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#38 有限会社宮城商店

こんにちは。be-en代表のゆうかです。

蔵元巡り第37弾は、長野県千曲市にある有限会社宮城商店をご訪問しました。お店に入ると、太陽光が入り込み、木材の良い香りが感じられる温かい空間が広がっていました。
そんな素敵な店舗にて、有限会社宮城商店専務取締役の宮城恵美子様にお話しを伺いました。

お店内部の様子

地域の伝統食を守り「心の故郷に」

明治42年創業の宮城商店は、味噌・醤油の製造から始まったそうです。しかし、戦争により、原料である大豆や米の入手が困難になり、近隣の野菜や山菜を使った漬物や佃煮の製造に転向。その後、高度経済成長が訪れ、旅行客の増加により観光土産市場に参入されたそうです。
現4代目は、”地元のお客様が喜んでくださり、知り合いの方にも贈りたくなる商品を展開したい”と「木の花屋」のブランドを立ち上げました。
信州の伝統野菜の生産者との繋がりを増やし、地域固有の野菜や、それを使った漬物や佃煮という伝統的な食文化を伝えています。

宮城恵美子さんの経歴と挑戦

今回お話を伺った恵美子さんは、恵美子さんは、東京東京理科大学理工学部で醸造学をバイオを専攻し、ゼロからテーマを組み立てる自由度の高い生命科学の分野に面白さを感じていたそうです。研究室では、いくつも実験の計画書を作成し、「考える力が鍛えられた」と語っていました。また、ワインが大好きだった恵美子さんは、遺伝子操作に疑問を持ち、醸造学に興味をもつ事になりました。ワイナリーへの就職を目指しましたが、当時、女性採用が少なく、たまたまご縁のあったキッコーマン(株)に入社することに。新入社員にも関わらず、新規事業開発の部署に配属され、経験豊富な先輩方からたくさんの学びを得たそうです。今思うと、経験豊富なマーケターが集まり、ビジネススクールに通っているような環境だったとのことです。

ご結婚を機に宮城商店に嫁ぎ、前職で培ったマーケティング力を活かして「木の花屋」を立ち上げ、店舗の拡大やカフェの運営にも挑戦されてきました。2007年には漬物の料理本を出版し、2013年には「農と食の邂逅」”自然に逆らわず、伝統種も、食べる知恵も受け継いでいく。本来の姿を守ることが、あるべき「食」だと思う”というテーマで、日本政策金融公庫農林水産事業部の月刊誌(2013年1月号)に掲載され、地元野菜の漬物の振興に勢力的に取り組まれてきました。海外の催事にも積極的に出店され、バンコク、香港など、各地を訪れたそうです。

災害とコロナを乗り越え

2019年、千曲川の氾濫により、製造機械が浸水し工場では大きな被害にあわれたそうです。皆で協力し、なんとか立て直していた矢先、コロナのパンデミックが起きてしまいました。佳境を乗り越えた今、恵美子さんは、これまでにやり残してきたことを一つずつ叶えて行きたいと語ります。
”漬物を料理への活用を伝えたい”、”フランスや本校など、海外へも日本の伝統的な漬物の魅力を伝えたい”など、過去にやりたいと思っていたことが溢れ出ているご様子でした。熟成菜ソルト、まぜまぜおむすび、和レリッシュなど、お料理への活用を訴求する新しい製品も開発をされています。

木の花屋の製品

明るく元気でエネルギーに満ちた恵美子さんと一緒に日本の伝統色である美味しいお漬物の魅力の発信を拡大してまいりますので、皆様にも是非味わってみてください!


それではまた、次回の記事でお会いしましょう!


宮城商店「木の花屋」のHPはこちら▼


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