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やるべきことはすべてやったと言えるかどうか

エッセイストの平松洋子さんが、さまざまな方に食についてインタビューした本。食に関していろんな考えが語られるのだけど、特に印象的だったのはマラソンランナー、高橋尚子さんへのインタビュー。

試合に向けたトレーニングにはただ練習するだけではなくて、食事もトレーニングのひとつに含まれる。使ったエネルギーをなるべく早く戻すために食べて、5分寝て、また食べる、みたいな生活を送ったり、山盛りのひじきとレバーを食べる必要があったり。そんななかで高橋さんはこんなことを考えていた。


「『今日は何も後悔がない。やるべきことはすべてやった』と考えて寝られるかどうか。そこがいちばんのポイントでした。二ヶ月先、二年先などまったく考えず、今日明日の練習をどうこなすか。そして、一回終わったらもう振り返らない。ですからスタートラインに立ったとき、ああしておけばよかった、こうすればよかった、という気持ちがまったくありませんでした。やるべきことはすべてやってきたから、思い残すことは何もない。ゴールしたとき、二番でも三番でも、ああ私より頑張ってきたひとがいるんだな、と素直に相手のことを称えることができました」

食生活もだけど、生活全体に対して、先を見据えて不安になるよりも、1日1日をやりきって過ごした、と言い切れるってかっこいいなぁと思った。


#日記 #読書

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