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2年目のジンクスの真相

 プロ野球ファンなら「二年目のジンクス」という言葉を一度は耳にしたことがあるだろう。

 二年目のジンクス、とはドラフト指名された新人選手がルーキーながら即戦力として活躍したものの、二年目にはなぜか活躍できないというものだ。
 新人選手でなくとも突然変異のように飛躍を遂げ、その年のプロ野球界を賑わせた選手が翌年にはからきし活躍できない場合にもこの言葉は用いられるが、今回はこちら側の二年目のジンクスについては脇に置き、先に出した即戦力として活躍した選手がなぜ二年目に活躍できなくなるのかを考えてみたい。

 当然のことながら、前年に大活躍をして、新人王に輝く、あるいはそれに匹敵するほどの成績を残しているのだから他球団に苦手なところや癖を研究されるのは当たり前のことである。
 これは二年目のジンクスの一因ではあるだろうが、私はもっと大きな、本人の努力や対策くらいではどうにもならない要素が絡んでいるのではないかと思うわけである。

 そのどうにもならない要素とは、「厄」である。

 ふん、と鼻で笑ったそこのあなた。呆れるのはまだ早いですよ。

 プロ野球において即戦力として期待される新人といえばどういった経歴の選手でしょうか。
 ドラフト会議では高校、大学、社会人、独立リーグから指名がなされますが、これらのカテゴリーは大きく二つに分けることができるでしょう。
 それは「育成ありき」の高校生と「即戦力」の大学生以上となります。
 今回の記事で扱うのは後者についてですが、後者の内訳を見ても、およそ七割から八割が大学生の指名と言えるのではないでしょうか(正確な数字は未調査)。

 毎年社会人、独立リーグからドラフト指名を受ける選手はいますが、支配下で指名される選手の中にそれぞれ十名ほどではないでしょうか。
 高校生も、長期的な育成で指名される場合は育成で指名されることが多く、支配下のドラフトの比率で言えば大学生が最も多くなるでしょう。

 その大学生にこそ、「厄」がつきまとうんです。
 ルーキーイヤーに大活躍し、即戦力として期待された以上の活躍を見せた選手。来年は更なる活躍を…。

 そんな期待の中、彼らに「本厄」が降りかかってくるのです。
 大卒ルーキーの初年度は23歳。二年目は24歳の歳です。
 24歳といえば、男性の本厄。
 ルーキーで活躍した選手が二年目に成績をがっくり落としてしまうのは、本厄のせいなのかもしれません。

 これが真実! とは言えないまでも、可能性はなくはないのではないでしょうか。
 もしかしたら本当に「二年目のジンクス」の真実は本厄かもしれませんしね。


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