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Alcatrazz「No Parole from Rock‘n' Roll」(1983)

今月のレココレの表紙を見て、当時ハードロックが大好きだったことを思い出しました。特に私が中学時代に熱狂したハードロックバンド、アルカトラス…、そのデビューアルバムをご紹介しておきます。

中学時代の私のアイドルはコージー・パウエルでした。そのコージーの盟友、グラハム・ボネットも大好きで、マイケル・シェンカー・グループ脱退後の、彼の動向が気になってました。
そして1983年、アルカトラスを結成し、あの名作を発表します。

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グラハムは常にギターヒーローと共に存在し、個性をぶつけ合っていましたが、この自らのリーダーバンドにおいても、イングヴェイ・マルムスティーンという後の時代の寵児となる新人を発掘し、アルカトラスがイングヴェイの個性に染められてしまうという皮肉な結果をも生んでしまいます。

それは1曲目のレインボー系ポップハードロック、①「Island In The Sun」からも明らかです。イントロは軽快にキーボードがポップなリフを刻みますが、イングヴェイがこれでもかと早弾きしまくります。
あ~、それにしてもグラハムの容姿・・・。当時は全く気付きませんでしたが、アップした映像の白い半そでシャツに赤いパンツ、横山やっさんばりのオールバック、とてもハードロッカーには見えません。もちろんビーチボーイズが大好きなグラハムは元々はハードロックなど歌っていませんでしたからね。容姿でレインボーをクビになったようなものですが、ここまでポリシーを貫くならご立派としか言いようがありません。

そして超高速の③「Jet To Jet」。一瞬「Kill The King」かと・・・。この曲がどれほど当時のハードロックファンを唸らせたことか。私も腰を抜かしました。
スゴイギターソロだなあと。早弾きにしてもその一音一音が端正でクラシカル。感動したものです。
ところで当時からアルカトラスはグラハム&イングヴェイばかりが注目されましたが、ベースのゲイリー・シェアとキーボードのジミー・ウォルドーはニュー・イングランドというバンドにいた名うてのミュージシャン。ですからバンドのクオリティは高いものがありました。
アップした映像のギターはスティーヴ・ヴァイ

そして日本中のハードロックファンがこの曲に拍手喝采となった④「Hiroshima Mon Amour」。イングヴェイの泣きのギター(それでも早い!)、そしてグラハムの魂のこもった熱唱。

wikiのアルカトラスの記事で初めて知ったのですが、アルカトラスはドラマーが最後まで決まらず、一方コージーはスケジュールの都合で加入できなかったので、そのコージーがロジャー(クィーン)とクライヴ(元アイアン・メイデン)を推薦したとのこと。本当かな???
で、結局アリス・クーパーのバンドにいたヤン・ウヴェナが加入することになります。そのヤンも派手さはないにしても堅実なプレイを見せてくれました。
⑦「Too Young To Die, Too Drunk To Live」は強烈なシャッフル系ナンバーですが、しっかりヤンもリズムをキープしております。

このアルバムはジャケットからして気品が漂っています。大好きな1枚ですね。当時何回もこのアルバムを聴きまくった記憶があります。この後あっけなくイングヴェイはアルカトラスを脱退。その後にスティーヴ・ヴァイが加入しますが、私の熱意はもうこのバンドにはありませんでした。確か1985年に「Disturbing The Peace」というアルバムを発表し、即購入した記憶はあるのですが、殆ど聴かなかったと思います。やっぱりグラハム&イングヴェイの個性が強烈なバンドであったということですね。

最後に私の大好きなグラハムのソロの代表曲「Night Games」のPVをアップしておきます(西城秀樹のカバーで有名)。コージーの華麗なドラムプレイが堪能出来ます。


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