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秋という季節になりました。

秋という季節と呼んでいい温度帯になりましたね。
昨今は夏からの急激な温度変化が多く、秋が短いのが寂しいところです。

金木犀の香りを楽しみ、
紅葉を見て何かを想い、
ちょうどよく風が吹いてくれている公園で巻雲を見上げ、
銀杏をつまみに一杯飲む。

秋は他の季節に劣らず、素晴らしい季節です。

ただ、秋というのは冬の前触れでもあります。
冬というと寂しげな短歌や情景描写が多いですね。

確かに花や葉はちり、人々は寒さを凌ぐためにみな、コートを羽織り、静かな街がイメージできます。

さて、そんな冬に向かっていくような様子を表した、少し寂しげな短歌を紹介します。

今よりは秋風寒く吹きなむをいかにかひとり長き夜を寝む

万葉集 大伴家持

これから秋風吹寒くなるだろうに、どのようにして一人で長き夜を過ごせば良いのか。

これは作者が妻を亡くし、一人になってしまった時に詠った歌です。

「一人」という部分を「独り」と拡大して解釈すると、何か皆さんも想うことがあるのではないでしょうか。

夏を超え、冬に向かい、このシーズンは静かではありますが、何かの予兆を思わせる季節です。

独りで悩んでること、独りで頑張ってること、沢山あると思いますが、秋風を感じ、「どのようにして」生きていこうかと、大伴家持と考えてみてはいかがでしょうか?

とはいえ、大伴家持は嘆いているだけですが……

最後に私の短歌を載せておきます。

ビルの間に巻雲が見え秋風が吹いて私もそうなるのかな

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