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Survivor「When Seconds Count」(1986)

産業ロックの代表格であるサバイバー。我々エイティーズ世代にとってはサバイバーといえばロッキー3のテーマ曲である「Eye of the Tiger」があまりにも有名。
商業的にみれば一発屋のイメージが強いのですが、結構隠れ名曲の多いバンドなんですよね。そして実は私、何を隠そう彼等の日本公演を見に行ってます(恥ずかしい・・・)。

そのサバイバー、彼等の3枚目のアルバム「Eye Of The Tiger」から6枚目のアルバム「When Seconds Count」はブックオフでもなかなかお目にかかれないのですが、数年前に「When Seconds Count」が売られていたので懐かしさのあまり購入、以降愛聴盤となっております。

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あの「Eye Of The Tiger」のPVで印象深いベレー帽を被ったヴォーカル、デイヴ・ビックラーは実はその後脱退しており、あの5枚目の名作「Vital Signs」からは新ヴォーカリスト、ジミ・ジェイミソンに替わってます。

「Eye Of The Tiger」はそれこそ何百回と聴いてきており、この曲、ハードロックのなかにもリリシズムみたいなものを感じさせる名曲だと思っていますが、以降のサバイバーにはリリシズムは消え去り、いい意味で商業的なポップ色が色濃く出てきたと思ってます。

そのポップな名曲、①「How Much Love」。前作からのシングル「High on You」に似ていなくもないのですが、これがサバイバー節というもの。ご容赦下さい^^。
アップした映像は1987年の来日公演の映像です。やっぱりヴォーカル、ベレー帽を被ってません(笑)。

このアルバムからファーストシングルは③「Is This Love」。全米9位を記録してます。これまたポップなサバイバーらしい1曲。サビの ♪ Is this love ♪ のところではハイトーンコーラスが聴けますが、このコーラスにはAORファンにはお馴染みのあのトム・ケリーが参加してます。

リリシズムが消え去ったサバイバーの魅力とは・・・。個人的にはその魅力はバラードに尽きると思ってます。日本人好みのメロウなメロディがバラードにぴったり。前作でも「The Search Is Over」っていう私の大好きな泣きのバラードがありました。
そしてこのアルバムにも④「Man against the World」という強力なバラードがセレクトされてます。まさに80年代ロックを象徴するようなバラードです(もちろんいい意味で・・・)。ジム・ピータリック(Key)&フランキー・サリヴァン(G)コンビはいい曲を書きますね。

もう1曲、⑨「In Good Faith」、これはシングルカットされてませんのであまり知られてませんが、壮大なサバイバー節炸裂のバラードです。

ハードなサバイバーも健在です。⑤「Rebel Son」はこの当時流行っていたアメリカンハードロックの音ですね。ちょっと音は悪いですが音源アップしておきます。

⑧「Backstreet Love Affair」の間奏からサビへ戻るところなんかはジャーニーの「Separate Ways」そっくりだし、⑩「Can't Let You Go」のギターリフは明らかにTOTOの3枚目のアルバムあたりのスティーヴ・ルカサーの音だし、サバイバー、貪欲にライバルバンドの美味しいところを吸収しております。

さてその後のサバイバーですが、一時活動を休止している間に、ちゃっかりヴォーカルのジミ・ジェイミソンがジミ・ジェイミソンズ・サバイバー名義で1999年にソロアルバムを発表し、サバイバーのリーダー格であったフランキーから訴えられます(そりゃそうですよね)。そしてサバイバー名義の使用権をフランキーが獲得するのです。
ただし2000年にはフランキーのサバイバーにジミが復帰しており、双方感情的な問題にまでは発展していないようです。

2006年にはヴォーカルがジミからロビン・マッコーリーに代わり・・・、ロビン・マッコーリーって、マイケル・シェンカーと組んでいたあのロビンですね~・・・。

2012年に再びジミがロビーに替わり加入、但し2014年8月にジミが急逝。現在も新人ヴォーカリストが加入し、サバイバーは活動中です。

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