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Lee Ritenour 「Portrait」 (1987)

ちょっとここ数日、仕事上でちょっとストレスを感じることがあって、なかなか音楽をじっくり聴く余裕もなかったです。やっぱりバランスの取れた生活が一番いいですね。この歳になっても、まだまだ自分の心の弱さを感じる今日この頃です(苦笑)。

さて、なんだか急に暑くなってきました。こうした暑い時期にはブラジリアン・サウンドがぴったり。なかでも私の愛聴盤はリー・リトナーの「ポートレイト」って作品。リー・リトナーって、フュージョン黎明期はロックしているギタリストのイメージがありますが、1987年発表の本作から「Festival」「Color Rit」あたりまでの3作品は、リーの作品の中でも最もブラジリアンしている音ですね。

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この作品の特徴はゲスト・ミュージシャンが多彩であるということ。まずはブラジルの人気シンガーのジャヴァンの参加。アルバムトップの①「Asa」で共演しており、かつこの作品、ジャヴァンの手によるもの。ジャヴァンはヴォーカルとリズム・ギターで参加。ジャヴァンのファルセット・ヴォイスとクールなリーのギターが実にマッチしております。

それから当時、人気を博していたケニー・Gとの共演も話題になりました。⑥「G-Rit」がその曲で、タイトルも、そのものズバリですね(笑)。間に絡んでくるハイトーン・ヴォイスはフィル・ペリー。ケニー・Gというと、深夜にじっくり聴くような曲が多いイメージですが、この曲、かなりファンキーでハードなナンバーです。どこかプリンスっぽい感じも。2人の共作の割には異色の作品かもしれません。

名盤「RIT」での素晴らしいAORナンバーのヴォーカル、盟友エリック・タッグは今回も②「Turn the Heat Up」で参加。エリックとリー、ケニー・マクナリティの共作。

イエロー・ジャケッツとの共演もちょっと驚きでした。しかも4曲も共演しております。特に④「White Water」はリズムがブラジリアンっぽいですが、イエロー・ジャケッツらしいアレンジの楽曲で、心地よいフュージョンに仕上がってますね。せっかくなのでリーのライブ・バージョンをアップしておきます(キーボードはデイヴ・グルーシンです)。

アルバムタイトル曲の⑤「Portrait」はドラムのハーヴィー・メイソンとリーの共作。ハーヴィーらしいファンキーなリズムに、リーの爽やかなギターが絶妙なサウンドを作り上げてます。ファンクなベースはネイザン・イースト。これもいいんですよね。

リー・リトナーって、時代時代に応じて、自分の音楽を進化させているアーチストで、聴くものを飽きさせません。日本では杏里さんの元旦那さんとして有名ですが…、チャンレジャーなギタリストですよね。

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