【決算】クラビヨ(KVYO)FY24Q2
【企業概要】
クラビヨ(Klaviyo)は、主に電子メールマーケティングや顧客データプラットフォームを提供する企業です。彼らのサービスは、企業がデータ駆動型のマーケティングキャンペーンを実施し、顧客との関係を強化することを支援しています。クラビヨは、特にeコマース企業に人気があり、顧客体験を向上し、売上を増加させるためのツールとして広く利用されています。
【決算概要】
⭕️EPS 結果 $0.15 vs 予想 $0.10
⭕️売上高 結果 $2.222億ドル vs 予想 $2.1232億ドル
売上高成長率+35%
来期ガイダンス
⭕️売上高 $2.25億ドル~$2.27億ドル vs 予想 $2.2501億ドル
通年ガイダンス
⭕️売上高 $9.10億ドル~$9.18億ドル vs 予想 $9.0318億ドル
〈所感〉
良い決算でした。売上高成長率は前期と同じ+35%でした。これで上場以来3回連続で決算クリアです。厳しいマクロ環境においてもビジネスは堅調さを保っています。通年ガイダンスは上昇修正されました。
【決算コール】
〈ハイライト〉
1. 業績ハイライト:
売上高は前年同期比35%増の2億2200万ドル
非GAAP営業利益率は15%で、予想を上回る
「Rule of 40」を大きく上回る業績
※「Rule of 40(40の法則)」は、SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)企業の健康状態や成長性を評価するための指標です。この法則は、売上成長率と利益率の合計が40%以上であれば、その企業は健全かつバランスの取れた成長を遂げていると考えられるというものです。
具体的には以下のように計算します:
売上成長率:前年同期比の売上高成長率
利益率:通常はEBITDA(利息、税金、減価償却前の利益)や営業利益率、またはフリーキャッシュフローマージンが用いられます。
例えば、ある企業の売上成長率が30%で、利益率が10%の場合、その合計は40%になり、40の法則を満たしていることになります。
この法則は、急成長を目指すSaaS企業が利益を犠牲にしてでも成長を追求する一方で、持続可能な成長のバランスを取るために使われます。利益率が低い場合でも、成長率が高ければ許容されるといった柔軟性を持っていますが、逆に成長が鈍化している企業は高い利益率が求められます。
2. 成長要因:
新規顧客の獲得:5000以上の新規顧客を獲得、総顧客数は16%増の15万1000以上に
既存顧客の拡大:ドルベースの純収益維持率(NRR)は112%
国際展開:フランス語版の導入により、フランスでの新規ビジネスが前四半期比65%以上成長
中堅市場での成長:年間経常収益5万ドル以上の顧客数が64%増加
3. 財務詳細:
非GAAP粗利益は1億7500万ドル、粗利益率は79%
非GAAP営業利益は3400万ドル、営業利益率は15%
フリーキャッシュフローは3700万ドル
4. 2023年第3四半期の見通し:
売上高は2億2500万〜2億2700万ドル(前年同期比28〜29%増)
非GAAP営業利益は2150万〜2450万ドル(営業利益率10〜11%)
5. 2023年通期の見通し(上方修正):
売上高は9億1000万〜9億1800万ドル(前年比30〜31%増)
非GAAP営業利益は1億300万〜1億1100万ドル(営業利益率11〜12%)
Klaviyoの戦略的方針:
顧客の成功を支えるプラットフォームとして強固な基盤を築き、持続可能で効率的な成長を目指す。
〈主な質疑応答〉
Q1 「厳しいマクロ環境にも関わらず、成長は少し加速し、ガイダンスも上方修正された。強さの要因は?」
A1 「マーケティング投資の効率化と、無料から有料へのコンバージョンを増やすための製品への投資によって、起業家向けの市場が好調だった。市場の上位層が好調だった。SMS も引き続き好調。国際的には四半期で前年比 41% の成長を遂げた。つまり、四半期の好調さの原動力は複数ある。」
〈決算コール全文〉
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