ドッキリだと思ったら意識が無くなった話のパート2
病棟に通された私はマイケルジャクソンのスリラーのビデオの中にワープした。
のかと思った。
ニヒルな医師に驚いている騒ぎじゃなかった。
ゾンビのような方々が入り口付近にたくさん立っていたし、また座り込んでいた。なんて手の込んだドッキリなんだ、恐怖感ハンパない。
そして連れて行かれたのは閉鎖病棟の中の個室。
部屋には体育で使うようなマットレスが一枚。シーツなんてない。あとは便器が一個。
そこに現れたのはなんとも言えない笑みを浮かべた小太りの看護師。
さ、お尻出してねー。
え?
ちょっとチクってするよー。
は?え?なにそれ。
お尻に注射された私の意識は次第に遠のいて行く。
こんなふうに人生が終わるとは。
なんてあっけないんだ。
なぜこんなにも生き急いだのかと思うと
ものすごい後悔の念に襲われてゾッとした。
そんな後悔と恐怖のなか
私の意識は無くなった。
私の人生はあっけなく終わった。
すごく悲しかった。
つづく
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