マンガの実写化はなぜ失敗が多いのか?

今日もひっそりマンガ語り。
ゆうTO3です。

もうすぐ『約束のネバーランド』の実写映画が公開されますね。
まだ公開前の作品をどうこう言うつもりはありません。

今回は『マンガを原作にした実写映画がなぜ原作ファンの怒りを買うのか?』をテーマに語ります。

★★★★★

炎上作品のほとんどが共通して犯している問題点は二つ。

①原作に対する理解不足
②キャラクター設定の安易な変更

これに尽きる。



まず①について。

もともと原作マンガのほとんどが、実写映画を想定して書かれていない。
あくまで『マンガとして面白いものを』目指して描かれている。

だから、100%そのままのストーリーや描写で実写化するのはもともと無理がある。尺の関係もある。
それはファンも分かっている。

そのため多少の設定変更やストーリーの編集。オリジナル要素の追加などは本来なら許される。

しかし、
監督や脚本家などの製作陣が、自分好みの映画にするために安易な設定変更やオリジナル要素を入れたりすると、だいたい炎上の原因となる。

これは原作へのリスペクトや理解が不足していることが根本であることが多い。

原作をとことん理解しようとすれば、作品で大事な要素は何か、ということは自然と分かってくる。

それが分かれば人気エピソードをつまんで切り貼りした結果、ストーリー全体のバランスが悪い脚本になったりはしない。

ヒロインや人気のサブキャラを本来出番が無い場面に無理に登場させて、ストーリーの一貫性を無くしたりするようなことはない。

原作の大事な設定をオリジナル要素で否定するようなこともない。

次に②について。

これは①以上に炎上を引き起こす。
そもそも人気作品には作品だけでなく、キャラクターにファンが付いている。

キャラクター設定ももちろん100%原作そのままというのは難しいケースもある。やむを得ない改変などは当然ある。

しかし、論外のケースもある。

特に役者都合。
特定の女優、俳優、アイドルを映画に出すことありきで、整合性を取るためにキャラ設定の方を変えてしまう。

例えば性別の変更だったり、年齢や髪型の変更だったり。

これはほとんどの場合、改悪にしかならない。

あと、見た目だけ似せて、性格やキャラの信念を変えてしまうのもめちゃくちゃタチが悪い。

例えばアンパンマンたちに超厳しくて、「顔なんぞ、ワシがいくらでも作り直してやる。早くばいきんまんとドキンちゃんの息の根を完全に止めてこい!」

と言うジャムおじさんがいたら、もうそれは名前が一緒なだけで、我々が知る『ジャムおじさん』とは別人だ。

ここまでじゃなくても、けっこうキャラの大事な人格を変えてしまっていることは多い。
これは役者さんの演技うんぬんの話ではなく、完全な設定ミス。

近年の伝説の失敗作として、実写版『進撃の巨人』がある。

これは原作者が「原作と違う物語を」と希望したので、なかなか難しいケースだが、一番人気のキャラクターであるリヴァイを出さないと決断した時点で、もっと振り切った話を作っても良かったと僕は思う。

エレンとミカサだけ残して、あとは全員オリジナルキャラでオリジナルストーリー。

巨人と壁と立体駆動以外は全部自由。

ただし、エレンとミカサの性格はそのままで、関係性も変えない。

そして、原作と違うことを宣伝の時点で大々的にアピールする。
『誰も目にしたことのないもう一つの進撃』
みたいに。

(確か『進撃の巨人 完全実写化!』みたいな
クソみたいな宣伝をしていた)

こんな作品にしていたら、魅力的な実写化作品になった可能性もあるんじゃないかと思う。

★★★★★

とりあえず売れたマンガは端から実写化!みたいな流れは無くなって欲しいものです。

そう言えば海外で進行中のワンピースの実写ドラマってどうなってるんですかね?

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