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【米国株】良い決算に基づく投資

米国株の個別株投資において決算の精査は避けては通れません。特に成長を買うグロース株投資においては必須です。この銘柄はちゃんと成長しているか?と点検する意味において重要なのです。

「良い決算なら買い、悪い決算なら売り」が個別株投資の基本です。では何が良い、悪いの基準なのでしょうか?

良い決算の定義とは、①EPS②売上高③ガイダンスの数字が全て事前のコンセンサス予想に一致、もしくは上回る決算です。

ガイダンスは◯◯〜◯◯というレンジで提示されることが多いです。この場合は中値で判断します。例えば、コンセンサス予想9億ドルに対して、結果8.8〜9.2億ドルなら中値は9億ドルなので合格です。しかし、前回決算よりもあまりにレンジ幅が広がっているならば、それは財務部長の自信の無さを表しており投資は慎重になった方がいいかもしれません。売る必要はないが買い増しはしないという風に。稀にガイダンスが◯◯〜と提示される場合があります。これは「最低でもこれくらいは出せる!」という自信の現れなので会社側は将来の見通しに強気だと受け取って良いです。

少し脇道に逸れましたが以上が良い決算の定義です。

逆に悪い決算とは、①EPS②売上高③ガイダンスの数字が一つでも事前のコンセンサス予想を下回った決算です。1%でも数字が下回っていれば悪い決算です。

なぜここまで厳しい基準なのか?それは、コンセンサス予想とは、前回の決算のガイダンスが大きな影響を与えているからです。

会社側が来期はここまで出せますと言った数字をもとに多くのアナリストは予想数字を出します。そして会社側は最低でもこれくらいは出せるという慎重なガイダンスを提示するのがセオリーです。

つまり、決算の数字をミスするということは、自分が出せると言った最低限の数字さえミスしていることを意味し、それは会社のビジネスに変調をきたしていることを意味します。

一度おかしくなったビジネスを3ヶ月で立て直すことは難しいです。なので一度決算ミスをすると、次も、そのまた次もダメな決算を出す可能性が高いです。

良い決算を出し続けてきた企業が悪い決算を出した。その瞬間が企業がダメダメに転がり落ちていく変曲点である可能性が高いのです。よって、そこで売れば、一番傷が浅い状態で売り逃げられるのです。

決算ミスで暴落した底値から-60%
決算ミスから-80%

どんなにその銘柄の成長ストーリーに惚れていても、数字が未達ならば売りです。

2年間悪い決算続きで株価も下落トレンド

テスラほど多くの個人投資家を魅了する株はありませんが、株価は下がり続けています。テスラでさえ「良い決算は買い、悪い決算は売り」のルールには逆らえないのです。

これらの銘柄は上場以来ずーっと良い決算を出し続けています。しかし、個人投資家からは全く注目されていません。

勢いが無くなったのにも関わらず持て囃されている銘柄よりも、実績も実力もある銘柄にシフトしてください。

例外として、業績が景気に大きく左右される市況株は決算ミスはあまり重視されません。また、原油株や素材株といった株も決算ミスは重視されません。資源価格によって業績が大きく左右されますが、アナリストは資源価格の先行きなど予想しようがないからです。


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