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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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2021年8月の記事一覧

Rolling Stones「Sticky Fingers」(1971)

チャーリー・ワッツが亡くなられました。ジャズを愛するチャーリーは、ローリング・ストーンズという荒々しいロックの中でも冷静沈着なドラミング(ある意味、偉大なるワンパターンリズム)で、バンドには欠かせないドラマーでした。個人的にはビートルズ・ビーチボーイズ・モンキーズ派でしたので、熱心に聴きまくったわけではないのですが、それでも今回のツアーにチャーリーが不参加と聞いて、ちょっと気になっておりました。 ということでチャーリーを追悼する意味で、ストーンズの70年代のアルバムをチョイ

Carole King「Fantasy」(1973)

数あるキャロル・キングの作品のなかでも地味な部類に属する本作。1973年発表のキャロル5枚目の作品ですが、かなり異色な作品であることは間違いありません。 70年代前半、ニューソウルという新しいジャンルの黒人音楽が流行りました。スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、ダニー・ハザウェイ、ロバータ・フラック・・・。どれもが私の大好きなアーチストです。キャロルは特にダニー・ハザウェイがお気に入りだったそうですね。私も彼の知的な楽曲が大好きで、特に彼の「LIVE」は最高ですね~。

Poco「Rose of Cimarron」(1976)

ポコのポール・コットンが亡くなられました。4月にラスティ・ヤングが亡くなられた際はもう少しニュースになっていたかと思うのですが、ポール・コットンの場合は日本では殆どスルーされた感じです。ということでポール・コットンを追悼する意味でも、彼が在籍していた時のポコの名作をご紹介致します。 個人的には最初に購入したポコのレコードが、1971年発表のライブアルバム「Deliverin'」なんですよね。このアルバム、ドライブするカントリーロックが堪能出来る1枚で大好きなんですが、こちら

The Beach Boys「Love You」(1977)

暑くなってきましたね~。そんな中、私もついに1回目のワクチンの職域接種をする機会に恵まれました。副作用といわれる発熱・倦怠感は全くありませんが、腕が痛いのはしょうがないですね。 あとオリンピックは元サーファーの私としてはサーフィンを堪能。観戦していたら、ついついビーチボーイズが聴きたくなってきました。夏といえば60年代のビーチボーイズがピッタリですが、今回ご紹介したかったアルバムはビーチボーイズ低迷期の名作。恐らく「Love You」といって、ピンと来る方は殆どいないんじゃ

Brian Elliot「Brian Elliot」(1978)

多分ほとんどの方が知らないと思うブライアン・エリオットの唯一のソロアルバム。 世間的にはブライアン・エリオットって全く知られていません。せいぜいマドンナの「Papa Don't Preach」の作者…くらいなもの。正直、謎のシンガーソングライターです。 その彼が1978年に発表したアルバムがめちゃめちゃいいんですよね。AORの名盤ガイドブックの常連さんでもあります。CDでは何度か再発売されているようですが、なかなか入手困難。でもAmazon Musicなら気軽に聴けます。ホ

Cheap Trick「Heaven Tonight」(1978)

パワーポップというジャンルが認知されて注目を集めるようになったバンドがバッドフィンガー、ラズベリーズ、チープトリック辺りでしょうか。当時、熱心にこのテのバンドを聴いていた頃は、「パワーポップ」などという括りはなかったのですが…。なので後付けですが、パワーポップ系バンドは大好きです。 バッドフィンガーやラズベリーズはこちらでも以前ご紹介していたので、今回はチープトリックを。 私は少し後追いで「In Color」と「At Budokan」のLPを購入し、この2枚を夢中で聴いてま

Quincy Jones「Sounds...and Stuff Like That」(1978)

ニューヨーカー・サウンドといえば、個人的にはビリー・ジョエル、特に70年代~80年代初頭のビリーの音をすぐに連想してしまいますが、それと同じくらいフュージョン・グループのスタッフの音も連想してしまいます。 このクインシー・ジョーンズのアルバムは、そのスタッフの中心メンバーががっちり演奏しており、音そのものがニューヨーカーしており、かっこいい一枚に仕上がっております。 クインシー・ジョーンズは基本的には演奏には参加しないスタイルで、自らはプロデューサーという立ち位置でリーダー

Steve Kipner「Knock The Walls Down」(1979)

オリンピックの女子ゴルフ、熱い戦いですね…。そんな時のBGMは爽やかなAORを…。最近、大好きなAORアルバムをご紹介していないなあと…。AOR好きにとっては欠かすことの出来ない名盤が本作、スティーヴ・キップナーの「ノック・ザ・ウォールズ・ダウン」。 このアルバムがなぜAORの名盤と呼ばれるのか、それはジェイ・グレイドンの初プロデュース作品、かつジェイのプレイが堪能出来る1枚だから…。もちろんスティーヴの楽曲も素晴らしいことは言うまでもないことですが。 参加ミュージシャン