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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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2021年12月の記事一覧

Michael Nesmith「Magnetic South」(1970)

モンキーズのマイク・ネスミスの訃報に接し、多くの方はモンキーズのマイクは知っていても、彼のソロ作品の存在まではあまりご存じないと思われます。彼の素晴らしい作品を継承していくことが、ファンであった私の使命でもありますので、彼の最初のソロ作品をご紹介致します。 1969年、ピーター・トークが脱退し、既に死に体であったモンキーズは3人組としてアルバムを発表します。それが「Present」です。詳細はリンク先のこのアルバムの紹介記事をご参照頂くも、実質はマイクが音楽的なイニシアティ

Jackson 5「The Jackson 5 Christmas Album」(1970)

そろそろクリスマスムードが漂ってきました。私も蔵書から数枚のクリスマスアルバムを取り出し、聞き出しております。私の大好きなクリスマスアルバムを機会がある毎に紹介していきたいと思います。 まずはジャクソン・ファイブ。言わずと知れた、マイケル・ジャクソンが在籍していたジャクソン兄弟グループ。デビューは1969年。当時ジャクソン兄弟の5男、マイケルは当時11歳!!! デビュー曲“I Want You Back”から“ABC”“The Love You Save”“I'll Be

Faces 「A Nod is as Good as a Wink... to a Blind Horse」 (1971)

段々歳を重ねていくうちに、ストーンズやCCR、ジョン・フォガティといったストレートで簡素なロックの良さが理解出来るようになってきました。そしてこのフェイセズもそんなバンドのひとつ。スティーヴ・マリオット率いるスモール・フェイセズもカッコいいけど、やっぱりロッド・スチュアートとロン・ウッドが新たに加入した新生スモール・フェイセズ、つまりフェイセズですが、こちらが圧倒的に素晴らしい。 元々ロニー・レイン、ケニー・ジョーンズ、イアン・マクレガンの素晴らしいバンドマンに、最高のヴォ

The Four Seasons「Who Loves You」(1975)

12月の歌といえば絶対全米No.1ヒットのフォー・シーズンズの「December 1963 (Oh What A Night)」です!そもそもフォー・シーズンズをご存じでしょうか? 60年代に西のビーチボーイズ、東のフォー・シーズンズって云われていたくらい米国では人気を博しておりましたが、60年代後半からは鳴かず飛ばず…。それが1975年に突然のビッグヒットを記録します。この頃のフォー・シーズンズも大好きなんですよね。ただ当時のビッグヒット曲は知っていても、今回ご紹介するアル

Laura Nyro「Smile」(1976)

60年代ポップスが好きで、モンキーズはもちろん、フィフス・ディメンションなんかも好きでした。その流れからフィフスに楽曲提供していたローラ・ニーロは気になる存在で、彼女の初期作品を何枚か聴いて、硬派なポップスというイメージが先行しておりました。本作はそんなイメージで聴くと、ちょっと違和感を覚えるかもしれません。ジャズやフュージョンが好きな私にとっては、このテのサウンドは大好きなんですが・・・。 ローラは70年代半ばに私生活において、結婚・離婚・母の死といった経験をし、ちょうど

Eric Carmen「Boats Against The Current」(1977)

ポップスが大好きな私にとって、エリック・カルメンというアーチストはポール・マッカートニーに匹敵する位の偉大なアーチストだと思ってます。ただエリックは寡作な人なんですよね。ソロデビューが1975年。以来発表されたソロ作品は6作のみ。特にデビューから1984年発表の5枚目の「ERIC CARMEN」までは許せるにしても、今のところの最後の作品「夢の面影」が1998年発表。以降、エリックは作品を発表しておりません。 2004年にはラズベリーズを再始動させて、ライヴ活動を行っている

Laura Allan「Laura Allan」(1978)

AOR系アーチストは結構聴いてますが、この「裏ヴァレリー・カーター」と呼ばれているローラ・アランはすっかり聴き洩れておりました。恐らくこのジャケットのせいかと思うのですが、どうも聴く気が失せてしまうジャケットです。ジャケットがもっとセンスのあるものであれば、このアルバム、並びにローラ・アランの知名度は相当上がっていたかと思います。なぜならこのアルバム、かなり中身も素晴らしいからです。 ローラ・アランは1970年にデヴィッド・クロスビーと出会い、彼に認められ、クロスビーのファ

McGuinn, Clark & Hillman「McGuinn, Clark & Hillman」(1979)

とても寒くなってきましたが、この時期になると妙にJ.D.サウザーの歌声が聴きたくなってきます。なので今回はサウザー・ヒルマン・フューレイ・バンド(以下SHHB)のセカンド辺りをチョイスしようと思ったのですが、似たようなバンドの貴重な映像を発見し、それがなかなか興味深いものでしたので、今回はそちらをご紹介致します。タイトルに記載の通り、マッギン、クラーク&ヒルマン(以下MC&H)です。 SHHBとMC&Hに共通メンバーはクリス・ヒルマンですね。SHHBが、アサイラムのデヴィッド