第三章 晩秋のひかり 17


   17

「わたしも先生を大事にしたい。先生のお身体の回復にわたしも役立ちたいです」
「役に立ってますよ、十分」
「ほんとですか。それってどんなことですか」
「こうやって来てくれたこと。真衣がここにいるだけで元気になります。きみが来てくれなかったあいだ、とてもつらく、寂しかった」
「ほかになにかできることがあるといいんだけど。マッサージはどうですか? この前みたいに」
「ありがたいですね。マッサージは病院のリハビリでもやってもらっているけれど、きみにやってもらうのもありがたい」
「回復の役に立ちますか?」
「医学的な効果はわからないけれど、実感として役にたつような気はします」
「じゃあ、やります。いまやります」
「いまは休みましょう」
「目がさえちゃって」
「明日、やってください。ゆっくりと。明日はなにか予定があるんですか?」
「なにもないです。ここにいていいですか?」
「もちろん」
「マッサージします。ご飯も作りますね」
「わかりました。もう休みましょう」
「ごめんなさい。先生はお疲れでしたね」
 私がうなずくと、真衣は静かになる。
 私は身体をあおむけに動かす。左手は真衣の首の下にまわしたままだが、右手は自分の脇へともどす。真衣は私の左の胸のあたりに顔を押しつけるようにして、右向きに横たわっている。しかし、しばらくたっても、まったく眠りにはいれないようすが伝わってくる。
 そうか、と私は気づく。自分のうかつさに顔をしかめる。私は彼女に、私としたいですか、とたずね、彼女はそれを肯定したのを思いだす。
 私は自分の身体をもう一度左のほうに傾け、右手で真衣の身体に触れる。彼女はシャツを着たままだが、下着はつけていない。綿《めん》らしいシャツの布地越しに真衣をまさぐると、胸のふくらみが手に触れる。ふくらみのてっぺんにちいさく凝縮した感触がある。それを指先でなぞると、真衣はかすかな声を漏らす。
 私はシャツのボタンをさぐりあて、それをはずしていく。真衣の前がすっかりはだけられる。
 私は右手で真衣の身体の前をまさぐり、胸のふくらみを愛撫し、そして上体をすこし起こして顔を彼女の右の胸に近づける。ベッドサイドのスモールライトのわずかな明かりのなかで、真衣の胸のふくらみが見てとれる。私はその突起に口を触れ、唇にそれを含む。真衣はまた声をあげ、身体を波打たせる。
 舌先でちいさな凝縮をなぞると、真衣はスイッチがはいったようにさまざまな反応を起こす。私はつづけながら、右手を彼女の身体の下のほうへとのばしていく。

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