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Wham!「Fantastic!」(1983)

エイティーズ世代にとっては懐かしいワム!。10数年前、「Club Tropicana」に懐かしさを覚え、行きつけのCD屋で本作を中古で購入。当時、予想を裏切るアルバムの出来に、自分のコレクションに加えることにしました。

1983年、当時中学生だった私は、FMから流れてくるシングルソングを漁るように聴きまくっていたので、アルバム単位で聴くということをあまりしていませんでした。ですからこの超有名アルバムも通して聴くことはしていなかったんですね。

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本作はジョージ・マイケル率いる(といっても2人組なので、ジョージのプロジェクトといってもいいかも)ワム!の華麗なデビューアルバムです。
ライナーノーツも懐かしい方々が寄稿されてますよ。大貫憲章氏、大伴良則氏、大森庸雄氏、今泉恵子氏。4人もの方々が寄稿されており、デビューアルバムでありながら、日本でも相当力を入れていたんですね。特に大貫氏やスヌーピーこと今泉女史なんかエイティーズ世代にとっては懐かしい方々です。

①「Bad Boys」は超有名曲なので、改めて聴いても新鮮な驚きはありませんでしたが、2曲目以降聴き進めるにしたがって徐々にこのアルバムに対する認識を改めることになります。

②「A Ray of Sunshine」は女性のコーラスの使い方といい、曲調といい、70年代ダンスクラシック的な音楽で、それを80年代ワム・サウンドにうまく昇華している楽曲。
そしてそれに続く③「Love Machine」。これには驚きました!!
ご存知ミラクルズの1975年の全米No.1ヒット曲です。これをジョージ・マイケルはそっくりそのままカバーしているんです。ファルセット・ヴォイスを駆使した歌い方から、曲のアレンジまで。
ジョージのソウルに対する思いは本気だったんですね~。
ちなみにこの曲、ジョージが初めて買ったレコードとのこと。

④「Wham! Rap!」は彼等のデビューシングル。この当時にラップに着目するあたり、なかなか鋭いと思います。

それに続く⑤「Club Tropicana」。虫の音色のイントロが当時から印象的でした。そして強烈なベース・・・。これはやっぱりいい曲ですね。彼等の大ヒット曲。

結構インパクトが強かったのが⑥「Nothing Looks The Same In The Light」。ムーディーなミディアムテンポの曲。これは多分当時聴いていても聞き流していたでしょうね。こうした楽曲は中学生には難しいかもしれません(笑)。
デビューアルバムにこうした楽曲が収録されていることを鑑みますと、ジョージのライティングセンスをレコード会社側も認めていたんでしょうね。

⑧「Young Guns」は彼等の最初のビッグヒット曲。このPVを見ると、やはりジョージのセクシーさが際立ちますね~。

ワム!はこの後、「ケアレス・ウィスパー」「フリーダム」「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」等ビッグヒットを記録していきます。個人的には段々彼等が商業化されていったような気がして、ちょっと残念です。
このファーストはまだ彼等が70年代ソウルをベースとした初々しい姿を披露しており、楽曲もなかなかエッジが効いていて好きですね。

そしてジョージ・マイケルのソロとしての大成…、そして今は亡き、ジョージ・マイケル。このワムのファーストを聴くにつれ、早々に才能を発揮していた方だったことがよく分かります。


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