お気に入りの場所があるだけでこの街が好きになること

いまの街に住み始めた頃は会社に行きやすい便利さだったのと夫が慣れている街だから。自分にとっては新しい場所で特に何も思い入れも憧れもなかったのだけれど、約2年住んだつい最近になってちょっと見方が変わってきた。

緊急事態宣言でなかなか気軽に外に出れなくなった頃オープンしたコーヒースタンドがある。偶然見つけてよく行くようになったらお店の店員さんと顔馴染みになって少しずつ日常会話をするようになった。仕事は在宅でできてしまうので、直接同僚と会うことも少なくて。朝や昼休みにこのカフェに行くことがちょっとした息抜きであり、楽しみである。あぁ、自分はちょっとした直接のコミュニケーションを必要としていたんだな、と思う。

世の中にはたくさん素敵な場所はあるだろうから、自分のお気に入りは人には共感してもらえないかもしれないけれど、それでもお気に入りの場所があるだけでこの街が好きになって、居心地が良くなって、楽しい。

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