米津玄師「STRAY SHEEP」初動87.9万枚に思う事

米津玄師さんの待望のアルバム「STRAY SHEEP」の初動売り上げが879,768枚(オリコン調べ)!間違いなくミリオン突破するでしょう。

米津玄師さん、素晴らしいアーティスト。まさに時代の寵児だと思います。「Lemon」の国民的ヒット。そして同じく大ヒットした「馬と鹿」。他にも「海の幽霊」「感電」等のタイアップ曲満載の売れるべくして売れたアルバムだと思います。

ただ自分のイメージは米津玄師さんのヒット=配信のイメージが強かった。もちろんこのCDが売れない世の中で、米津玄師さんはCDもヒットさせています。それでも記録的なダウンロード数を更新し続けて、何年にも渡って配信チャートにランクインし続けてきた米津玄師さんはまさに「配信時代のヒットメーカー」だと思います。

その米津玄師さんのアルバムがCD全盛期の初動売り上げと比べても見劣りしないCDの売り上げをあげた事はとても興味深いです。

ちなみに自分はCD世代の人間なので「Lemon」以降の音源と前作「BOOTLEG」はCDで手元に持っています(先行配信の音源は購入してますが)。もちろん今作もCDを購入しました。

初回の形態が複数あるとは言え、例えば収録曲が違う、抽選券が封入されているなどの複数買いを促すものではなく(今後用途が明らかになるシリアルナンバー入りではあったけど)、本当に音楽の力で売れたアルバムである。

初回盤付属のBlu-rayは名作「Lemon」のMVや前回のツアーの映像など、超強力な特典ではある。もちろんこれらの特典が売り上げに貢献している事は間違いの無いところであろう。

それでもやはりここまでヒットしたのは、普段そこまで音楽を聴かない、または配信を利用しない人々のところにも届いたからだと思います。

当たり前と言えば当たり前の事だけども、以前に比べ、興味を持たない人たちが音楽に触れる機会が減っている(テレビの音楽番組の減少や配信・ネット中心のプロモーションなど)中で、その層に音楽が届くというのは、本当に力のある音楽だけだと思います。

配信、サブスクが当たり前の今(本作のリリースとともに米津玄師さんもサブスク解禁しましたね)、それでもCDを手に取りたいと思わせる程の音楽を作れるアーティストは本当に数少ないと思います。そしてそれを作れるアーティストが米津玄師さんなのだと思います。また本作は歴史に残るべき名盤なのは、聴いてもらえれば間違いなく伝わると思います。

形として手元に置いておきたい、そう思わせることのできるアルバムだけがヒットする。それこそがアルバム「STRAY SHEEP」だと思います。

ここ数年の大ヒットミリオンアルバムは安室奈美恵さん、SMAP、嵐のいずれもキャリアを総括するベストアルバムです。そこにオリジナルアルバムの今作がこの先どこまで売り上げを伸ばすか、元チャートマニアとしては、久しぶりに楽しみです。

そして一音楽ファンとして、素晴らしいアルバムを届けてくれた米津玄師さんに心から感謝したいです。

P.S.本来は4月の札幌のライブに行く予定でしたが、結果延期→中止になりました。。いつの日かライブを観れることを心から願います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?