なごみの手帖

京都・龍谷大学卒。過去MBSやFM802を中心にTVラジオ番組テーマも制作。最近では「…

なごみの手帖

京都・龍谷大学卒。過去MBSやFM802を中心にTVラジオ番組テーマも制作。最近では「翔べ!工業高校マーチングバンド部(佐藤二朗主演)」映画「婚前特急(吉高由里子主演)」PS4のゲーム音楽で作編曲とギターを弾いている。 https://t.co/PlYfNk6k2o

最近の記事

「さこ大介さんという人」

東京のフォークブルース系シンガーソングライター、さこ大介さんの大阪ツアーがありまして昨夜は梅田東通り外れのアフターアワーズという雑居ビル2階のでたらめなBAR(←ほめてます、笑)に行ってきました。 僕はこの人の詞に影響を受けました。特にジャズやブルースの古いスタンダードの日本語訳詞に影響を受けました。憂歌団がカバーした「嘘は罪」や、木村さんが夢の乱入者(関西TVのセッション番組です)で歌った「素敵なあなた」の訳詞をされた方なんです。 「素敵なあなた」は僕も歌ったことがある

    • 「在りのままで進め」

      誰も悪い人が出てこない映画を観てきました。 クリスマスイヴに、十三のシアターセブンで! 「在りのままで咲け」「在りのままで進め」二作品の同時上映。原案・企画・プロデュースで主演女優の水村美咲さんとは大阪時代からのお友達なのです。  映画館のエレベーターを出ると彼女が立っていて、顔を見るなり「変わってないね〜」と言ったのが素っ頓狂だったみたいで軽く笑われまして「昔ここにレッドライオンてライブハウスがあってね、このビルも20年ぶりくらいだよ」と言った直後によく考えると数年前

      • 「ロマンチックのサイズ」

        “男の子が女の子にキスをする時、まるで世界旅行をした気分になるのさ” という歌詞の歌がある。 素敵なフレンチキスを連想させるこの歌詞を、 僕はとてもロマンチックな表現だと感じる。 もし濃厚なディープキッスを連想された人がいるならば、 その人は物事のサイズ、というものを気にした方がよいだろう。 思わず、色んなカップルのキスシーンを目撃することがある。 大抵は道の端っことかビルの陰なので、 邪魔にならないし、迷惑に思ったことはない。 どちらかというと、微笑ましい印象を受ける。

        • 「りんごのご」

          その昔、アダムとイブは禁断の木の実を食べてしまった。 旧約聖書によるとこれが人類の始まりとされている。 男と女を分けて創った時点で、いわゆる神様というのは二元論者だといえる。 アダムとイブしかり、神や法や規則といった“秩序”を破る事が、 根源的な人間性なのかもしれない。 いつの時代も不倫や戦争が絶えないのはその良い例だろう。 一方では、人間には理性があるから他の動物とは違うという考え方もある。 では、禁断の木の実を食べない事こそが人間らしさだったんじゃないか? 人類史上、

        「さこ大介さんという人」

          「恋のコンフィチュール」

          コンフィチュールとはフランス語でジャムのこと。 僕等がパンに塗ったりするジャムという言葉は英語。 ジャムは果物を砂糖で煮詰めて作られる。 日本文化でいうならばアンコみたいなものか。 単純に“ジャム”という言葉から連想するのは、ゴチャゴチャとした感じだ。 食べ残して熟れきった果実を、勿体無いので加工して瓶詰めしたような。 あまり手間を掛けずに、ギュウギュウに詰め込んでいる印象。 Traffic jam(交通渋滞)や jam session(主にジャズの複数による即興演奏)のジ

          「恋のコンフィチュール」

          「ヒゲの効用」

          男は、髭が生えてくる。 ヒゲって何ぞや? 剃っても剃っても、生(は)えてくる。 生えてくるから、また剃られる。 なのに、また生えてくる。 アホちゃうか?(笑) 中東では、ヒゲは大人の男の証し。 逞(たくま)しさの象徴。 男性ホルモンが活発ということである。 あまり活発過ぎると、頭の方はハゲてくる。 毛穴が“頭皮”と勘違いして、“顎の周辺”から毛を生やすのである。 アゴ、いや、アホちゃうか?(笑) 体毛というのは、大切な部分を保護するためにある、らしい。 脳のある頭部や、急

          「ヒゲの効用」

          ジョアン・ジルベルトという人

          僕の人生に間違いなく影響を与えた人です。 初日の11/4(土)東京国際フォーラム、僕はその最前列にいました。 3回目の来日で、「最後の奇跡」と銘打たれた今回のツアー。 きっと年齢的にも、日本で最後のコンサートだと思います。 ライブって、自分が演奏する分には全然問題ないんですが、 実はちょっぴり億劫なんですよ。 知人に会ってしまったり、周りの会話や雑音が耳に入ってしまったりして…。 だから、ライブ盤を家で一人で聴くのが好き、なんて公言しています(笑)。 ただ、今回は違いました。

          ジョアン・ジルベルトという人

          「メロンの気持ち」

          実のところ、女の子の気持ちが良く分からない。 僕に限らず、男は皆そのことで間違いなく悩んでいるはずだ。 デートに良くある光景。 どの店で食事をしようかと迷っている時に女の子は、 「どこでもいいよ♪」 みたいに答えるけれども、ちょっと店構えが古いだけで、 「いや、ここはちょっと…。」 と敬遠する。 そうか、女の子には雰囲気が必要なんだな。 じゃ、中華料理行こっか? 「う~ん、今日はなんか中華はちょっと…。」 おもいっきりピータンをぶつけてやろうか、と思う。 結局、あっさり

          「メロンの気持ち」

          「人の器」

          器が大きいとか小さいとか、人はときどき口にする。 “人の器”とは度量の大きさや才能の有無。 当然、その器が小さいと何かと取りこぼす量も多くなる。 なので器が大きいに越した事は無いんだろうな。 “人の器”の大きさって、きっと他人が決めるものなんだろう。 俺様は人間がデカい!なんて自分で言う人は人一倍小さい感じがする。 本人が器の大きさを誇示すればする程、器の小ささを露呈することになるから不思議だ。 また“人の器”は、鑑定する人に大きく左右される。 鑑定する他人に見る目がなけ

          「人の器」

          「アフリカの月の法善寺横丁」

          アフリカの月という曲がある。 港町の歌で元船乗りの爺さんが少年に昔話を語るスウィングの曲。 酔っ払った爺さんが、「よく聞け、若いの!」 みたいな。 KUROちゃんの初作詞の作品らしい。 僕はこの曲みたいに無国籍な匂いのするものが何故か好きだ。 ちなみにKUROちゃんとは、西岡恭蔵さんの奥さんである。 声が甲高いかどうかは知らない。 浅川マキが歌った“かもめ”という曲がある。 寺山修司が作詞のこれまた港町の歌。 知らない人はビックリするかも知れないけれど、これは人を殺す歌。

          「アフリカの月の法善寺横丁」

          「世界はそれを和と呼ぶんだぜ」

          スポーツや格闘技といった勝負の世界に憧れる。 音楽の世界では勝敗というのが見分け難いものだから。 ショービジネス的には音楽だってお芝居だって興行的な結果が出ないと負けだ。 これは芸術的な観点で言うと殆んど意味がない。 セールスでしか音楽を評価出来ないのは音楽を理解していない人の意見だから。 とレコード会社の人が言っていた(僕じゃないです、笑)。 柔道、剣道、空手なんかと並んで合気道というものがある。 もちろん日本で成立した純国産の道。 もっと正確にいうと武術ではなくって護身

          「世界はそれを和と呼ぶんだぜ」

          「本当に好きなもの」

          どういう訳か音楽を創っている。 理由もなく閃(ひらめ)いたものを曲というカタチにする。 そしてライヴやCDで、創ったものを発表する。 みんなでワイワイというよりも、もっとパーソナルな愉しみや感動をイメージしている。 僕等の心が傷付かないよう覆われた殻の、その内側のあの柔らかい部分に届くように。 けっして声を荒げて歌ってはいけない。 柔らかい部分に響くには、多くの音楽がそうしているような虚勢は無意味なんだから。 そしてこれは相変わらずロックンロールなんだ。 だからなんのギミ

          「本当に好きなもの」

          「Easy Living」

          和(なご)んでいる感じが好きだ。 こう、なんというか、ほわ~っとしたやつ。 自然体で肩ひじの張らない感じ。 一生懸命なんだけれど肩の力の抜けた生き方。 というか一生懸命だからこそ肩の力が抜けていて…。 たまに勘違いして手を抜いている人がいるけれど、それは違う。 具体的に言うと、散歩するのが好きだったりする。 金八先生に出てきそうな堤防沿いをずっと歩いてみたり、 サクラ並木とか、お寺や美術館の付近、etc。 あ~、なんか遠足に行きたいな。 これはきっと日曜日的シアワセのことな

          「Easy Living」

          「偉大な男」

          チャックベリーは偉大だ。 中3の時にCHESS録音50曲入り三枚組アナログ盤を、 布施のレコード屋で(今思えばファニーメイのマスターから)買った。 映画ヘイルへイルロックンロールも観に行ったし、 ジェフベックやスティーヴルカサーと一緒に来日した時も大阪城ホールまで観に行った。 その偉大な男は、ベックを呼び込もうと「ギタリスト!ギタリスト!」と聴衆を煽った。 ベックはステージに現れずサイドギターもベーシストも機嫌を悪くして最後はドラムと二人で演奏するという最低の結末だったが

          「偉大な男」

          会話のミルフィーユ

          肯定に肯定を重ねるという女子同士のコミュニケーションはいつも勉強になる。 僕はこれを「会話のミルフィーユ」と呼んでいる。 多くの男は問題があると解決しなければ気が済まない。 しかも何かを否定してでも、なるべく早く解決したがる。 多くの女は問題があると不満をもらす。 しかし何かを否定するくらいなら、解決を望まない。 不平不満の意見に対し、男はそれが間違っていたら否定するが、 女は間違いであってもまず意見に同調し、その中でも一理ある部分を抽出し、肯定する。 肯定を重ねて行

          会話のミルフィーユ

          「ビューティフル・ネーム」

          りくろーおじさんのチーズケーキを貰うと嬉しい。 ステラおばさんのクッキーを貰うと嬉しい。 作り手の名前が様になっていてイメージが良いからだ。 もしこれが“田中のおばちゃんの~”とかだったら…。 どういう訳か、ありがたみに欠ける。 鉄棒で“トカチェフ”や“コバチ”の連続技なら難易度も高い。 「トカチェフ!コバチ!そして、伸身トカチェフっ!ムーンサルト!!」みたいに。 外国人の名前が様になっていてイメージが良いからだ。 もしこれが「トカチェフ!コバチ!そして、何を持ってくるか~

          「ビューティフル・ネーム」