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お産のこと memory of birthing

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楽しく、気持ちよく、神秘だった妊娠と出産の思い出を綴っています。
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#自然出産

№1 -お産の選択 お産のこと -memory of birthing-

出産は私にとって、素晴らしい体験だった。 妊娠期間の9ヶ月の間は本当に満たされていたし、お産を終えた今も、またもう一度産みたい!と思えるくらいに私はお産が楽しかった。 自宅出産という選択は、当初のわたしにとっては少しスリリングな挑戦。 なぜ自宅出産を選んだのか、明確な動機があった訳じゃない。 私たちは、なんとなく、自宅出産がおもしろそうだし、良い気がするといった感じが本音だった。 初めはクリニックに通っていて、検診の度に4DエコーでUSBに撮っていただける映像を 毎回たの

№2 -ハワイへ お産のこと -memory of birthing-

妊娠中にどこか旅行へいきたいねと主人と話していて、ハワイへ旅をすることに決めた。 主人も私も行ったことがなくて、ずっと行きたかった場所。 イルカと一緒に泳ぐことと、ハワイ島のオーガニックなコミューンのある土地へ訪れることは 私の一つの夢だった。 主人の妹さんがハワイに昨年ひとり旅していたとのことで、 ハワイのガイドブックをたくさん届けてくれた。 その中の一つに、ちいさな女の子が海辺で遊んでいる表紙の本があった。 主人が「これ、よく見て!」と指をさしたところには、著者「青木た

№3 -不思議な巡り合わせ お産のこと -memory of birthing-

安定期に入った頃に、戌の日のお参りをどこにするか悩んでいた。 主人と一緒にインターネットで京都で有名な安産祈願の神社を探していて、「由岐神社」が目に止まった。 由岐神社は鞍馬寺の参道にある神社で、私たちが付き合いたての時にデートで訪れた場所だった。 そこで手を合わせた時に、夫が「子供がやってくる」と言った。 まだ付き合って少しだし、私は子供がくるなんて信じられなくて、フーンと聞いていたけれど、 気持ち良い感覚の中で手を合わせていたのを覚えている。 その神社で安産祈願ができると

№7 -お産を終えて  お産のこと -memory of birthing-

助産師さんが  ”お母さんは産む力を持っている。  赤ちゃんは生まれてくる力を持っている。” といっていた通り、お産は自然に任せるまま行われた。 赤ちゃんとわたしの身体は全て知っていて、それに委ねるだけ。といった感じ。 陣痛中は、ほぼ、目を瞑っていたと思う。 とにかく身体の感覚だけに集中して、“いまここ”の一瞬一瞬を味わっていた。 人生の中であれだけ集中していたことってあっただろうか。 その一瞬一瞬の密さは時間を忘れて、まるで別世界に連れていかれるような神秘的な感覚だった。