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ふぞろいのアルバム          ~noteを始めるにあたって~

 高校の時まで、敷かれた「レール」にしっかりと乗って生きていました。そこはいわゆる進学校ですが極めて自由な所で、いろんな奴がいて、自分にいろんな考え方をもたらしてくれました。当時世の中は、ベルリンの壁が崩壊し東西の冷戦が終結を迎え、世界のパワーバランスが変化し始め、自民党政権崩壊や旧財閥系の大企業がその垣根を越えて合併したりと、それまで不変を信じて疑わなかったことが、当たり前ではなくなり、旧態依然としたものが予想に反した動きを見せた時代。レールに乗った生き方が、かっこ悪く感じた十代でした。「朝まで生テレビ」が好きで、自分もここで意見してみたいなぁと。将来は何かしら世の中に影響を与える仕事をしてみたい。例えばタモリが「笑っていいとも!」で、何かを呼びかけたらどれだけの人が動くのだろうか。世論を動かすまでいかなくても、一石を投じる「発信」ができたらいいなぁと思っていました。バブル真っ只中で思いあがっていた学生は、その気になれば何でもできると思いつつ、結局普通にサラリーマンになり、目の前の現実に対処するのがやっとで、気が付くと四半世紀が経っていました。
 そして今、インターネットというツールができて、この note のように誰もが世の中に「発信」できる時代。むしろ氾濫する情報をどう処理するかが必要な時代。当時のことを振り返ると、やり残した感が襲ってきます。恥ずかしながら卒論のテーマは「欧州における民族独立とEUの統合」。相反する動きが世の中起きていて、経済だけで世の中まとまるのかと問題提起に終始した拙論。
 新型コロナウィルスは、誰もが予測できなかった新しい常識を人類に植え付けさせ、世界を大きく動かしています。そんな世の中で改めて自分自身の感性に耳を傾け、気が付いたことや日ごろ考えていることを埋没させず、「発信」していきたいと思います。
(タイトルは、昔目指していたシナリオライターの山田太一さんの作品から拝借した造語です。)


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