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「刺さない美容鍼」の営業電話がかかってきました

「刺さない美容鍼」の営業の電話がかかってきました。

美容サロンをしていると、営業の電話は、なくなることがありません。
その時その時で、流行りもあります。

今の日本の美容の流行

ショーケースでわかる流行

今の美容の流行は今年のショーケースから見ると「スピキュール」と「よもぎ蒸し」です。
良いなと思うものは積極的に調べて、自分のサロンに合うかどうか含め考えます。

スピキュール→海綿を極細繊維に分け、美容成分でコーティングしたものを皮膚に塗布。
パックやクリーム状、ファンデーションなどがある。
個人的に、各層に刺さるのに色材があるファンデは懐疑的。パックやクリームを塗り込むのはおすすめ!
(店舗ではヒト幹細胞とヒアルロン酸がたっぷりコーティングされているパックをイベント前におすすめしています)

よもぎ蒸し→蒸気をデリケートゾーンに直接あてて、身体の内側から温めるメニュー。
昔からありますが、厚生労働省が「フェムテック」(女性の健康課題を解決する事業)に助成金を出していることから、よもぎ蒸しの流行が再燃。
穴が空いた椅子とカバー、よもぎがあれば良いので、非常に簡単に始められることから、導入サロンが再度増えている状態です。
以前より“座る台座”の素材やよもぎ自体の質の良さをアピールしている業者が目立ちます。
あからさまに「子宮を温める」とアピールする業者もいます。

その他はあまり目新しいものはなく、あるものの幅が広がっている印象の美容業界。

エアバリって知ってますか?

そんな中、今日
「エアバリって知ってますか?」
と電話がかかってきました。実はこの業者さんのことは、ショーケースに行った方に少し話を聞いていました。
でも直接お話を聞いたわけではないので知らないふりをして聞いてみました。
「エアバリっていうのは、刺さない美容鍼なんですよ。美容鍼って今人気ですよね。このエアバリなら、美容鍼と同等の美容効果が得られるんですが、国家資格も要らないですし、ダウンタイムなしでメイクもできます。
その場でリフトアップしたことがわかるので、リピーターが多いんですよ」
と、饒舌な説明である。
(私の心の声:鍼と同等の効果なんか言って良いんか?指でツボを刺激しても、リフトアップするけど、鍼の筋肉へのアプローチは皮下へ刺激するからこそ起こってるのに)

さらに、エアバリの仕組みを質問。
「空気圧と電気で、ツボを刺激します。細かいことは企業秘密なので言えないのですが、医療で言う水光注射と同じようなものです。」
(私の心の声:あれは思いっきり極細針で美容成分打ちこむのでは?刺さないのにそんなこと言って良いんか?)
「空気圧と電気でツボを刺激するだけでリフトアップが即できるので普段ツボなどを触っていないスタップの方でも簡単に効果が出ます。
北山さんは忙しいと思うので、〇〇さんも〇〇さんもリフトアップの施術ができるようになるんです」
(私の心の声:なかなかマニュアルのしっかりした会社なのかな。スタッフの名前呼ぶのは、営業スキルとして高いわ。うちはアイデザイナーに無理やり他の技術覚えさせることないけどな)

そもそも美容鍼とは

美容鍼とは、鍼を刺して皮下に刺激を与える鍼灸師さんだけが行える医療行為です。
顔の血行や代謝を良くしてトーンアップや、筋肉を刺激してたるみケアができます。
美容バリの範囲は鍼灸院によって違いますが、頭皮のツボや筋肉も刺激することで更なる輪郭ケア(いわゆるリフトアップ)が期待できます。
私はいつも手技でツボを刺激して、筋肉をほぐしたり、整えることを目指していますから、どんなに研鑽を積んでも、皮膚の外からの刺激では、鍼の即効性や持続性を超えることはないと知っています。
だからこそ、筋肉を“ほぐす”ことなど含めて、トータルで選んでもらえるように日々研究しているわけです。
(美容鍼は、2名の鍼灸師さんから1回ずつ受けたことがあります。
これが非常に面白いのですが、効果の出方が全く違っていました。この話はまたどこかで)

なかなかやばい営業さん


話は今日の話に戻して、営業さん。三国のお店の事例を話してくださるなど、とてもスキルの高い方なんだと思いながら話を聞いていました。ただちょくちょく、ヤバ目な表情をするなぁと感じるだけで。
営業職は絶対にできない私がここまで上から目線なのは、営業職だった兄のロールプレイングを付き合ったりしていたから。
マニュアルからあるのです。ご近所さん事例。
コミュニティを近づけるとジブンゴト感が出ます。しかもマニュアルっぽく言わなかなるまで練習。兄のように根っからできるタイプのようにも感じながら話を聞いていました。

「医院や診療所じゃないと美容鍼って書けないんですよ。薬機法の関係で」

しれっとそんなことを言うので、流石に黙ってられなくて
「いや、医師でも書いちゃダメですよね」
と言うと
「あ、いえ鍼灸師の方なら…」
と一瞬しどろもどろ。
「通常は書けないんですがエアバリなら、ホットペッパーで“刺さない美容鍼”って書けるんですよ」
切り替えが早い人だなぁ。でも確実に普段から電話で「医院や診療所」って言ってるんだろうなぁと感じました。やばい営業さんだ…。

個人的に考えるエアバリと美容鍼

電話を切ってから検索でどんな機械か見てみました。
サイトで見つけたエアバリの説明では、EMSにより皮膚を柔らかくし空気圧で肌を刺激し、ナノ化した美容成分を肌の深層まで届ける機械、となっています。
私が気になったのは、ダウンタイムがなくすぐにメイクができる、と言う表現。美容鍼ってメイクしたままで受けれるし、ダウンタイムなんて発生しませんが…?何と比べてるの?

エステサロンさんなら良いのかも?頭皮にも使えるのでスッキリしそう。
ただ、美容鍼と同じ効果とかは言わないようにしないとね、と思う。リフトアップが1番に効果として書いてあるのだけれど、EMSだけでもリフトアップはできるわけです。
本当に空気圧の効果があるのかどうかに関しては、指でツボを刺激してしっかり効果が出るのを私自身がわかっているので、指でできる分の効果は出るんだろうとは思います。

で、私の店では導入しません。手技で十分だし、直接触った感覚を大切にしているから。あとは、筋肉のパンプアップで輪郭ケアの持続性を希望の方にだけ使っているEMSがあるのでわざわざ導入する必要を感じないから。

こう言う判断は“店舗のコンセプト”があるから、即できます。
みなさんのサロンはいかがですか?

コンセプトがわからない、という方には
LINE相談がおすすめ。
(週に一回ご相談がいただけます)

詳しくはサイトへ。

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