和訳 / ONE OK ROCK『Delusion:All』 - 王騎将軍から問われたこと
They’ll conquer us if we divide
僕たちがバラバラになったとき、僕たちは征服される
And no one will listen to you
そうなったら君の言葉は、誰にも届かないだろう
We gotta stand up and draw a line
僕たちは立ち上がって、決着をつけなきゃいけない
It's time to fall back or shoot
逃げるのか戦うのか、選ぶときがきたんだ
Why does it feel like they don’t feel anything?
他人は何も感じていないように思えてしまうのは、一体どうしてだろう?
I pray there's a future behind those walls, but maybe I'm delusional
そんな壁を超えたところに、未来があると信じたいんだ
でも、そんなのただの妄想かな
Let's make a deal, pretend this bastard democracy
それができないなら、
Is just how we want it and we’re not exhausted
このどうしようもない民主主義がまさに自分たちが望んでいるもので、
僕らはまだまだやれるんだってフリをし続けるしかないね
But maybe we’re delusional
僕たちは妄想に取り憑かれているだけなのかもしれない
We’re all de-fucking-lusional
とんでもなく夢みがちな僕たち
When everything's supposed to happen for a reason
「起きていることにはすべて意味がある」とか
And every talking head expects ya to believe them
「私の言うことを信じなさい」とかって、みんな言ってくるけど
But we don’t need them, we are the kingdom
そんな言葉は必要ないんだ、自分のことは自分で決めるから
We know the amount that we have shared was never even
この世界は平等なんかじゃ決してないって、みんなどこかで気づいてるよ
Why does it feel like they don’t feel anything?
なんで他人のことはまるでモノのように扱えてしまうんだろう?
I pray there's a future behind those walls, but maybe I'm delusional
僕は、そんな壁を取り払えるときがくるって信じたいんだ
それって夢みすぎかな
Let's make a deal, pretend this bastard democracy
それが無理なら、
Is just how we want it and we’re not exhausted
この馬鹿げた民主主義こそが僕たちの望んでいるもので、
僕たちはまだ疲れ切ってなんかないぜって演じ続けるしかないね
I know
わかっているよ
In order to be free, you gotta let go
自由になるには、君は自分を手放さなくちゃいけない
But know that once you do, that's when they take hold
でも一度そうすれば、君は世界とひとつになれる
Everything’s fair in love and war, so
愛と、生きるか死ぬかの戦いの前ではすべてが平等なんだ、だから…
Why does it feel like they don’t feel anything?
どうして他の人の気持ちを、自分ごとで捉えられないんだろう?
I pray there's a future behind those walls, but maybe I'm delusional
そんな壁を取り払える日が来ることを、ひとり祈ってる
そんなの無謀なのかもしれないね
Let's make a deal, pretend this bastard democracy
それができないなら、
Is just how we want it and we’re not exhausted
このどうしようもない民主主義がまさに自分たちが望んでいるもので、
僕らはまだまだやれるんだってフリをし続けるしかないね
But maybe we’re delusional
こんなのはきっと妄想にすぎない
But maybe we’re delusional
手の届かない、あまりに遠くにある理想にすぎない
We are delusional
夢みがちな僕たち
We’re all de-fucking-lusional
でもそうやって途方もない理想を追いかけてしまうのが、人間ってものだろう?
***
今日、映画『キングダム 大将軍の帰還』を観た。IMAXの轟音を浴び続けたこともあってか、観た後は極度の放心状態で、主題歌であるこの歌を無限リピートしながら帰路についた。家についてもまだもう少し余韻に浸っていたかったので、主題歌を和訳してみることにしたのだが……めちゃくちゃいい歌詞やないかい!!!
敵国と自国。敵は邪悪で、殺すべきもの。でも本当は、敵だと思い込んでいる相手も、自分と変わらない人間だ。帰りを待っている大切な人がいて、今日も幸せに生きていたいだけの、愛しい存在なんだ。だから、「敵/味方」「他人/自分」という線引きの壁を取り払ったところに、きっと本当の平和があるんだろう。
日本では今、戦争は起きていないけれど、線引きがつくりだしている壁は至るところにある。「勝ち組/負け組」「革新派/保守派」「あいつはダメなやつだ」。そんな壁が取り払われる日がきてほしい、というのは、やはり途方もない妄想なのだろうか?
でも「中華統一」という、周りが妄想だと大笑いするような出来事を、実際にやってのけた人がいる。国という線引きをなくし、国同士の争いをなくした人がいる。そんな、「今は到底信じられないけれど、来てほしい未来」を手繰り寄せられるのは、きっと途方もない妄想を掲げ続けられる人だ。
キングダムは原作のファンで、実写版もすべて観た。実写版第一弾の主題歌『Wasted Nights』も素晴らしかったけど、今回の曲も素晴らしい。キングダムには、ワンオクがよく合うなあ。血湧き肉躍る…とまではいかないけれど、自分の魂が拳を上げて奮い立つような楽曲。
私のなかで今日、大沢たかおは死にました。そう思えるくらい、あまりに王騎だった。エンドロールで流れる写真を見ながら、完全に故人を偲ぶ気持ちに浸っていた。だからこそ、「人の一生の重み」をズンと突きつけられたような気がしたし、こんなこと言ったらおかしいけど、王騎の命を、違う時代を生きた自分のもうひとつの命として受け取った気がした。そして、王騎の生き様と死に様を見せつけられ、「お前はどう生き、どう死ぬのか?」と問われた気がした。
まさに自分の生き方について悩んでいる最近だったので、その問いにはまだしばらく答えられそうにないけれど。でもやっぱり私は「書く」ことがどうしようもなく好きだから、またnoteに文章を書いていこう。自分の魂が喜ぶことをしよう。そう思った。
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