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ゴダイゴ「銀河鉄道999」(1979)

ゴダイゴのプロデューサーだったジョニー野村さんが亡くなれました。彼がいなければ、今のゴダイゴの名声はなかった筈だし、当時、ゴダイゴにチャーが加入するのでは…なんて話もあったりして(それをジョニー野村さんが断ったということらしいですが)。

ゴダイゴ、大好きなグループです。そもそもゴダイゴって、皆さんどういうイメージをお持ちでしょう。親しみやすいロックをやっているバンドっていうイメージでしょうか。

ゴダイゴは、ザ・ゴールデン・カップスで活動していたミッキー吉野がバークレー音楽院留学から帰国後、盟友スティーヴ・フォックス(B)とバンドを結成したことに端を発します。このバンドが1975年、タケカワユキヒデのソロアルバム作成に協力していく中でゴダイゴが結成されていくのですが、このゴダイゴの活動と同時進行で進んでいたのがミッキー吉野グループ。    当時はチャーとの共演が有名で、1978年7月に発表されたチャーの3枚目のアルバム「Thrill」のB面で共演。ゴダイゴからはトミー・スナイダー(Ds)、スティーヴ・フォックス(B)、ミッキー吉野(Key)が参加。その時の音源「Tomorrow Is Coming For Me」をアップしておきますが、後期ジミヘンのようなファンクチューン、それを支えているのがスティーヴのベースとトミーのドラム。寡黙な印象のスティーヴですが、そのベースプレイはかなりファンクしてます。実はゴダイゴは骨太なロックバンドなんですよね

あの「ガンダーラ」が大ヒットしたのはこの後、1978年秋のこと。チャーとの共演時には、明らかにチャーの方が知名度は高く、一説にはゴダイゴにチャーが加入、との噂もありました(実際、そのような話が持ち上がった時、ゴダイゴのプロデューサーでもあったジョニー野村が断った話は有名)。…が、運命は皮肉なもので、この後あっという間にゴダイゴはスターの階段を駆け上がっていきます。

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さて、私の大好きな「The Galaxy Express 999」ですが、シングル発表は1979年7月。もちろん映画「銀河鉄道999」の主題歌として有名ですが、この曲、もともとはプロデューサーのジョニー野村の奥さんである奈良橋陽子さんが先に英詞を作り、そこにタケカワユキヒデさんがメロディを乗せたもの。但し最初の時点では、その楽曲はバラードだったらしい。アレンジを任されたミッキー吉野さんはてっきり力強い楽曲かと思ったので、困ってしまった…。そこでまず畳みかけるようなスピーディーなイントロを作り、そこからメロディを展開。最後に日本語詞を任された山川啓介さんは、サビのJourneyを繰り返す印象的な英詞を残し、日本語詞も前向きな歌詞      ♪ そうさ君は 気付てしまった やすらきよりも 素晴らしいものに ♪     に思いを込めた。そんな皆さんの思いが詰まった素敵なインタビュー動画もアップしておきます(この映像を見ると、ミッキー吉野のアレンジ能力の高さがよく分かります)。

やっぱり楽曲ってアレンジで大きく変わってくるんですよね(達郎さんがよく仰ってますね)。
その「The Galaxy Express 999」…。以前クリス松村さんの番組でオンエアされていたバージョンがカッコ良かった。それがゴダイゴのライヴ盤「MAGIC CAPSULE」に収録されていたもので、そのライヴ盤は1979年10月に発売されたもの。トミーのスピーディーなドラムと、スティーヴのグルーヴ感たっぷりのベースが素敵です。ライヴではゴダイゴ・ホーンズも大活躍しております。

アニメの主題歌なのにロックしている。かなり走り気味のトミーのドラムが凄いグルーヴ感。実は歌詞も素晴らしい内容。私は(今ではなかなか出来ませんが)部下や自分の送別会では必ずコレを歌って、送別者を鼓舞しておりました。                              そう、やっぱり鉄郎がメーテルと永遠の別れをするこのシーンでの「The Galaxy Express 999」が最高です。曲は4分24秒過ぎからですが、出来れば4分辺りから見てほしい。鉄郎が前を向いて新たに人生を走り出す…。今見ても涙が出る…。このゴダイゴの素晴らしい楽曲が全てを前向きにしてくれる。2021年のコロナ禍でもコレを見て私と同じような思いを抱く方はいらっしゃるのでしょうか。



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