見出し画像

【米国株】投資では「待て」が重要

24/4/5、市場の様子は昨日の夜と一変していました。

PFの配分組み直し中で大型株を入れた矢先に被弾

引き金はイランとイスラエルとの緊張が高まったことですが、他にも原油高騰によるインフレ再燃懸念、中銀高官の度重なる利下げ牽制発言なども株にとって悪い材料でした。しかし、株価が下落する予兆は至る所にありました。

まずテクニカル的な視点で言えば、売り抜け日の増加です。NASDAQは8日、SP500は6日の売り抜け日が貯まっていました。通常4日貯まってくると警戒が必要になってきます。売り抜け日の視点から言えば、ガンガン買い乗せする状況ではなかったのです。

そして、ファンダメンタル的な視点では、4/15の確定申告を控えた利益確定売りの出やすい時期でした。また、市場参加者は年内3回の利下げ、そして来年以降も利下げが続くことを織り込んでいましたが、「One  and done(利下げは一回こっきり)」の記事がバロンズの著名コラムに載る、原油価格が上昇し始め、米国のドライブシーズンが到来することで更に上昇する可能性が高まりインフレ再燃のリスクが高まる、こういった市場の利下げ期待に冷水を浴びせるリスクが存在していました。

テクニカル的にもファンダメンタル的にも極端に強気になる局面ではなかったのです。どちらの視点でもオッズは上ではない下の方が高いという判定が下せる場面でした。ゆえに、どちらの立場のプロでも、今回の下落は回避できているはずです。

昨日の下げをザックリとくらったのは、昨日の場が開いた数時間の上昇を見て、「上昇に置いていかれるのでは?」と不安になり、買いの衝動のままに株を買った人達だけです。

僕の短い経験上、「上昇においていかれるのでは?」という不安からくる買いの衝動で買った時、そのまま株価が上昇したケースはゼロです。

「上昇においていかれる」と心配になる時、自分はキャッシュポジションを抱えています。なぜなら下げのオッズの方が高いという判定を下しているからです。しかし、自分がキャッシュポジションを作った時から綺麗に相場が下げ始めることは稀です。大抵、一回か二回くらい、これはこのまま下げずに上昇するのでは?と思える切り返しが起こります。その時に「上昇においていかれる」という不安が発生するのです。

しかし、相場は当初自分が下した判断通りに下げ始めます。これが衝動買いが成功しないカラクリです。人は目の前の事象を過大に評価してしまいがちです。「待て」ができずに自分の投資判断(下落オッズが高い)を歪めて衝動的な投資行動に走る人が相場でやられるのです。

いっぱい儲けたい、儲け損ないたくない、という欲が絶えずオッズ判定を歪めようとします。しかし、それでは結局損を作るばかりなのです。自分が買いたい衝動に駆られている時、自分の頭の中を振り返る必要があります。それはオッズ判定で上昇の確率が高いとはじき出した結果なのか?それとも目の前の上昇に置いていかれる不安から、無理矢理買いの理由を作り出したゆえなのか?大抵は後者です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?