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お産のこと memory of birthing

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楽しく、気持ちよく、神秘だった妊娠と出産の思い出を綴っています。
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#水中出産

№4 -水の精 お産のこと -memory of birthing-

お腹の赤ちゃんの影響だろうか? 妊娠期間中は、美しい水をとにかく求めていた。 清らかな水の癒しは、すべてを包み込み、 水に出逢うために、旅をしているようだった。 その後、訪れた上高地の碧き世界。 心を透明なところに連れて行く粒子の細かい世界。 新穂高で出逢った、混浴の温泉とアクアマリンの透明な山水が交わる渓流は 今まででいちばーん大好きな場所になった。水と火が交わる心地よさは夢のようだった。 美しいお水にふれていると、お腹がふにゃふにゃになって赤ちゃんも穏やかになるよう

№5 -予定日をすぎて お産のこと -memory of birthing-

なぜだか予定日より早いだろうと予感していたけれど、過ぎてしまった。 予定日より1週間以上すぎると、提携の病院とも相談した上だが、 自宅で出産できる可能性が低くなってくる。 気持ちが焦ってきていた。 予定日を2日過ぎた自宅検診。 朝におしるしが出る。 なかなかお腹が下がってこなくって、心配していた。 本当に生まれてこれるの?自然分娩できるのかなあ。 たまちゃん、大きくなりすぎて出てこれないのかな。 私の骨格が悪いのかな。 心配が重なって、情緒不安定になっていた 堪えていた

№6 -birth いのちの誕生  お産のこと -memory of birthing-

朝5時頃に、お腹の痛みで目が覚める。 そこまでたいした痛みではなく、生理痛のような鈍い重い感じ。 トイレに何度もいって、うんち出したいけど出ないが続く。 急に、甘くてふわふわのパンケーキが食べたい!!!という衝動が溢れ出て、近場の美味しいパンケーキ屋さんを携帯で探す。田舎だから、パンケーキ屋さんがないから、美味しいパンケーキの作り方のレシピを探して、今日作ろ~と考えてメモ。 そうしてるうちにおなかの空きが限界になって、ヨーグルトにたっぷりの蜂蜜をかけて、胃にながしこむ。 気

№7 -お産を終えて  お産のこと -memory of birthing-

助産師さんが  ”お母さんは産む力を持っている。  赤ちゃんは生まれてくる力を持っている。” といっていた通り、お産は自然に任せるまま行われた。 赤ちゃんとわたしの身体は全て知っていて、それに委ねるだけ。といった感じ。 陣痛中は、ほぼ、目を瞑っていたと思う。 とにかく身体の感覚だけに集中して、“いまここ”の一瞬一瞬を味わっていた。 人生の中であれだけ集中していたことってあっただろうか。 その一瞬一瞬の密さは時間を忘れて、まるで別世界に連れていかれるような神秘的な感覚だった。