- 運営しているクリエイター
2019年11月の記事一覧
第4話 戦争とモフモフ?
もふる。
それは、アリスがウサギを愛するあまりに全身くまなく撫でまわすことを言う。
それは、主にウサギに対して行われるが、相手が獣人であっても同じである。
アリナの家に訪れたラティア第三王女。
そのあまりのかわいさに理性を失ったアリスは、甲冑を着た上から抱き着いたのだった。
そして、あちらこちらをモフモフしていくうち、甲冑が邪魔になったアリス。
無意識に、強固に装備されていた甲冑を
第3話 ふさふさ毛並みと王女
「それで、このラビティアですが……」
草原を下った谷間の位置にあるレンガ造りのアリナの家に来たアリスは、ラビティアの案内をアリナの父。アリティスから受けていた。
ただ、アリスのひざの上にはアリナが座っていた。そのことを、さすがのアリティスも気にしていた……
「アリナ。いい加減に、アリス様から下りて自分の席に着きなさい」
「えぇっ。ここがいい……」
「そんな、アリス様が困ってしまうだろ?」
第2話 モフモフアリナとデレデレアリス
アリスの頬には、心地よい草原の風が流れてきていた。
クラリティアでも同じような風は流れてはいるが、海風ということもあり、肌ざわりがピりビリとする。
しかし、ここの風は全くなかった。
「クラリティアにこんなところがあったのね……」
アリスのその言葉に、アリナは『?』という表情をしていた……
「はぁ? 何言ってるの? ここ。ラビティアよ?」
「へっ? ラビティア? ラビティアってあの?」
第1話 アリスとアリナ
観光都市 クラリティア
海岸線に面したこの都市は、海と山の幸に恵まれたクラリティアは、ほかの地方からの観光客でにぎわっている。
「おはよう、アリスちゃん。重くないのかい? それ……」
「あっ。野菜屋のおじさん。どれ?」
「それだよ、それ。頭の上の……」
「あぁ、アリナ?」
「そうそう、アリナちゃん。いつも出掛ける時に一緒なのは知ってたが、いつもかい?」
「えぇ。アリナが一番落ち着くみたいで