南国の夏に惑う~
 → あどりめちゃんストーリー
☆雨の中でひとりさん楽曲『あどりは
 → あどりはストーリー
 → あどりめ × あどりはストーリー
 ~一生分のひととき〔前編〕〔後編
 
 
 
 
 

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