忘れたくないこと、恒例行事

3日間の独身生活を経て、夫の地元の駅へ降り立たつと夫と子供が迎えにきていた。
改札の前で目一杯手を振り、「ママ〜」と叫び、改札出たら腰にギューっとしがみついてくる我が子に「人生でこれ以上、幸せなことないわ〜」と思った。
子供産んで良かった、と心から思う。
こんなに愛情をくれる人は後にも先にも現れないんだろう。。

1泊2日の短い滞在で、私が一足先に帰る為、同じ駅で今度は別れ。
始発駅の為、座席に座って話した後、彼らはホームに出て、窓の外に立つ。
子供の目には涙が浮かび始め、ポロッとこぼれる。
ベルが鳴って、ドアが閉まると涙をボロボロこぼし、マスクが鼻の下にずり落ちるほど泣き、鼻水も出てる。
私の前に座ったご夫婦は「あ〜泣いちゃった」、「こっちも泣きそうになる…」と奥様は涙ぐむ。
まるで永遠の別れのように見えるので、「私が一足先に帰るだけで、明日には帰ってくるので会えるんですけどね…」と説明しておく。
電車が動き始めると並走して走り出し、夫が止めようと追いかける。
夫の手を振り払って走り、号泣しながら両手をふり「バイバーイ」と口が動く。
ちょっと涙出た。
でも、マスクの下でニヤニヤしてしまう。
毎度、この別れがある。
夫は恥ずかしいようで、今日も「ホームまで行っても泣かないで」と釘を刺してた。
周りに振り返られながら大泣きされ、それをなだめる夫は大変なんだろうw

私と離れる寂しさが伝わってきて、母親冥利に尽きる。
離れるのが寂しいのは私を好きだから。
その気持ちをストレートに表現してくれる。
このシーンを忘れないようにしよう、と思う。
もう2度と泣きながら追ってくれる日はないかもしれないから。
これから反抗期が来て、
手を繋ぐことが当たり前とばかりに差し出す手が差し出されなくなるんだろう。
話しかけても返事をしてくれなくなるんだろう。母親に話したいことなんてなくなるんだろう。

産んだ日から誕生日が来るたびにカウントダウンしている。

もうすぐ、また誕生日が来る。


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