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入院生活5 「僕との対話」

現在入院中の医学部生である僕がよく話を聞いてくれるあなたと話すであろう退院してからの会話を書いてみました。気が向いたら読んでみてくださいな。

僕「入院生活長かったなぁ〜」

あなた「どれぐらい入院してたんだっけ?」

僕「かれこれ2ヶ月になるかな」

あなた「2ヶ月!長いな〜」

僕「でしょ」

あなた「そもそも、なんで入院することになったの?」

僕「それがね、小児科のテスト直前にありがとうを伝えた過ぎて躁状態になってたみたいなんだよね

あなた「躁状態だったんだね、なるほど、てか、ありがとうを伝えたいって当たり前のことじゃない?なんでまた今更そんなことを?」

僕「ありがとうは大事ってなんで大事か考えたことある?」

あなた「いや〜感謝の気持ちを伝えることは大切じゃん?的な?」

僕「そうなんだけど、僕は宇宙好きだったじゃんか、宇宙の始まりを考えた上で僕はありがとう大事だと思うんだよね。」

あなた「宇宙の始まりとありがとうって何の関係があるのさ一見なんの関係もなさそうなんだけど…」

僕「それが、僕なりに考えるとあって、その話する?」

あなた「まあ、時間あるし気になるし聞いてもいいなら聞かせてよ」

僕「じゃあ1つ質問させて、宇宙の始まりって何だと思う?」

あなた「えーよく知らないけど、ビッグバンとか?あんま考えたこと無いや」

僕「そう、ビッグバンって沢山の人は思ってると思う。実はそれよりも前があるんだよ。」

あなた「え、ビッグバンよりも前があるの?」

僕「そう、インフレーションっていうんだけどね」

あなた「インフレーション?あのインフレの?」

僕「そうそう、僕も詳しい説明苦手だから、国立天文台が出してる宇宙図ってのを見てほしいんだけどそこでは、インフレーションのさらに前として、ある説では宇宙は「無のゆらぎ」から生まれたとしています。と書かれてるんだよね。」

あなた「へぇーなんかよくわかんないけど見てて疲れるね。」

僕「僕は面白いと思うんだけど、疲れると思う人もいるよね。それでね、僕はこの宇宙の始まりについて小さい頃から考えていて、それで宇宙が好きになったんだよね。」

あなた「へぇーそうだったんだ、なんで宇宙の始まりに興味を持ったか聞くと長そうだから、本線に話を戻してもらっていい?」

僕「そうだね、この世界の始まりが無であると僕が認識しているところまではいいかな?」

あなた「まあ、なんとなく?」

僕「というか、この世界自体結局は無なんじゃないかなとすら思ってるんだよね。でも存在してるのは何故かを僕は考えた」

あなた「ちょっとまって、この世界が無ってどゆこと?」

僕「この世界が無っていうのは、ベン図はわかるかな、まあ大きい丸を書いてこれが世界全部だと思って、まず、僕たちがいる世界を1つのまるで書くね。こっちの丸をBとしようか」

あなた「うん、それで?」

僕「この世界とは別にもう一つ丸を書く、こっちは無の世界こっちのまるをAとするね」

あなた「それで?」

僕「僕たちは普段は無を意識しないから、この世界が存在してないと思ってるけど、僕は宇宙の始まりに触れて、無について考えていたから、無がこの世界にあると思っていた。」

あなた「というとどういうこと?」

僕「つまり僕はずっとBのまるの中にAがあると思っていたんだ。つまりこの世界の中に無の世界が内包されているってね。」

あなた「うん、ここまではなんとかついてこられてる。」

僕「じゃあここで見方を変えて、Aの世界の中にBがあるとも考えることは考えの中では出来ることに友達と話してて気がついたんだ。」

あなた「え、どういうこと?」

僕「つまり、無の世界の中に僕たちのいる世界があると考えの中ではできる。」

あなた「え、でもそれって"無"の中に"有"を作り出してることにならない?0から1を作り出すみたいに。」

僕「そうなんだよ!それが考えの中でできるようになったの。でもそれは考えの中でしかないんだよ。」

あなた「つまりは考えの中でしかできなくて実際の我々のいる世界ではできないってこと?」

僕「そう、実在の世界ではそれができない、無から有を作り出すことはできないよね?でも考えの中なら無の中に有があることも、認めることができる。僕はそう考えたんだ。」

あなた「なんだか、難しい話だね、で、結局それがなんでありがとうに繋がってるんだっけ?」

僕「そう、それでね、僕はこの世界は結局無なのに、ここに僕が存在している、有の世界にいる理由は何かを考えたんだよ。」

あなた「その理由とはいかに」

僕「それがね、僕が存在しているのは、周りの存在があるからだってことに気がついたんだよね。友達の言葉を借りれば、必要にこの有の世界にいることを迫られているというか、」

あなた「なるほど、それで?」

僕「それで僕は僕以外の存在が僕を存在させているんだっていう考え方にたどり着いて、そこに感謝、ありがとうを持ってきたってわけさ」

あなた「なるほどなぁ〜それを一生懸命に伝えたかったわけだ。」

僕「そうなんだよ〜こんな熱心に話聞いてくれる君がいてくれて良かったよ。」

あなた「いえいえ、こちらこそ話してくれてありがとうね。あと退院おめでとう!」

僕「こちらこそ、聞いてくれてありがとう!ご飯でもいく?」

こうして自然なありがとうが貰えた僕は今日も生きる意味を噛み締めながら感謝を忘れずに生きていくのでした。

読んでくださってありがとうございました。

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