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Paul Williams「Someday Man」(1970)

私の大好きなモンキーズ。彼等の1969年発表の「インスタント・リプレイ」にはボーンズ・ハウ、プロデュースによるソフトロックの名曲が収録されてます(ボートラですが)。それがロジャー・ニコルス&ポール・ウィリアムス作による「Someday Man」。
本作1曲目に収録されてますね。そういった意味では本作はモンキーズが道標となって引き寄せられた作品です。
(そういえばポール・ウィリアムスはモンキーズのオーディションを受けた一人でしたね)

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1960年代後半、ポールはホリー・マッカレルというグループに在籍していましたが、同グループが解散。一方ロジャー・ニコルスもスモール・サークル・オブ・フレンズ解散直後という時期で、タイミング良くこの2人がタッグを組み、素晴らしい作品(本作)をクリエイトしてくれました。

全作ロジャー・ニコルス(作曲)&ポール・ウィリアムス(作詞)の作品。プロデュースはロジャー・ニコルス。アレンジはロジャー、アーティー・バトラー、ボブ・トンプソン、ペリー・ボトキン・Jr.、チャド・スチュワート。
ドラムスはハル・ブレイン等、ベースはジョー・オズボーン等、ピアノはラリー・ネクテル等。そうです、あの素晴らしきダンヒル・リズム・セクションが最高の演奏を聞かせてくれます。
これら面子が揃ったアルバム、悪い筈がありません。

永遠の名曲、①「Someday Man」。なんといっても素晴らしいのはジョーのベースです。この曲を全面的にリードしているのがベースなんですね~。ベース音が際立っているのがジョーの特徴です。うまくミュートを効かせてよほどアタッチが強いのでしょうか?
またポール・マッカートニーのように、ベース音が飛びまくるのも特徴です。大好きなベーシストですね。またこのメロディも大好きです。テンポが変化していくアレンジなど斬新だし、何から何まで最高ですね~。

③「She's Too Good to Me」はホセ・フェリシアーノがカバー。美しいメロディのソフトロック。ハル・ブレインのやたらと手数の多いフィルインが目立ちます。このハル・ブレインのドラムも大好きです。60年代のソフトロックの多くは彼が叩いているのではないでしょうか?あとカーペンターズでの名演奏も有名ですね。
ここぞとばかりに繰り出すフィルイン。そしてタイトなドラム。いや~、かっこいいです。

ソフトロックの名曲、⑦「To Put Up with You」。サンドパイパーズがカバーしてました。
ここでもジョーのベースが唸りを上げてます。単なるリズム楽器ではない使い方ですよね。またホーンを使ったアレンジはロジャーらしいですね。
メロディといい、アレンジといい、カーペンターズが好きそうな曲です。

私の大好きな曲、⑧「Do You Really Have a Heart」。クラリネット(?)らしき音の調べもロジャーらしい。そしてこの曲、やはり聴きどころはリズムがアップテンポに変わるサビの部分。この部分の直前のハルのフィルイン、ここぞとばかりのフィルインですね~。曲全体が跳ねているように聴こえると思いますが(私だけ?)、これはリズムセクションがうまいからでしょうね。これも名曲です。

私の好きな曲を中心に紹介しましたが、全曲珠玉の名曲ですね。ポール・ウィリアムスのアルバムのなかでも、全曲ロジャー・ニコルス&ポール・ウィリアムスなのは本作のみです。またダンヒル・リズム・セクションも光輝いている名盤です。
カーペンターズファンは是非聴いてみて下さい。

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