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Olivia Newton-John & ELO「Xanadu」(1980)

皆が大好きなオリビア・ニュートンジョンの「ザナドゥ」、大好きな1曲です。以前ソフトバンクのCMに使われたことは嬉しかったですね。

「ザナドゥ」は映画「ザナドゥ」のテーマソングで、映画自体はオリビア・ニュートンジョンとジーン・ケリーが共演したもので、内容は全く記憶にありません(笑)。まあ、恐らく商業的には失敗に終わったものでしょう。ところがこのサントラが素晴らしい! このサントラ、国内盤はELOサイドがA面、オリビアサイドがB面らしいのですが、私が購入した輸入盤は逆にオリビアサイドから始まるので、曲順はそちらを参照致します。

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先にアルバムタイトルトラックの⑩「Xanado」をご紹介しておきます。この曲のみオリビアとELOの共演。①~⑤がオリビア、⑥以降がELOの担当トラックであることを考えると、この曲⑩はELOサイドにオリビアがゲスト参加している形となりますね。
楽曲はジェフ・リンらしい軽快なポップスで、オリビアももっとジェフ・リンの曲を歌えばいいのに・・・と思ってしまうくらい、この曲にはオリビアのヴォーカルがぴったり合ってます。特にエンディングでの ♪ Xanado~ ♪ と叫ぶオリビアのハイトーンヴォーカルは、オリビアが実力派シンガーであることを証明してくれるものですね。
1979年にELOは名盤「Discovery」を発表しますが、この「Xanado」はその流れを汲む名曲で、またELOとは永年のパートナーであるルイス・クラークのストリングス・アレンジも素晴らしい。ビートルズ・ライクなポップスと緊張感漲るストリングスとのギャップ、そこを華麗なオリビアのヴォーカルが舞う・・・、名曲ですね~。ちなみにルイス・クラークはこの後、クラシックの名曲をメドレー形式に繋いだ「Hooked On Classics」をヒットさせます。

ついでに数年前に流れたソフトバンクのCMも・・・(ヴォーカルは明らかにオリビアではないですね)。この雪のオチも笑えます。ちなみにキャメロンCM、ノーランズ・バージョン、シーナ・イーストン・バージョンも良かった~。

サントラでは1曲目にあたる①「Magic」。本作では6曲シングルカットされてますが、意外にも⑩「Xanado」ではなく、この「Magic」が本作唯一の全米No.1を獲得した楽曲(「Xanado」は全米最高8位)。ちなみにオリビア・サイドの作曲者はジョン・ファーラー。元シャドウズ(クリフ・リチャードのバックバンド)のメンバーであり、オリビアの育ての親とも言うべき存在のプロデューサー。
ちょっと怪しげなメロディー、でもサビは妙に印象に残るポップスです。こんな曲も歌いこなせるオリビア、さすがですね。アップしたPV、この曲にぴったりの妖艶な歌い方で、なんだかこの後の、あの「フィジカル」を連想させます。

オリビア・サイドでは②「Suddenly」もヒットしました。デュエット相手はオリビアの恩人、クリフ・リチャード。オリビアはクリフのバック・ボーカルを務める等してデビューを果たしたのでした。ジョン・ファーラーとの関係もクリフ繋がりだと思われます。60年代の大スター、クリフも当時は人気に陰りが出ていた頃ですが、この曲がヒットしたことで、再び脚光を集めた形となり、オリビアもクリフに恩返しが出来た格好ですね。
この曲、とてもAORの香りがプンプンする大人のバラードですね。サビも美しいけど、Aメロのメロディも大好き。これも名曲!

ELOサイドではジェフ・リン節が炸裂した⑨「All Over The World」をご紹介しておきます。
どこを切ってもELO流のポップス。メロディとかアレンジとか、鬼才ジェフ・リンが手掛けると、こうも楽しいポップスに仕上がるんですね。こうした流れは、後のトラヴェリング・ウィルベリーズへ繋がっていきます。
ちなみにこの曲、結構フラッシュ・モブに使われるらしく、YouTubeで検索すると、結構そういった映像が出てきます。ステップが踏みやすい、楽しい曲ですからね。

サントラの枠に留めておくにはもったいない作品。オリビア・サイドもELOサイドも両方、堪能出来る名盤ですね。

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