#9 幸運だよなって話
今となってはあの時自分が壊れてしまったのは、本当に幸運だったと思う。生き方を仕切り直せた。あれは一回死んだのだと思ってる。実際、死のうとしたのだ。あれが絶望っていうやつだったと思う。あれがなかったら私はきっと昔の私のまま生きていっただろう。受け身で、誰かが助けてくれると信じていて、その甘えた思考と腐った性根を綺麗なお洋服で着飾って生きていたと思う。
私が私の価値観で何か話をするとき彼は、ゆーちゃんの話はまるで建造物だと言って面白がったから、ちょっとびっくりした。自分の考えの