備えないところに憂いなし?

1人で仕事をしていると、難しい病欠時。
キャンセルや延期せざるを得ない事がらが多い。そのための備えも必要だが、どこまでやっても不安は尽きない。何せ「ウイルス」や「菌」はそこかしこにあり、症状として出るかどうかは、自分が健康を保つことしかない。けれど中には、強い感染力や増殖力のものもあるだろうから。

病欠に対してできる備え

病欠に対して、急遽対応できないことは数多ある。けれど、対応できそうなことがあるとすれば、ストックできること、ぐらいだろう。
つまり、仕事を早めに終わらせておく、という考え方だ。
備えあれば憂いなし。
時間ギリギリになんでも行う癖がある人は、自分のその癖を理解して全て早めに締め切りを設けたほうがいい。

けれど、今の時代は、自分でできることを備えるだけではないところに、憂いのない時間が待っているのかもしれない。

荒木博行マスターの危機

音声配信プラットフォームVoicyで「荒木博行のブックカフェ」というチャンネルをフォローしている。何年も“毎日更新”をしてきたチャンネルだ。
このチャンネルに危機が訪れた。チャンネル主、荒木博行さんがコロナにかかり、声が出なくなってしまったのだ。
深夜に発熱の症状が出たそうだが、翌日の放送では

定期的に行っている相談カフェのメンバーが、急遽オープニングと締めのチャプターを放送。真ん中のチャプターは放送予定だったもの。
翌日のプレミアム回では、

雑談カフェで対談相手だったふみはんさんがオープニングを務めた。
そして凄いのが、翌日。

同じvoicyパーソナリティである澤円さんがパーソナリティとなり、内容は自由、ということで荒木博行さんの素晴らしいところを放送。
そしてその翌日である今日は、

同じくパーソナリティである田中慶子さんが日替わりマスターとなった。
いくらパーソナリティ同士といえども、急遽チャンネルの10分を任されるというのは大変なことだ。それでも「喜んで!」と手を差し出す人がいる。荒木博行さんの「人との付き合い方」や人となりが、こんなふうに手を差し伸べてもらえる流れを生んだんだと、1リスナーである私は強く胸を揺さぶられた。

手を差し伸べる人、られる人

元々、澤さんが荒木博行さんのチャンネルで話すことになったきっかけは、Twitterで澤円さんが「代打しますよ」とリプライしたことだ。
そして、それを荒木博行さんは、面白そうと受け入れた。

たまたま見かけた私は、その2人のやりとりをスクショしたほど、すごい!と感じていた。

まず、澤円さんの手を差し伸べる気持ち。ご本人のチャンネルでその後話されていたが、「荒木博行のブックカフェの毎日更新が途絶えるのは良くない」と思われたそうだ。
そして、その手に対して、荒木博行さんは「面白そう!」手を取る。声も出ないし、どうしようもない、という事情があったにせよ、自分のチャンネルをまるごと委ねる、というのは、結構勇気のいることじゃないだろうか。それが、横から見ていると、とても軽く行われたように見えた。

ご本人ではないのでその時の気持ちを理解できるものではないが、どうしようもない状態を打破したい気持ち、ありがたい気持ち、そして澤さんへの信頼、入り混じった状態で、お願いしたのではないだろうか。

そして、田中慶子さんも「できることがあれば」とメッセージを送り、代打が決まったそうだ。

この時にはもう「日替わりマスター」は面白いと確信を持って“こんな時”を利用して“新企画”をご本人も楽しんでいたのではないだろうか、と感じた。

備えないところに憂いなし

今回の毎日更新が途絶える危機を脱しつつあるのは、ひとえに荒木博行さん、そして代打をされた澤円さん、田中慶子さんの人格の賜物である。
それは間違いない事実なのだけれど、もう少し、誰にでもできそうなことに落とし込みたい。どうして手を差し伸べられることになったのか。

まず第一にご本人が長年毎日更新し、頑張っていることを誰もが知っていた。
そして、普段から対談を行い交流を持っていた。Voicy内だけでなく、澤円さんは同じ武蔵野大学EMCで講師仲間ですし、田中慶子さんとは別の場で知り合っていて、先日も大学のゲスト講師に呼ばれるなど直接の交流も。
それぞれのつながりを誠実に、お互いの距離感を大切にされていたのではないだろうか。
この2つが大まかな理由だと、私は思う。

荒木博行さんは、けして「何かあったときに助けてもらうため」につながりを作っていたわけではないだろう。けれど、普段の関係が良いからこそ、この代打のアイデアが出てきたはず。
つまり、備えていない部分がピンチにおいて大きな助けになった、ということだ。

・普段やろうと思うことを「きちんと」やること。
・交流を保つこと

この2つを普段から意識して行うことが、いつか起こりうるピンチを逃げ切ることになるかもしれない。
もちろん誰かにいつか助けてもらうためにやる事ではどちらもないので、そんな下心だけで行動していたら、この危機の乗り越え方には繋がらないようにも思うが。

ストックがあった2日間と代打回の2日間を通して、私が勝手に感じ取ったことを書いた。数日後に復活する荒木博行マスターから、どんなふうに感じていたかを語られる回が聴けるのを、少し期待している。

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